「珍客現る？！」

山特有の濃い霧に包まれ・・・・

ブナの巨木の森を歩く・・・・

雨交じりのせいか、いつもより辺りには水分を含んだ土の匂い、草木の匂いが充満している

まるで物語りに出てくる「魔法使いの森」のように、怪しい気配が漂う。

この気配嫌いではないが、一度迷い込んだら後には戻れない・・・・

迷走し続け、もと来た道には戻れる自信が無い。

そういった恐怖感も漂う・・・・

 

ここ１ヶ月で様々なことがあった。

ありすぎた・・・・

たまには僕も柄にも無く、回想しながら事務所の窓から外を眺める事もある。

良い事も、あまり良くない事も全て。

昼の休憩中に、ぼんやりコーヒーをすすりながら・・・・

目には赤いカエデ、黄色のシラカンバ、枯れかけたヤマブドウのつる、ハム屋の煙突から出る煙・・・・

まさに！ここ秋！！

と言わんばかりの光景が、僅かなスペースの中で鮮やかに繰り広げられている。

こんな時間も悪くないが、特に好きなわけではない。

そろそろ、最近のドタバタで裏切っていたＭＴＢの２０分練習に向かおうとした時の事。

ある女性が現れた。

世間話をしつつも、やはり話題は来シーズンのシャワークライミングの問題へ・・・・

（＊実は皆さんには言おう言おうとしていたのだが、なかなか判断は下されず今になってしまったが、２０１２年度の乗鞍シャワークライミングは諸事情により中止とさせて頂きます。もちろん復活や別ルート開拓の吉報があり次第、随時報告していきますので、乞うご期待！！以前のブログに登場した「安曇野スノーリバーツーリング」も２０１２年度春より開催できるよう、準備を進めております！！！！！！！！！！！！！！！！）

お互い似て非なる悩みを持っているせいか、話も盛り上げる。

話題はいつしか「ピンチはチャンス論」へ。

こんな感じで、話すこと10数分・・・・

時にやさしく、時に淡々と話す彼女を見て、母親の強さを垣間見た。

それでは！ということで事務所を出た彼女。

その直後であった。

事務所のシャッターの下に可愛らしい女の子一人モジモジ・・・・

ＰＪ：「どうしたの？」

先ほどの女性が母親の顔で「ほら！挨拶したいんでしょ！！」

女の子：「あの・・・・お仕事頑張ってください！！！！！！」

照れながら、頑張って僕の顔を見つめるように、その言葉は発せられた・・・・

女性：「それじゃ！また！！ほらっ宜しくお願いします！！！」

女の子：「宜しくね！！」

扉が閉まりあたりはシーン・・・・

一人残された僕はジーン・・・・

何にもない、当たり前のような昼下がりが思い出深い温かな昼下がりとなった。

彼女の温かさと、母親としての逞しさに涙を堪えた。

女の子の純粋な瞳に心から励まされた。

 

こんなおセンチなＰＪは見たくない？！らしくない？！

まあまあこれも秋のせい！！

もちろんこの後、涙でなく汗を巻き散らかしながらＭＴＢに励んだ。

たまにはこんな繊細な僕も見せておかないと、また横暴＆ガサツのレッテルを貼られるから

しかし。

こんな秋も・・・・悪くないね～