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“ 嵐が吹き消した 恵みのろうそくを 再び取り上げ、それに新しい明かりを灯さなければならぬ。” 教皇ヨハネ二十三世

スパコミ関西17

2011-08-23 22:30:11 | Essay
21日、インテに行って参りました。 つまり、スパコミ関西17に…。

12日の夏コミは、――そう、残念ながら、「シートが取れてないんじゃん!」 ってオチで見送りましたので。
準備不足は否めないながらも、21日インテの流れ…。
( 11日仕事終わった後、ノンストップ13時間で東京まで走って行こうとしたら、父に止められました。)

しかし、うたた寝をして 寝過してしまい、降りるべき場所を間違え、新大阪に着いた時は、寝ぼけ眼でうろたえました。
梅田じゃない場所だったので、「えとえとえと…??」 と、うろたえました。
プレートに、『新大阪』 とあったので、寝過したと気付き、改札口へと 急いで向かう羽目に…。

 

曇天を窺いながら、7時過ぎに、早くも無く遅くも無く、ギリで インテックス大阪に到着。
途中、列車内で、カップリング論争を繰り広げる女の子たちを眺めるという、楽しい一コマも。
付近座席の おばあちゃまが、変なものをみる目で、女の子たちを見ていたのが… なんとも――。
腐女子たるもの、自重も大事…。 テンション上がる、その気持ちは分かりますけれど。

入場までの待ち時間に、小雨が降り始め、正午過ぎには なかなかの降り方になっていたのは、この時期だからとはいえ―― カミサマも意地悪をします。
大天使と書記官の、不埒な本を売っていたから、罰だったのか?

 ***

パティのほうでも書きましたが ( 『ゼロのマイナスでは…』 )、今回の目的は、ひとつには、

ハイパーギャグR-18本 『シャキーン♂ しゃぶれよ。』
         ( ゲーム『エルシャダイ』二次創作 )
  ―― でした。

       
( 例えるならば、光と闇は、一枚の銀貨の オモテとウラ。 ―― 闇ヲ覗クトヨイノデス…。)

真冥界で、ナニかに目覚めた闇飯野。 ノーパンがデフォルトのビニ傘大天使。
この二人、プラス人魚姫堕天使たちが織りなす ギャグ19篇収録の、闇堕ち確定・不健全本が読めたのは、面白かった。

ハンティングしたメイン・ジャンルのスペースも面白かったのですが、『シャキーン♂』 も 美味しかった―― 美味しすぎt ( モグモグ )
“闇ノ気配ヲ、感ジマス……” どころでは、なかった。
闇堕ちオーラが強すぎて、ピュアな腐女子は、近寄り辛かった―― んじゃないかな、濃ゆすぎて。
( わたしが、そ…っと みている間に、3人くらいが足踏みしてました。)
やっぱり、 『しゃぶれよ』 表紙 が、3面陳 ( だったけ…? ウロ ) で並べられているのは、私でも ちょっとビクってなりましたよ…。 男性向けじゃないけど、男性向けにみえたし…。

春コミやスパコミでは、「ガチ腐向けは、親しまれ辛いのでは…」 と、いつも感じます。
基本、女性向けが多いので。( もちろん、ガチものも 多々ありますが… )
関東でなら、13時ぐらいには残部極少になっていたろうに… と思います。
それでも、やはり、ケガレを纏ったライバルはいるものです。

―― ケータイBLコミック作家の方が、番外編同人誌を インテでも出していたので、それを買い求めに行ったのですが―― 11時頃には完売してました。
… 早いな!? 予想ガイダッタワッ!! 今回も、駄目ダッタヨ…。

ケータイと、PC両方で閲覧可能なカタチ ( 電子書籍 ) で18禁BL作品を配信している―― 野々宮ちよ子、という作家さんなのですが。
配信している作品を、“念願の「紙」で出版する!” との告知があったのが、夏コミ直前―― というか、当日のこと。
電子書籍を、紙媒体で発行するというのは、―― 雑誌やコミックの紙媒体売上実績が無い作家さんの場合、そう あることではない。
( 紙売上実績アリ→ 電子書籍作品を発売、売上ヨシ → 紙ver.を発売! という流れは、わりと有ります。
  ただ、人気作家といえど、紙での発売は難しく、電子書籍は 「紙のコミックにはならない」 と覚悟。 そのために、違法コピー行為が、猖獗をきわめるのですが…。 この光と闇の相克については、また 別の機会に…。 )

しかも、出版社名は、いまだ発表禁止。( 8/23現在 )
いずれ、祥伝社か 海王社。 コミックシーモアでの、配信をしていることから、日本文芸社あたりが最有力だろうとは思いますが…。

私も、PC版を読みましたが、―― 実のところ、シナリオが巧いと云う程ではない。
失礼ながら、 R-18描写が無ければ、売れるのかな―― といったところか。
本当に失礼ながら、あれを書店小売に廻して、売れるのかな―― というところ。

ただ、何といっても、購入するカスタマーが、どう判断するかは―― 正直予想しきれるものではない。
DL購入数が、( おそらくは ) かなり好調であるために、紙媒体での発売決定に踏み切ったのでしょうが。
ここからは、版元の宣伝の腕と、ツイッタのフォロワーや ネット上の応援、それに作者の告知の腕が、問われます。
現在発売中のものが、14話あるのですが―― 普通に考えて、それを 汁だくで加筆修正。 それに、書き下ろし追加。
合計で190P前後のボリュームにして―― 税抜き価格を、650円から700円まで。
このラインで発売するなら、とりあえず電子版の既購入者は、紙媒体も 購入するでしょう。
アニメイト、とらのあな、一般書店で、それぞれ3タイプのペーパーを付けるなら、そうですねぇ―― 6、7千部程度は 返品なしで捌けるんじゃないでしょうか。
初刷り1万は、いくんじゃないかなぁ…。 増刷は無理だと思いますが…オリジナルですし。
1万部ぐらいなら、いくんじゃないかぁ…。 どこも、赤字ですからねぇ…。
ののちよさん自身、「単行本ってどうやるんですか」 と、サイトで公言していたくらいの野心家でしたし…。
器を越える野心は、身を滅ぼすとは思いますが、こればっかりは 蓋をあけてみないと。
案外、売れるかもしれませんし!!

購買層が、腐女なら、たぶん。 男性向けだったなら、苦戦するでしょうけれどもね。
腐向けだから、たぶん売れるんじゃないかなぁ…。 売り方によるとは、思いますが…。

 ***

閑話休題。

万全の準備をしていったつもりが、以前にも書いた 『リボーン』ジャンル のチェックを怠り、参加されていた 好きなサークルを見逃すという痛恨の一撃。
廻れたのに、気付かなかったため、スルーしてしまった 6号館ジャンプスペース…。
原作のリボーン自体に、飽きてしまっているので、同人チェックを怠ったのが敗因でした。
( そう… 原作は つまらないのに、同人は面白いという逆転現象。 )

また、大好きなジャンルも、とりあえず 全部チェックは出来たけれど、一冊 痛んだ同人誌を買ってしまったという、ヲタにあるまじき失態…。
基本、本の角が凹もうが、自分が読む分にはどうでもいい派なのですが、それが、お気に入りの作家さんの本になると… そうはいかない―― 気になってしようがない。
マイリスペクツ作家さんの目の前だったので、かなり挙動不審になってしまい、本 自体の状態確認を怠ったのが敗因か…。

例えていうなら、FFのセフィロスが、目の前に立っているようなもの。 神々しくて、顔も見れない。
職歴上、数多の人間の前に立ちましたが、なんというか… 市長や 飲食大手社長の前より、はるかに緊張するものです。
ファン心理というものは、複雑です…。

 ***

狼の群の中に、羊が一匹いた とします。 ―― 目立ちますね。
同様に、女性売り子が圧倒的に多い中で、男性が売り子でいたとしたら―― ワル目立ちします。

今回のインテで、最も衝撃的だった―― 自分が痛んだ本を買ってしまったり、サークルチェックをミスッた以上に、最も衝撃的だったことは―― 女性と思っていた作家さんが、男性であったこと。
ご本人が、男性であることを公言していない。 ―― 同人作家さんは、カタギの正体を明かすことを 極端に避けます。
( そのくせ、クラスタとのオフ会は平気でサイトやツイッタで公開するので、不用心もいいとこ。 これもまた、ヒトの行動の不思議。)

作風は、ガチで―― BLというより、もっと禍々しい、闇の気配… を感じるものではありましたが。
ただ、女性でも、それぐらいは 平気で描いているヒトが多いので、てっきり “この人も、荒ぶる腐女子ナンダロウナー” 程度の認識でした。
それが、当日、スペースへ本を買いに行くと、男性が売り子をしている。
( これまでは、通販やDL購入を利用していたので―― 初めての直接購入。 )

「「…… ぇえっ??」」
―― とは、不躾にも 挙動に出てしまっていたかもしれません。

売り子が女性だろうが、男性だろうが、驚かない私ですが… 今回は、驚きました。
売り子を、現地で募集しておらず、インテも 『ご本人』 が直参と伺っていたので、女性が おいでだとばかり…。

兎に角、新刊を購入したのですが―― 感心しました。
「感心した」 とは、どういうことか。
小銭も切れていたので、1000円札をお渡しして、「1000円札なのですが、お願いできますか」 と私が言ったあとのこと。

お釣りを渡す際に、両手を添えて、首をやや傾けて、
「〇〇円のお返しです。 来ていただいて、ありがとうございます。」
―― と、柔らかな声音で、一言添えられたこと。

当日、最も 丁寧なレジ(?)応対でした。
みれば、まだ お若い方ですのに、あそこまで 柔らかな声音と 仕草を… まさかコミケで体験できるとは思っていませんでした。
接遇というのは、もちろん、万人に同じようにすべきではなく―― してもいけない。
コミケという、異界では、丁寧なだけでも よろしくはない。
コミケという場所では、ある意味、場末のコンビニ店員より すごい対応を受ける時があります。 一事が万事、ではありませんが。
( 商売の場所では、無いからかな…。たまに、羨ましい…。 )
そんな異界にあるまじき、爽やかな青年でした。
イケメンではないですが、どちらかというと、ジャニ系か――。
変な言い方ですが、あのビジュアルと仕草なら、それはそれで、固定客が付く と思います。
新刊も、ガチではありましたが、コメディタッチも踏まえているので、充分笑わせていただきましたし、次の新刊も買うでしょう。

「この顔と声で、あんなガチを描くの!?」 そう、驚きは、したのですが。
男性では、本当にめずらしい――。 いや、偏見があるわけではありませんが…。 しかし、めずらしい…。
( サイトを覗くと、“服を買ってオシャレした” と書かれていたので、なんとも―― 微笑ましい…。 )

失礼ながら、「ダミーを、スペースに送り込んでるんじゃないのか!」 と思ってしまうぐらいに、感心しました。

 ***

インテから撤収後は、大阪から離れる時間まで、地下街での買い物や、書店―― ヒルトンプラザのジュンク堂へ寄ったりして時間を過ごしました。
小雨も降り続け、地上を歩きまわることは避けましたが、中央郵便局が移転していたり、ささいな変化に、やや 戸惑いました。
買いものをするにつけ、大阪も 「商都としては、接客の腕が落ちた」 と感じざるを得ません。
私にとっての、接客ベストは、福岡の、かつての岩田屋マダム隊ですけれども。 「モノが売れない」 とは、よく 耳にしますが、売れないのは、店自体にも原因があるのでは…と思う次第です。
売りたいのであれば、それなりに気を遣わなければね。
それこそ、上記のサークルのように――。

久しぶりに、これほど大きなイベントに行けるようにと、かなり無理をしましたが―― まぁ、その価値はあったかと。
行くべきではなかったのかもしれませんが、―― まぁ、人生は短いので、楽しめる時に楽しんでおくということでしょうか。
行きたい場所はあったし、会いたい人もいた。 それはそれで、よかったのかもしれません。

なんというか―― いろいろと刺激的な、一日半でした。

( 2011/08/27 一部追加、訂正 )

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