熊じぃの戯言

感じるままに、どのジャンルの話にも頭を突っ込んで書いています。

今シーズンは他チームより早めに終った。 それだけに来期のことを考えようね。

2013-10-07 16:00:01 | トリニータ


今シーズンもあいも変わらず、お金が無い貧乏クラブでした。その関係でキャンプも張らず、もくもくと走りまくって走力を鍛えてきました。他クラブより確か2Wは早かったはずです。
走力は鍛えたけど、頭は鍛えていなかった。メンタル面のひ弱さは目に余った。
これもシーズン前のプログラムに入っていれば、少しは違っていたかもしれないと思うのは私だけだろうか。そこの改善がついに最後まで出来ていないのである。


下のコラムは何時ものJ’sGoalにプレビューを書いていただいている柚野真也氏が書いたコラムです。なかなか面白い見方をしていますね。


いずれにしても降格が決まってしまったので、来期以降の望みのある話をしていく必要があると思います。


巷では田坂監督継続を叫ぶ方がおられるが、硬直した思考ではこれ以上の改善は望めませんので、代わりの監督を呼んだほうが良いと思います。
昨年はJ1への昇格の夢を実現してくれた監督であったことは、間違いない事実であり感謝しなければなりません。しかし、今年の結果を見れば監督交代は自然の流れのような気がしています。




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大分のクラブ存続と未来を見据えた強化
必然のJ2降格の先に見えたもの



柚野真也

2013年10月7日 11:30



逃げ切れない脆弱な守備が降格の最大の要因




6試合を残して降格が決まり、肩を落とす大分の選手たち。圧倒的な実力差を突きつけられた【写真は共同】


 昨季J2の6位から這い上がり、J1昇格を射止めた大分トリニータだが、今季はほとんどいいところがないまま、6試合を残してJ2降格が決定した。来季を見据えて、どこよりも早くリスタートを切れるクラブに果たして希望の光りはあるのか。

 10月5日のセレッソ大阪戦に0−2で敗れ、大分のJ2降格が決まった。崖っぷちに立たされたチームは、わずかな望みを信じて、懸命に戦う。圧倒的な実力差を突きつけられても必死に食らい付いたが、奮闘むなしく力尽きた。

 6試合を残してのJ2降格は昨季のコンサドーレ札幌に次ぐもので、降格の原因は多岐に渡るが、何といっても守備に安定感がなかったことだろう。28節終了時点で、失点数はワーストの59。1試合あたり2.1点も失点すれば、どんなチームでも勝つことは難しい。

 守備が崩壊する予兆は、開幕前からあった。即戦力として招いたDF高木和道や深谷友基、児玉新らJ1で実績のある選手にけがが相次ぎ、最終ラインのメンバーを固定できなかった。開幕から不安定な戦いは続き、白星を得るために12試合を要した。「開幕ダッシュが必要」ともくろんでいた田坂和昭監督の狙いは無残にも打ち砕かれた。特に痛かったのは先制しながら逃げ切れなかったことだ。これまで先制した試合は11試合あり、1勝4分6敗。「先制してもすぐに失点した。踏ん張り切れず、状況や時間によってプレーを変えることができなかった」と選手たちは口をそろえる。

 8月には各世代の日本代表を経験した梶山陽平をFC東京から期限付き移籍で獲得。希代のゲームメーカーにより一筋の希望が見えたかに思われた。加入直後の20節(8月10日)、柏レイソル戦は引き分けに終わったが、試合内容は格段に良く連敗を5で止めた。だが、その後の浦和レッズ戦では、3点のリードを守り切れず逆転負け。重要な一戦を落とし、つかみかけた波に乗れなかった。負けが込むにつれ、引き分けさえ許されない状況となり、点を取りに行かざるを得なくなり、薄くなった守備を突かれ大量失点。負の連鎖は続き、28試合を戦ってわずか1勝。ホームでは勝つことができず、悪夢のようなシーズンとなってしまった。


田坂監督はコンセプトに適した人材だった

 昨季J2の6位から這い上がり、J1昇格プレーオフを制したチームは、1年でJ2に逆戻りしたが、同じ過ちを繰り返さないためにも検証は必要だ。今の大分にとって重要なのは未来であり、ここからは来季以降を展望していきたい。

「選手も監督も悔しい思いをしている。J1でリベンジしたいので1年でのJ1復帰を目指しているが、5年、10年後を見据えたクラブ経営と長期的な視点からのチーム作りも考えている」

 降格を受けて、大分の青野浩志社長は、来季以降の方向性についてこう話した。そのためには継続路線で臨むという選択肢も考えられる。来季の監督人事については白紙だが、「評価している」という田坂監督と協議する方向のようだ。

 2011年から指揮を執り、3年間で田坂監督が残した功績は大きい。初年度は平均年齢22.3歳と若返った戦力を鍛え上げ、昨年は見事にJ1昇格へと導いた。主力に負傷者が続出した事情もあるが、今季も為田大貴、松原健というアカデミー出身者や安川有、若狭大志らプロ2、3年目の大卒選手を積極的に起用した。

 若手を育成し、J1昇格という結果も残したのだから、田坂監督は育成型のクラブである大分のコンセプトに十分マッチしている。もちろんプロである以上、たとえクラブコンセプトにマッチしていても、結果を残さなければ契約延長は難しい。クラブはどのようなジャッジを下すのが注目であるが、柳田伸明強化育成部長は、チーム強化について常々、「継続性という部分を重視している」と話す。田坂監督についても「今季だけでなく3年間のトータルで評価する」ようで、田坂監督の続投も視野に入れ、クラブコンセプトに見合う人材をリストアップしていくことになりそうだ。

 その意味でもまずは来季、大分がどういったビジョンを持ってJ2を戦うかが大きな焦点となる。方向性は大別してふたつ。「1年での昇格」を目指すのか、「数年後を見据える」のか。その方針を明確にすることが、最も重要なポイントとなるだろう。


クラブ存続を第一に考え低予算で戦い抜いた功罪




就任から3年間で田坂監督(写真)が残した功績は大きい。クラブ側は続投も視野に入れているようだ【写真は共同】

 だが大分が他クラブと異なるのは、経営再建中にあるということだ。2009年に深刻な経営難からクラブ消滅の危機に陥り、今も約6億円の債務超過が残っている。そのなかで来季に向けたポジティブな要素というのが的確ではないかもしれないが、今季の大分はJ1昇格に際して強化費を4.5億円に抑えた。昨年から2億円弱を上乗せしての規模でチームを編成したことになる。ちなみに2012年のJ1リーグのチーム強化費の平均は約14億円である。

 前回の降格時には22億円から半分以下に減額された強化費だが、今回は来季の予算が大幅に縮小されることはなく、主力の半分以上が他チームに引き抜かれるような心配はなさそうだ。

 ある意味、今季はJ2規模の予算で戦っていたとも見て取れる。残留を争っていたサガン鳥栖やヴァンフォーレ甲府、湘南ベルマーレ、ジュビロ磐田がシーズン中にこぞって補強に走ったなか、大分はロドリゴ・マンシャ、梶山陽平のピンポイントの補強にとどまり、身の丈にあった姿勢を貫いた。この判断には賛否両論あるが、「再生のため避けては通れない試練の道を歩んでいる」(青野社長)とクラブの存続を第一に考えたのは確かだ。
 J2降格に伴い、フロントの責任問題が浮上するだろう。もちろん何かしらの打開策は必要であり、新しい流れを作るタイミングかもしれない。ただ、個人的には社長や強化育成部長の交代には賛成できない。「トップチームだけでなく、アカデミーなどクラブ全体で長いビジョンを描きながらチームを考えたい」と柳田強化育成部長が話すように、クラブの総合力を高め、チーム作りをするためにはトップを代えればいい、というわけではない。

 その部分で言えば、前述したように今季もアカデミー出身の松原、為田が試合に出ているように、優秀な選手を数多く輩出しているアカデミーの存在は、大分にとって光明である。来季、トップ昇格を果たす選手が現時点で明らかではないが、将来的には彼ら下部組織出身者がチームの中核を担っていくことになるだろう。また、安川や為田のように他クラブのスカウトから漏れた大卒の原石を発掘し、生え抜き選手として育成することも必要だ。地方クラブの大分にとって、育成と綿密なスカウティングこそ生きる道なのだ。


サポーターに感動を提供するクラブへ

 こうした流れを踏まえて、来季を展望すると、基本的に今季のJ1で経験を積んだ若い選手が間違いなくベースになる。年俸の高いベテラン放出の可能性はあるが、「若い選手が来季に向けてJ1で学んだことを生かせるようにしてほしい」と青野社長は明かしており、若い選手をベースに、若手をけん引できる経験豊富な選手を融合させた、バランスの良いチーム構成になりそうだ。

 6試合を残してのJ2降格は、昨季の札幌に次ぐ不名誉な記録であるが、一方で来季に向けて最も早くスタートを切れると捉えることもできる。1勝しかできずに降格が決まる屈辱的な結果になったとはいえ、このJ1での悔しい経験を来季へとつなげることが重要だ。

 クラブが何を目指しているのか明確にすることが、クラブの軸になっていくと思う。自分たちの役割は何なのか。軸があれば、それを基準に評価できる。

 昨年10月に大分県民、地元の政財界の支援でJリーグに未返済だった3億円を返済し、J1昇格を果たしたクラブである。サポーターに何を提供したいのか、スタジアムに足を運んでいる人たちが何を求めているのかを考えると、それは共に戦い、感動を共有したいのだと思う。限られた戦力、限られた時間のなかで勝利を追求する姿が感動を呼ぶ。プロであるならば、選手もクラブも結果を求めなければいけない。勝つためには高い戦術眼や技術が必要になるけど、それはあくまでも手段でしかない。人は心で動いているし、人は人でしか感動を与えられないのだから。残り試合で来季につながる戦いを示してほしい。

<了>

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