2020年度実施岡山県教員採用試験の出願要件において,岡山高教組青年部の要求が一部実現しました。直近4年間で通算2年以上の常勤勤務経験をした講師経験者で,2020年度に常勤または非常勤講師で勤務して出願時に所属長(校長)から推薦を得た場合,1次試験の教職教養試験を免除されることが決まりました
これは,昨年11月の確定交渉の場で,青年部の要求が県教委を動かしたということができます。19年度の重点要求として交渉で堂々とやりとりをし,初任研の日数縮減,宿泊研修・2年研の廃止を実現したことに次ぐ前進といえます。
~以下青年部と県教委のやりとり~
○高教組青年部副部長
「常勤講師,非常勤講師の勤務経験を考慮し,教員採用試験において一部の試験の免除等を行うということを要求したい。先ほども言われていたが,教員採用試験の受験者数が減少しており,倍率も下がってきていると思う。それに関して現行でも免除を設定していただいている。(…中略…)多忙な中で勉強する時間も十分には確保されないと思うし,その中で何度も何度も毎年毎年受けて不採用の通知をもらうというのは精神的にも厳しいものがあると感じている。そこで,2019年に人事委員会勧告でも出ていると思うが,その文面の中で「試験実施方法の改善に向けて緊急に分析を行い」という文面があると思う。今の1次試験を翌年限定での免除というのが適当と思っておられるかどうかをお聞きしたい。」
◆県教委
「実は採用試験については,本当に現場で頑張っていただいている常勤講師,非常勤講師の方のご苦労は重々承知しており,勤務しながら勉強するという大変さも自分も経験しているので,気持ち自体は分かっているし,忙しくなっているだろうということも多分言われていることもあると思う。この制度そのものが入っているのは,1次試験においてまず合格をしたということが前年度にある。そうすると,翌年度は前年度にパスしたところについての能力実証はできていたということ。つまり,能力実証ということは難しいが,要は周りの方と試験の中で上位になったということがわかっているので,そのことをもって1次試験を翌年度は免除しようと,つまり,前年度に証明されたものは翌年度までは見れるのではないかということで,翌年度は免除しているという考え方をしているので,適切かどうかといわれると適切と考えて実施をしている。」
○高教組青年部副部長
「そこについて,他の自治体でも採用試験の一部を免除しているところが複数あるということは我々も認識しており,東京都だと臨時的任用職員として12ヶ月以上の勤務経験があれば教職教養の試験を免除するとか,静岡県でも臨時的任用講師として直近の過去5年間で通算36カ月以上勤務していれば教職教養試験免除とか,そういった他県での活用もあるので,先ほど講師として配置する前にチェックしていただいているという話もあったので,講師として日頃教育界で十分に貢献していただいている先生であれば一定の能力はおそらく保証されていると思うので,ぜひ1次試験,前年度分だけでなく,限定的な免除だけでなく,教職教養免除,1次試験の免除をもう少し幅広く適用されるような形で採用試験を実施していただけるとありがたい。」
・・・このやりとりが,県教委の考えを動かしました。小さな前進かもしれませんが,困っている常勤講師にとっては大きな一歩です。青年部の健闘を讃えましょう!
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