2月28日の上映会に関する本の紹介です。
【川口の鋳物師】
1964年はじめての東京オリンピック(日本オリンピック・アカデミー/監修 岩崎書店 2018年)
当時の様子や、東京オリンピック招致から開催に至るまでをわかりやすく解説。
その中で「聖火台をつくった鈴木親子」(p35)で
聖火台を作った、川口の鋳物師 鈴木萬之助が紹介されています。
鋳物 ものと人間の文化史182(中江秀雄/著 法政大学出版局 2018年)
日本および世界の鋳物づくりの歴史。
「川口の鋳物師」(p192-195)
「日本の大砲」(p130-)で、川口の増田安治郎がコシキでねずみ鋳鉄製の大砲を造っていたことや
出吹き(出張して鋳造すること)で茂原の大砲を造ったことなどが紹介されています。
大砲から見た幕末・明治 近代化と鋳造技術(中江秀雄/著 法政大学出版局 2016年)
こちらも前出の本と同じ著者ですが、
「溶解炉の変遷」(p43-)のタタラ、甑(こしき)、反射炉などを解説がわかりやすいです。
「鋳鉄砲」(p69-)増田安次郎を紹介
この大砲については、増幸産業株式会社のウェブサイト(http://www.masuko.com/company/taihou.html)に
写真も掲載されています。
川口の匠(川口市立アートギャラリー・アトリア/企画・編集 川口市 2011年)
美術鋳物師 竹脇榮九郎さんなど、川口のものづくりの職人を紹介
以下は鋳造について
奈良の大仏 世界最大の鋳造仏(香取忠彦/著、草思社、1981年)2010年に新装版が出ています
世界最大の鋳造仏をどのようにして造ったか、イラストでわかりやすい
鋳物の名品をたずねて(大津和弘/著 青娥書房 2007年)
各地の寺院の仏像や梵鐘など多数紹介
トコトンやさしい鋳造の本(西直美・平塚貞人/著、日刊工業新聞社、2015年)
鋳造について知りたい場合はこちらの本をご覧ください。
【会津の木地師】 南会津郡田島町針生
木と漆 民藝の教科書3(萩原健太郎/著、久野恵一/監修 グラフィック社、2012年)
木と漆の基礎知識として素材、技術などについて詳しく解説。
また日本各地の産地、また買う時のポイントや使い方のコツなども紹介されています。
漂泊の山民 木地屋の世界(橋本鉄男/著、白水社、1993年)
映画「奥会津の木地師」(p45-)
漂泊生業業者再見ー映画「奥会津の木地師」を見て(p205-)
映画を制作した姫田忠義さんとの対談
近代の記憶 民俗の変容と消滅(野本寛一/著、七月社、2019年)
「木地師の終焉と膳椀の行方」(p28-)
福島県の木地の村々を取材。
かつての木地の村の生活やいつ頃まで木地の仕事が行われていたのかを探る。
脊梁山脈(乙川雄三郎/著、新潮社、2013年)
木地師を題材とした小説。
新・忘れられた日本人 辺界の人と土地(筒井功/著、河出書房新社、2011年)
「奥会津・三条村略史」(p56-)
福島県のウェブサイト内に「福島県林政史ー森林・林業のあゆみー」(福島県 平成11年)が
公開されています。
福島県内の木地師について詳しく書かれています(p870-891)。