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本の紹介~海のいろは日ざしで変る 高田保

海のいろは日ざしで変る

高田保公園の碑に刻まれていることばです。

『高田保伝』(榊原 勝/著 風涛社 1982年)に
「このフレーズは、高田保が西部軍管区報道部の要件のため福岡より大磯に立寄った終戦二日前の八月十三日、もう二度と会えないという感慨をこめて綾子夫人と大磯の海へイイダコ釣りに行き、四、五時間海にいるうち、海の色の変るのを発見し、ふと浮かんだ文句だった。そして早速それを西部軍にいる火野葦平に手紙で書き送っている。高田保のたいそう気に入った文句だった。」(p330、335)とあります。

火野葦平の小説『革命前後』(社会批評社 2014年)に登場する人物はほとんどが実在のモデルであると、あとがきに書かれています。
高井多門が高田保です。
この中に、先の手紙が出てきます(下巻p17)。

2016年2月に火野葦平資料館へ、この書簡が残っているのか
問い合わせたところ、
小説執筆時には、おそらく現物を手元においていたと思われるが、
関連資料は、ほとんど残っておらず、
直後の逝去で散逸したようだとのこと。

「海の色」(『広津和郎全集』第三巻所収 中央公論社 1988年)
高田保公園を訪れた時の様子や、高田保との思い出が描かれています。


大磯町郷土資料館 収蔵資料データベースに
高田保公園地鎮祭の写真があります。

昭和29年2月 高田保公園地鎮祭

「高田保の碑」除幕式の記事は
大磯町広報 第12号 昭和29年6月5日発行 に掲載されています。
図書館に、大磯町広報縮刷版がありますので、そちらでご覧ください。
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