現代日本文学A
単位試験論文
「押絵と旅する男」を論じる
江戸川乱歩の作品
押絵とは、羽子板などに飾られる、立体的な絵模様。
江戸川乱歩の「押絵と旅する男」は、その押絵に描かれた男性が兄だという話を主人公の「私」に話す。その兄が押絵になった経緯は、浅草にあった凌雲閣でおこることだ。
この小説の異界は「私」「男」「兄」にとって何が異界か。そしてその異界は時間とともにどのように変化するかなどを論じるのである。
しかし、兄が押絵になって時間とともに歳をとっていく話であるが、ちょっと待て!
歳をとるという状況であるならば、飲食は?排尿排便は?新陳代謝は?髪の毛は伸びないの?白髪になるだけ?髭は?
男が満月を見て狼男になる時、手足顔は毛むくじゃらになるが、ボディはそのまま?
そんな、小説が、江戸川乱歩のベスト小説に入っているとは・・・。