多少の無理があるのは御容赦下さい。
戯れに、昔の記憶を探っていたら「さだまさし」の「桃花源」を検索していた。
長崎の老いぼれは知っているが、昔土曜日の17時25分からの5分番組で「フォークでお知らせ」と言う歌と文字CMだけの番組があり、「原田真二」の「キャンディー」と「さだまさし」の「桃花源」が流れていたのを思い出した。「フォークでお知らせ」では「原田真二」の記憶が鮮明で「シャドー・ボクサー」「タイム・トリップ」なども覚えているが、この「桃花源」の歌の動画は、古臭い動画ながら、当時の素朴な雰囲気を妙に思い出される。
さて「さだまさし」と言うと「長崎」だが、長崎は「シュガーロード」を売りにしている。先程の動画は、このシュガーロードのイメージと妙に合った。
長崎は、鎖国で唯一開港している港だったが、最大の輸入品は「砂糖」だった。
元々「砂糖」は、室町時代に「風邪薬」として輸入されたのだが、足利将軍と朝廷の天皇以外は、殆ど口に出来ない「超高級品」だったが、織田信長の「お気に入りの一品」となり、以降一般化が進み「輸入量」が爆増した。
そもそも「鎖国」の大きな理由として「砂糖代金支払い」に消費される「金」の流出を止める為もあった。鎖国しても、砂糖購入圧力は高く、徳川吉宗の時代には、土佐で「さとうきび」の生産が始まった。因みに「徳川吉宗」は「改革の人」と習っただろうが、実は「アイデア」は「徳川綱吉」が出しているものばかりで、吉宗は「実行の人」だったのである。
その吉宗は「米価」と「金流出」に悩んだとされている。侍の収入安定の為、米相場への介入を画策したが、ほぼすべて失敗していた。
また「金流出」つまり「砂糖の輸入増」は、当時の砂糖を売っていた「薬種問屋」の収入の大半が「砂糖の利益」だった点からも増加しているのは明白だった。
その為、小判=1両の95%は「銀」だった。従って秤量(重さで値段が決まる)貨幣だった銀が田沼意次の時代に「南陵2銖銀」に代表される額面で取引される定位貨幣(ていいかへい)となったのは当然の流れだった。
だが、この高度な相場運用や先物などのアイデア、そして政府による価格安定などの「経済施策」の積極的導入は、どう見ても日本は300年早く世界を先取りしていたのである。マスゴミは日本の政治を駄目だと言うが、世界的に見て駄目が極まるのは日本のマスゴミであり、世界の学者もそう見ている。
話はここで急転換するが、砂糖の糖だが、糖とは多糖類(セルロース)であり、甘い単糖類(ブドウ糖)、二糖類(蔗糖・砂糖)と澱粉質に分類しており、この糖類は「光合成」で合成される。これにより植物は自らの体を作っている。草食動物が草を食べるのは「糖」を取り入れたいからである。
この糖は、ありふれてある「雑草」もそうだが何処にでもあるものと思いきや?実はそうではない。地球の海には、ほぼ全く存在しない。つまり世の中の70%には「糖」が存在しない「無糖」の世界「海」がある。海の光合成では、太陽の光から直接「油」を合成しているのである。
考えてみれば、人間の体の中にも「糖」は存在せず「脂肪」として貯蔵している。逆に言うと「体内に糖がある状態」=糖尿病となり、危ない状態である。体内に糖を蓄えられる生物は「蜂」ぐらいなものである。
これらの事実から、魚が健康にいいのは生物の進化からも言える話である。
だから人間は糖:米・麦・雑穀や植物油や獣類脂肪を好んで食べるのであるが、やや問題が出てきた。
麦、蕎麦、ジャガイモなどの澱粉質は、主に寒冷地で取れるものが多く、熱帯性の糖質は、米・さつまいも・などで少ない傾向がある。また、アメリカが主導する大規模農業は「大量の水」を消費する一方で、表土流出、風害、塩害を引き起こし、また連作障害で、将来の食料生産を減らす傾向と温暖化による寒冷地の澱粉質の収量減が予測される。
元々地球表面の30%しか存在し得ない「陸上植物」しか生産されない糖は、それを好む人間によって年々収穫を減らす運命である。
これに対するには、
1)熱帯性の作物の工作面積の増大と種苗の開発
2)水源の発掘と土の生産・開発
と私は見ている。
今、日本は発展途上国向けに日本が開発した陸稲米であるネリカ米の種子供給や農業指導を行っており、将来の食料増産に向けて的確な対策を行っている。
思えば桃花源の動画を追って辿り着いたのは地球の反対側、西アフリカのモーリシャスである。そこは今貧国であり、米は贅沢品であるという。秋になれば、数十粒を鈴なりに湛えた稲穂が揺蕩うだろう。それはあたかも「さだまさし」の桃花源に付けられた動画の花のようであろう。それらが貧国の住民に富と幸せを齎す事を祈りつつ駄文を終わらせる事とする。
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