ホノルル空港のボディーチェックで思いっきり左の太ももを鷲掴みされ悲鳴をあげるというハプニングがあったが出国審査を終え一段落。JALの搭乗カウンターで「車椅子を押すポーターをお付けしましょうか?」と言われたが、嫁さんと二人の時間を大切にしたかったのでお断りした。
久しぶりにプライベートな時間を持つ事が出来たが、その代償として搭乗口まで慣れない車椅子と格闘するハメになった。初めて車椅子で長距離を移動したが健常者には分らない小さな段差や傾斜がとても気になった。
成田行きの飛行機に乗込むと事前に俺の病状が伝えられていたようで、スッチーが俺に声を掛けてくれ松葉杖を預かってくれた。
定刻通り飛行機はホノルル空港を飛び立った。小さくなって行くワイキキの街並を見ていたら自然と涙が出て来て止まらなかった。俺がこの席に座っていられるのは俺を支え得てくれた多くの人達のおかげ。嫁さんも大変だったろうが不満を言うわけでもなく無事に帰国の途につく事が出来た。
気圧変化に伴う骨折の痛みも出なかったので、怪我の功名とは言え、こんな事でもないと乗る事の無いエグゼクティブクラスの空の旅を暫し楽しんだ。
日本時間 10月5日 PM 3:30
成田には予定時刻より早く到着した。松葉杖をついて飛行機から降りようとしたら、アテンダントの男性が扉のところまで車椅子で迎えに来てくれていた。嫁さんが押してくれるのとはかなり違って彼はまさしくプロだった。嫁さんがトイレに寄った時に俺の方から話しかけると彼は怪我の事は一切聞く事無く空港設備についての話をしてくれた。
着陸の際に滑走路脇にある黄色いプレートに「34」という数字が書いてあったが、あの数字は方角を表していて北が0、南が18を表しているそうだ。よって成田空港の滑走路は北に向って北北西の方向に20度傾いていることになる。このプレートの表示は世界共通だそうだ。
因に成田空港はなぜこの方向かと言うと季節風を利用しているそうで、秋から春に掛けては北西の風が吹くので北に向って滑走し、夏は太平洋高気圧を利用して南に向って滑走するそうだ。
アテンダントのおかげで入国審査も税関もスムーズにパス。この後も彼は駐車場まで俺をサポートしてくれた。短い時間だったがとてもお世話になった。
ゲートの向こうでは中学時代からの親友のO氏と高校時代の先輩の広葉樹さんが迎えに来てくれていた。今日は金曜日なので二人とも仕事を休んでまで、しかも成田まで、更に怪我の負担を考慮してワンボックスまで用意してくれていた。
持つべきものは友だ。とても嬉しかった。
車の中で病院生活の事などを話していると、みんなに心配をかけた事を改めて実感した。自分の不注意がこんなに大事になるとは夢にも思っていなかったが、これを戒めとして前向きに頑張ろうと思った。
午後6時無事帰宅。7日間のハワイで生活は俺にとって生涯忘れる事の出来ない一週間となった。
俺を支えてくれた全ての人に感謝します。
ありがとうございました。
コメント一覧
峠のゴブリン
momonger
最近の「ロード」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2020年
人気記事