論語と算盤 (2024/12/20)
渋沢栄一
日本の資本主義、多くの企業の創業に貢献した人。
お金儲けよりも、日本社会全体を考えよくしていきたいと考えた人。
儒教信仰者?ちょっと稲盛和夫の生き方を連想させられた。しかし稲盛和夫は非科学的な発想があると感じるが、渋沢栄一は非科学的な要素を完全否定している部分で違いを感じた。
稲盛さんは強く強く強く願い、行動すれば考えていることは実現する、的な事を言っていた。そのように考え行動すること自体は肯定的に私は捉えられる。
しかし、次のエピソードが私はあまり共感することができなかった。
家族に病気になった人がいた際に感染することを恐れ、強く意識して移るかもしれないと考え、避けるように行動していたが、家族で一人だけ移ってしまったことを、移るかもしれないと強く考えてしまっていたため、考えていたことが現実のものとなってしまったのだ、
そのような考えを聞いた際に非科学的な人だなと思った。これは一例だがそういった考え方が「生き方」の随所に感じられたように思う。もちろんマインドとしてそのような考えを持つこと自体はプラスに捉えるがそれが真であるという主張は共感できなかった。
渋沢さんはバイアスにとらわれず考えようとする姿勢がとても良いなと思った。みんな日々バイアスに囚われながら生きている。どんな発言かよりも誰の発言か、どんな話し方かによってどう受け取られるかは変わるのは言うまでもないが、実際そういったバイアスに囚われずに物事を考えたいな思ってもできない。難しい。気づくと考えや思想が偏っていたりする。
いろいろと自分を振り返りたいと思った時に読みたい一冊だと感じた。