NORTHBOUND EXPRESS

鉄道好きサラリーマンの◆不定期運転臨時急行◆(全自由席)  

475系急行色に乗って(後編)

2014年08月21日 | 乗り鉄・実車
さて、後編です。来春の新幹線開業を控え、最後の夏を迎える北陸の475系A19編成・・・これからお盆の帰省をイメージして家族で弁当持っていよいよ乗り込みます。


ツララによる破損防止のため、かなり昔から、オデコの幕が埋められている北陸路の475系ですが、これはこれで地域色があって嫌いではありません。風雪厳しい冬の北陸路を走破するために必要な措置なのでしょう。

今回、後編では動画もアップしました。なにせ憧れの列車への乗車を前に興奮しまくりでしたのでブレブレのどうしようもない動画ですが、よろしければご笑覧ください(^^;


泊駅に到着する541M 列車接近のアナウンスが聞こえたので慌てて駅の外から撮影です(汗)



発車待ちの間、横を特急北越が通過して行きました。北陸本線はまさに特急街道ですね。


クハ455-60に乗り込み、デッキから進行方向を臨みます。この何とも言えない懐かしい匂い・・表現が難しいですが、駅の地下道のような匂いとでもいいましょうか、しっかりとした国鉄臭です(笑)このあたりはHゴムが黒くなっているだけで、殆ど昔から手を加えられていないかと思います。

最後尾クモハ475-46の運転台 手前中央よりやや左側にある銀色のレバーが交直切替レバーですね。東日本Eシリーズなど、最近の電車は視界も広く、操作盤もグラス化されて非常にすっきりとしていますが、このちょっと窮屈で視界の狭い運転台と、武骨なマスコン、白いアナログゲージは、いかにも「仕事場」という雰囲気でなんだか男心がくすぐられてしまいます。

洗面室です。ここも昔のままのようです。流しの左側にある小さい円形の流しは痰壺(現役)ですね。


さぁ、いよいよ富山に向けて泊駅を発車します! MT54の唸りはマイクの風切音に邪魔されてしまいましたが、シートの下から伝わってくるジョイント音と振動が懐かしいです。


早速お弁当を食べています。けっこう家族も楽しんでいるようで安心しました・・(^^;やはりボックスシートの旅はみんな好きなんですね。


魚津手前あたりで富山地鉄の線路と並走します。先日、「笑神様は突然に」という番組でもやっていましたが、運がよければ富山地鉄とA19編成のデッドヒートにありつけるかも知れませんね。JR有数の幹線と、ひなびた地鉄線路のコントラストが非常に興味深く、こんなシーンをモジュールにしたらさぞかし面白そうですね。この錆で薄汚れたガーダー橋と澱んだ川なんて個人的にすごくそそられるロケーションです。

たまたま雰囲気の良い駅だなと思って築堤上を走行中の475系から写した富山地鉄の西魚津駅、そのレトロな駅舎と郷愁を誘う雰囲気から、やはりファンの間では結構有名な駅のようです。今度は是非富山地鉄に乗ってこの駅を訪れてみたいですね。後方に観覧車が見えますが「ミラージュランド」という遊園地だそうで、日本海側で最大の観覧車なんだそうです。

13時18分、あっという間に滑川に着いてしまいました。本当はもっと乗っていたかったんですが、クレームが出ないように折り返しの電車がすぐやってくる駅を選びました・・なにせ1時間に1本くらいしか電車がこないので、この暑い中では降りる駅を選ばないと結構大変です。私だけならいくら待っても構わないんですが・・(^^;


富山に向けてA19が行ってしまいました。いい思い出をありがとう~ 最後まで頑張って走り続けてくれ~


地鉄の滑川駅も国鉄滑川駅と併設されています。このホームの石積がまたいい味出してますね(笑)

滑川駅も乗降客が多く、典型的な急行停車駅といった雰囲気でした。泊へ戻る直江津行き545M到着まで14分間の休憩です。今日の545Mは何系の運用か調べていませんでしたが、果たして・・


やってきたのは真っ青な413系でした。できれば475系の方がいいけど、この地でしか乗れない車両ですので乗っておきます。といいますか、この列車を逃すと次の列車は1時間後、乗らない訳には行きませんね・・


帰りはちょっと列車も混んで、殆どの席は埋まっていました。子供達も慌ただしいスケジュールとこの暑さで疲れたのか、ボックスシートで気持ち良さそうにうたた寝しておりました。


往復1時間半ほどの小さな旅でしたが、家族もそれなりに楽しめ、夏の旅行に花を添えてくれる素晴らしい思い出ができました。なによりも、小さい頃からの夢を、このギリギリのタイミングでかなえられて本当に良かったです。。
さて、来年の夏・・新幹線開業で第3セクター化後も413系は譲渡され、しばらく存続するようですが、次はもっとゆるりと時間をかけて富山地鉄にでも乗りに行きますかね。(終)



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6 コメント

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Unknown (ミズ)
2014-08-23 11:11:19
まさるさん、こんにちは。
国鉄時代の車両って独特の匂いがしましたね。何というかちょっと臭い感じの・・・(笑)
ボックス・シートも段々と減ってきて、ちょっと狭いけれど会話が産まれる場所でもありました。
田舎のおばちゃんが「ミカンでも喰うケ」みたいな。
そういう場所はなくなって、今や車内コミュニケーションも出来ない時代なんですね。
でもご家族で今の時代にこういうコミュニケーションをとる時間を持たれたのは、お子様にとっても思い出に残るひと時だったと思います。
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Unknown (まさる)
2014-08-23 22:28:42
ミズさん いつもありがとうございます。
もうドア前に立った瞬間、ふわっとあの匂いがしてきて、そのままタイムスリップしてしまいました。それだけでもわざわざ遠くまでこの列車に乗りにきた価値がありました。匂いに始まり、騒々しいクーラーとMT54モーターの音、連結部分のキシミ音、窓から入る夏の草いきれ等々・・全てがリアルなマテリアルで、あの時代の空間がそこに存続されていました。つい数年前は東京界隈でも、窓が開けられるボックス・セミクロスシートの列車が当たり前のように走っていましたが、気が付くともう車両も風前の灯で遠くに追いやられてしまいましたね。中央東線のスカ色115系や両毛線の湘南色115系なんかも、本当に貴重ですので、まだ生きた列車であるうちになんとか乗りに行きたいなと思います。いつか娘達が大人になった時にビデオをみて「こんなデンシャ走ってたんだ・・」と言ってくれたら、私としてはシメシメです(笑)
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Unknown (なる)
2014-08-26 01:03:03
まさるさん、こんばんは。
お写真と動画を堪能しました!
夢をかなえられて本当に良かったですね。
私も乗りたくなりました(微笑)
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Unknown (まさる)
2014-08-26 19:04:32
なるさん お見苦しい動画ですが(^^;最後までご覧きただきありがとうございました。最後に急行型の電車に乗ったのはいつだったか・・・考えてみると彼此30年も乗っておらず、最後は多分、東海道の167系か165系だった気が・・随分乗っていなかったんだなぁと、窓のストッパーを両手でつまみながら思いました・・ つい最近まで165系東海が走っていたなんて思っても、もう廃止から18年経つんですね。時が過ぎるのは早いものです。当時はちょっと鉄から遠ざかっていた時期であり、あんな素敵な列車を乗らずに見送ってしまったことが悔まれてなりません・・ 後悔することのないよう、旧客もちゃんと乗っておきたいですね。
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Unknown (mattun)
2014-08-30 21:26:03
まさるさん、こんばんは!

475系乗車、堪能されたようですね♪昨年まで富山に住んでいながら乗車記までは残しておりませんでしたが、ご家族で楽しまれたご様子は羨ましい限りです。475系も来春の北陸新幹線開業で引退の公算が高いですから最後の貴重な経験でしたね!

機会があれば富山地鉄本線と合わせて、富山地鉄の市内電車もお勧めです。何気に富山は乗り鉄に飽きない街なのですよ♪
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Unknown (まさる)
2014-08-30 22:56:49
mattunさん こんばんは
コメントありがとうございます。。こんな素晴らしい地でお仕事されていたmattunさんこそ羨ましいです。さすがJR西日本圏というべきか、古の車両が普通に人々の生活に溶け込んで老体に鞭打ちながら現役で頑張っているといった感じですよね。思えば489系ボンネットも最近まで上野へ顔を出してくれていたのも殆ど奇跡に近いような話で、これも西日本さんのおかげかななんて思います。北陸本線・・かつて、能登も越前も北陸も、白山もはくたかも毎日上野を出てこの線路の上を走っていたんだなと感慨深く思いました。
 最近、歳とったんでしょうか(笑)やはりセオリー通りに地方のローカル線にも惹かれてきており、まさに今回走ったこの富山東部界隈は琴線に触れるような場所でした。ぜひ次回訪問の際はもっとDEEP富山を攻めてみたいと思います!
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