パピとママ映画のblog

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泣く男 ★★★

2014年10月21日 | アクション映画ーナ行
『アジョシ』などのイ・ジョンボム監督が、『ブラザーフッド』などの韓国を代表するスター、チャン・ドンゴンを主演に迎えた衝撃のアクションドラマ。クールな殺し屋が少女の命を奪ったことをきっかけに、次第に人間的な感情に目覚めていく悲痛な葛藤を本格的アクションと共に描き切る。『恋愛の温度』などのキム・ミニが、殺された少女の母親を熱演。孤独な主人公が贖罪(しょくざい)のために選んだ壮絶な死闘はもとより、彼の揺れ動く感情が胸を締め付ける。
あらすじ:悲しい過去を持つゴン(チャン・ドンゴン)は、中国系マフィアの殺し屋として暗躍していた。すご腕のプロとして名をはせた彼だったが、ある晩、任務遂行中に無関係の幼い少女ユミ(カン・ジウ)の命を奪うという大きなミスを犯す。彼は取り返しのつかないことをしたと行方をくらますが……。

<感想>チャン・ドンゴン主演の、超ハードボイルドサスペンスだと言うので観賞した。いや、あんまりにも「アジョシ」のイメージが頭にチラついていたので、一目観た時に違う人かと勘違いかなぁ、なんて思ってしまいました。

上が「アジョシ」のチャン・ドンゴンで、下の男が今回の彼です。
それくらい、顔の形相が変わり果てていたので、ヘアースタイルでこうも変わるのか、少し太ったのか中年のおっさんのような、そんな感じを受けました。本当にガッカリでした。

物語は、冒頭のシーンでチャン・ドンゴンの暴れっぷりの凄いことといったらない。韓国人ビジネスマンもロシアンマフィアも、みんな皆殺しにするんですから。呆気に取られて観ていると、ドアの向こう側に誰かいる。で、バンバンと銃をぶっ放して、ドアを開けると少女が撃たれて立っていた。
それからですね、罪のない少女の命を奪ったことから贖罪を願う心優しい殺し屋になっていました。ですから、組織を裏切ってまで、少女の母親を守り抜こうとします。しかし、父親もなんであんな幼い娘をナイトクラブへ連れて行くのかなぁ、闇取引の仕事で行ったのに、幼い娘を連れて行くなんて。それに、母親だっていくら父親が連れて行くからと言っても、仕事なら家で待っていた方が良かったのに。
でも気に入らなかったのは、少女の母親を助けるために、育ててもらった組織を裏切ってまで、仲間を殺したりするんですから。その母親も、睡眠薬自殺を図って、そこへゴンが現れ死なれては困るとばかりに病院へと担ぎ込むわけ。

確かに、その母親が大事なファイルのデーターを持っているらしい。そのデーターを盗み、母親も殺せと命令される。ですが、絶対に母親の命だけは守りたいと、マンションでの銃撃戦の激しいことといったらない。韓国人ギャングを殺したと思ったら、反対側からの殺し屋の狙撃手が撃ってくるし、外へ出て車に乗っても追い掛けて来て車に向かって乱射して穴を開けるし、絶対に主人公は撃たれているはずなのに。

私が一番のお気に入りは、主人公が負傷して身動きが取れないところへ、殺し屋が近づいてきて、手榴弾のピンを見つけるも「そんな古い手は通用しないぜ」という。ですが、後ろの電子レンジの中には、スプレー缶とハサミが入っていた。それが爆発して、ハサミが殺し屋にぶっ刺さるシーンが最高にスカッとしました。
でもね、こういうアクション映画は、ジェイソン・ステイサムの作品で観ているし、彼のアクションは半端じゃないくらいにカッコイイよ。だからっていう分けじゃないが、最期に見せ場というか、母親に電話して「ドアの向こうに娘を殺した犯人がいる。入ってきたら、拳銃をぶっ放せ」と言う。そして、ドアが開き、母親は男を目がけて銃を乱射するのだ。
ゴンが、一人で廃墟の中で、自分が殺した人たちを泣きながら弔っているような、そんなシーンがありました。特に、幼い娘の写真のような、その前で泣きじゃくるゴン、タイトルの「泣く男」は、冷酷な殺し屋稼業を後悔しながらも、自分の生き様を見つめ泣いたのでしょうね。
監督は、『アジョシ』を大ヒットさせたイ・ジョンボム監督だけに、銃撃戦&格闘技戦の迫力は半端なく申し分ありません。主人公のゴンが、重火器で武装した殺し屋軍団とマンションで戦うシーンは、もはや戦争映画のような有様でした。もう少し内容が充実していたらよかったのに。
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