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低予算のインディーズ作品ながら、斬新な設定と確かな演出力で映画ファンのみならず批評家からも高い評価を受け、全米でサプライズ・ヒットとなった青春ホラー。主演は「ザ・ゲスト」のマイカ・モンロー。監督は、これが長編2作目の新鋭、デヴィッド・ロバート・ミッチェル。
あらすじ:ある日、女の子が叫び声を上げながら、肌着姿のまま自宅から飛び出していく。何者かに追いかけられているかのようにビーチの方に逃げていった彼女は数時間後に死体となって発見された。
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女子大生のジェイはある晩、恋人のヒューと映画デートに行く。ヒューは映画の途中でキョロキョロしながらジェイを連れて劇場を飛び出す。車の中でヒューと愛を交わしたジェイは、気が付くと車椅子に体を縛られていた。
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ヒューはそこでどこまでも付いて来る”それ”について語るのだった。”それ”は人の形をし、永遠に付いて来る。誰かとセックスをすることで他人に移すこともできる。そう、ヒューがジェイと寝たのは呪いを移すことが目的だったのだ。その日からジェイは”それ”に追いかけられる悪夢のような日々に襲われることになる。
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<感想>アイデア勝負の安上がりなB級ホラーで、誰も知っている役者さんがいないという。それでも、主人公のジェイのマイカ・モンローは「ザ・ゲスト」に出ていたというのだが、他の妹とか女性はブスばかりで綺麗な女優さんが出ていない。それに、男性もイケメンで筋肉マンがいないのも残念。
確かに監督さんがホラー映画大好きだということで、画面とサウンドから滲み出てくるいかにもなホラー映画。実在する幽霊のような亡霊かが見えるという症状が、セックスで転移するという、いかにも強引なフィクション設定。
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だから、主人公の家はもちろん、学校にも出て来るし、(それ)が下着姿のものもあり、後は全裸ですから。ですが、キャメラワークと演出が見事に連動していて、不穏な時空を描きだしているのはよかった。
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セックスをして感染し、移された患者のみが(それ)が見える設定で、その視点ショットのみが変幻自在な怪物の姿を映しだすので、集団の中での主人公の孤立感の恐怖が伝わってくるのだ。
今に何かが起こると身構えて見ていると、「得体の知れない何かがひたすら追って来る」という、一向に(それ)が出てこなくて怖くならない。まぁ、頻繁に出て来ても面白みがなくなるからして。
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むしろ舞台となっているデトロイトの廃墟ビルの寒々とした光景の方が怖く感じた。だから、その家並みに(それ)が憑りついているようにも思えました。
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プールで友人たちと身構えて(それ)が出てくるのを待っていると、やっとこさ出てきた。待つ間に、プールサイドにて電気製品で感電死させようと、スタンド、カセットデッキ、ドライヤー、アイロンなどが置いてあるも、出てきた(それ)がプールに入るや、投げつけるのだが、主人公がプールから出る間一髪もハラハラする。
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怖いのは人間なのだから、設定や仕掛けに凝るよりも、肝心なのは登場人物の謎と魅力だろうに。だから、(それ)を誰かとセックスをして移すことによって厄払いができるというストーリーゆえに、近くにいる友人と手っ取り早く関係を持つことになる。
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病院のベットで友達とセックスをする主人公にヤキモチを焼き、俺ともセックスして移してくれとばかりに迫ってくる男の子。驚くなかれ、友だちの彼が母親とセックスをして感染させているのが映し出されたのにびっくり。
だから、ティーン特有の思春期の性交渉に付随する憧れとか性病とか、危険や恐怖とか、好奇心のメタファーを深読みしてしまうので、ポイントが高くなり★が一つ増しです。
2016年劇場鑑賞作品・・・44
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あらすじ:ある日、女の子が叫び声を上げながら、肌着姿のまま自宅から飛び出していく。何者かに追いかけられているかのようにビーチの方に逃げていった彼女は数時間後に死体となって発見された。
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女子大生のジェイはある晩、恋人のヒューと映画デートに行く。ヒューは映画の途中でキョロキョロしながらジェイを連れて劇場を飛び出す。車の中でヒューと愛を交わしたジェイは、気が付くと車椅子に体を縛られていた。
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ヒューはそこでどこまでも付いて来る”それ”について語るのだった。”それ”は人の形をし、永遠に付いて来る。誰かとセックスをすることで他人に移すこともできる。そう、ヒューがジェイと寝たのは呪いを移すことが目的だったのだ。その日からジェイは”それ”に追いかけられる悪夢のような日々に襲われることになる。
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<感想>アイデア勝負の安上がりなB級ホラーで、誰も知っている役者さんがいないという。それでも、主人公のジェイのマイカ・モンローは「ザ・ゲスト」に出ていたというのだが、他の妹とか女性はブスばかりで綺麗な女優さんが出ていない。それに、男性もイケメンで筋肉マンがいないのも残念。
確かに監督さんがホラー映画大好きだということで、画面とサウンドから滲み出てくるいかにもなホラー映画。実在する幽霊のような亡霊かが見えるという症状が、セックスで転移するという、いかにも強引なフィクション設定。
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だから、主人公の家はもちろん、学校にも出て来るし、(それ)が下着姿のものもあり、後は全裸ですから。ですが、キャメラワークと演出が見事に連動していて、不穏な時空を描きだしているのはよかった。
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セックスをして感染し、移された患者のみが(それ)が見える設定で、その視点ショットのみが変幻自在な怪物の姿を映しだすので、集団の中での主人公の孤立感の恐怖が伝わってくるのだ。
今に何かが起こると身構えて見ていると、「得体の知れない何かがひたすら追って来る」という、一向に(それ)が出てこなくて怖くならない。まぁ、頻繁に出て来ても面白みがなくなるからして。
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むしろ舞台となっているデトロイトの廃墟ビルの寒々とした光景の方が怖く感じた。だから、その家並みに(それ)が憑りついているようにも思えました。
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プールで友人たちと身構えて(それ)が出てくるのを待っていると、やっとこさ出てきた。待つ間に、プールサイドにて電気製品で感電死させようと、スタンド、カセットデッキ、ドライヤー、アイロンなどが置いてあるも、出てきた(それ)がプールに入るや、投げつけるのだが、主人公がプールから出る間一髪もハラハラする。
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怖いのは人間なのだから、設定や仕掛けに凝るよりも、肝心なのは登場人物の謎と魅力だろうに。だから、(それ)を誰かとセックスをして移すことによって厄払いができるというストーリーゆえに、近くにいる友人と手っ取り早く関係を持つことになる。
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病院のベットで友達とセックスをする主人公にヤキモチを焼き、俺ともセックスして移してくれとばかりに迫ってくる男の子。驚くなかれ、友だちの彼が母親とセックスをして感染させているのが映し出されたのにびっくり。
だから、ティーン特有の思春期の性交渉に付随する憧れとか性病とか、危険や恐怖とか、好奇心のメタファーを深読みしてしまうので、ポイントが高くなり★が一つ増しです。
2016年劇場鑑賞作品・・・44
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