有賀リエの同名少女漫画を「植物図鑑 運命の恋、ひろいました」の岩田剛典と「湯を沸かすほどの熱い愛」の杉咲花の主演で映画化したピュア・ラブストーリー。事故で車イス生活を送る青年と、初恋の相手である彼と運命的に再会したヒロインが、様々な試練を乗り越え愛を育んでいく姿を描く。監督は「流れ星が消えないうちに」の柴山健次。
あらすじ:インテリアコーディネーターとして働く川奈つぐみは、高校時代の憧れの先輩・鮎川樹と偶然の再会を果たす。初恋の相手でもある樹に再び惹かれていくつぐみ。しかし樹は、大学3年の時に事故に遭い、脊髄損傷によって車イス生活を余儀なくされていた。子どもの頃からの夢を実現し一級建築士となり、前向きに生きる樹だったが、事故に遭って以来、恋愛はしないと心に決めていた。それでも、つぐみの一途な思いが伝わり、付き合うことになる2人だったが…。
<感想>高校時代の憧れの先輩の鮎川樹演じる岩田剛典と、最近メキメキと成長して女優業真っ直ぐらの杉咲花が演じている川奈つぐみとの恋愛ドラマ。就職してから偶然に仕事先の飲み会で、出会った岩田剛典にまたもや一目惚れしてしまった杉咲花ちゃんとのラブロマンスもの。どちらかというと大人の岩田剛典と、まだ子供らしい純粋な心の杉咲花ちゃん、車いす生活の彼に驚き、それでも彼が大好きで、ついつい一緒に仕事もして仲良くなってしまう。
劇中では、樹とつぐみの出会いは高校時代にさかのぼり、図書委員だったつぐみが図書室の受付をしているところに、樹が本を借りに来たときだった。まとめて本を借りようとした樹に「借りられるのは2冊までです」と話すが、樹は「そんな固いこと言わないで」とおちゃめな笑顔で切り返す。高校時代なので、当然制服姿で演技をする岩ちゃん。杉咲花ちゃんはとても似合っていて違和感がないのだが、制服を着た岩田剛典は、現在29歳であり、ちょっと無理かなぁなんて、でも回想シーンですからね。
それに、岩ちゃんは本作で車いすバスケにも挑戦しており、激しく動きながらも、楽しそうにバスケをしているシーンは本作の見どころの一つでもあります。
「先輩のことが好きなんです」とつぐみが言えば、「一生一人で生きていくって決めたんだ」など、切実なセリフがちりばめられており、つぐみは「好き」な気持ちだけでは越えられない壁を乗り越え、樹との恋を成就できるのか…?という、心細いシーンもありますが。
高校時代に付き合っていた彼女・雪村美姫には、大政絢さんが扮しており、事故以来会っていなかった二人が同窓会で再会して、まだ樹の心には彼女がいたみたいなのですが、心変わりをした雪村美姫に樹の恋が砕け散ったようでした。
そんな2人の距離がグッと近づく江ノ島デートの様子が写し出されている。一緒だからこそ楽しむことができる特別な時間を過ごす2人の姿や、樹がサプライズプレゼントとしてつぐみにネックレスを渡す場面では、2人の仲が深まっていくさまが伝わってくるのが分かる。
ラブシーンというか、二人のキスシーンが結構多いと感じたのですが、つぐみがベッドで眠る樹の手に触れたり、背後から抱きしめたり。恋する女性なら胸キュン必至の切ないシーンが満載であります。
或る日の事、つぐみが樹と駅のホームにいる時に、突然意識を失いホームの下の線路へ転落してしまう。慌てた樹は、それを見て車椅子の自分には助けることも出来ず情けない自分に苛立ってしまう。つぐみはそこにいた人たちや駅員に助けられ、病院へ救急車で運ばれるも、原因は過労で貧血を起こしてしまったらしい。
それを見たつぐみの両親が、障害者である彼との結婚を認めておらず、つぐみの父親が樹の前に頭を下げて、「つぐみのことをどうか諦めてくれ」と頼む姿も、娘が障害者との結婚に反対したことは、無理もないと思いました。
つぐみのことを高校時代から好きだった彼・是枝洋貴には、須賀健太が扮していて、彼女のことを見守っているって感じでしたが、最後にはつぐみは樹を愛していたことが分かり、フラれてしまう。
でも、恋愛だけでなく、生涯、樹の傍で一緒に暮らしたいつぐみの気持ちには、お父さんも許さないわけにはいかないですよね。
樹がつぐみを抱きしめながら涙を流す姿はそれは美しく、一方で子猫を抱き少年のような笑みを浮かべる場面もあり、多彩な表情の岩ちゃんの演技を堪能できる映画でもありますね。
エンディングの前に、E-girlsさんの「Perfect World」が流れて来て、二人の結婚式が映し出され、ウェディングドレスの杉咲花ちゃんがとても愛らしくて、きっと初めて着る花嫁衣裳に彼女も感無量だったに違いありません。もちろん、車いすの岩ちゃんのタキシード姿もカッコ良かったです。
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