ロバート・A・ハインラインによる「輪廻の蛇」を基にしたSFサスペンス。時空を往来する犯罪者を取り締まるエージェントと出会い、その仲間になった青年が繰り広げる戦いと彼が抱える宿命を活写する。メガホンを取るのは、『アンデッド』『デイブレイカー』の双子監督マイケル・スピエリッグ、ピーター・スピエリッグ。主演は『ビフォア』シリーズなどのイーサン・ホーク。さまざまな時代を股に掛ける壮大な物語や息詰まるタッチに加え、スタイリッシュな映像にも引き込まれる。
<感想>「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を始め、これまでもタイムトラベルにより起きる矛盾“タイムパラドックス”を扱った映画は数しれず。そんな中でも究極と呼ばれるロバート・A・ハインラインのSF小説「輪廻の蛇」を完全実写化。タイトルの“プリデスティネーション”とは「宿命」。
監督&主演は、異色の吸血鬼映画で話題を呼んだ「デイブレイカー」のコンビ、双子監督マイケル・スピエリッグ、ピーター・スピエリッグ兄弟と、名優イーサン・ホーク。
物語は、進出鬼没の爆弾魔を追うベテランのエージェントであるイーサン・ホークは、任務中に大火傷を負ってしまう。傷が癒えた彼は、最後の任務として後継者を探すため再び過去へと旅立つ。
爆弾魔の影に怯える大都会で、語られるある男の奇妙な運命。1970年ニューヨーク。とあるバーに訪れた青年ジョン(セーラ・スヌーク)は、バーテンダーを相手に、それは女性として生まれて孤児院で育ち、付き合っていた流れ者との子を宿すも彼に去られ、さらに赤ん坊を何者かに誘拐されたという壮絶なものだった。
それを機に男性として生きることを選んだジョンに、バーテンダーは未来からやって来た時空警察のエージェントだと明かす。人生を破壊した男への復讐がしたいかと青年に持ちかけるバーテンダー。驚く彼を自分の後継者に選んだバーテンダーは、装備を託すとともに宿敵である爆弾魔との対決に臨んでいく。ふたりは、1063年へ飛び、それは時空警察のエージェントとしての任務の始まりだった。
バーテンダーのイーサン・ホークが、時空警察のエージェントとして100以上の犯罪を未然に防いだ男。新たなる隊員をリクルートする引退前の最後のミッションに就く一方で、密かに因縁にある爆弾魔を追う。
前半から中盤にかけて物語のカギを握る人物の数奇な人生を丁寧に描き、そして終盤にかけては、それまでの伏線が重なり合う急展開にグイグイと引き込まれていきます。
ですが、これって、以前観たブルース・ウィリスの「LOOPER/ルーパー」と似ているような展開とストーリーに、タイムトラベルものとしては二番煎じのような気がする。
ですが、登場人物たちの着る衣裳や建築物など時代ごとに異なるガジェットも、タイムトラベル感を盛り上げている。ネタバレになるが、青年ジョンが、本当は生まれてすぐに孤児院へ捨てられて、ジェーンという名前で育ち、恋愛もして妊娠して子供を産み、その子供が女の子で名前をジェーンと付ける。それが赤ん坊は産院から連れ去られるという。ところが、その赤ん坊は、周り回ってイーサン・ホークが、産院から赤ん坊を連れ去って孤児院へ置き去りにしたのだ。この辺は、堂々巡りのようで理解不能。
そして、ジェーンが恋愛した青年も、実は自分が性転換をして1963年にタイムトラベルしてきたジョンであることなど、見ていてつじつまが合わなくなってくる。この辺は、ジョンとジェーンが行ったり来たりして二役を演じているので、直ぐに何だかなぁと、ジェーンの恋愛の相手はイーサンでも良かったのでは。
それに、イーサンがジョンと一緒にタイムトラベルして、ジェーンに会うことは、ジョンが20年前の女だった自分に会うことなのだ。その後どうやってジョンが元の1985年に帰るのか、イーサンは爆弾魔を追跡するのに夢中で、タイムトラベルしているし。
ジェーンは、成長して自分が特別な人間(超能力)だということが分かり、スペース・スコープ社の社員になる試験を受ける。青と白の制服にヘルメットを被っての知能テストなど、そこの上司がロバートソンという男。そのロバートソンは、実はイーサン・ホークと同じく時空警察のエージェントなのだ。
しかし、携帯型のバイオリンケースに入れたタイムマシンのちゃちいことといったら、確かに大きな機械では持ち運びずらいということもあろう。
邦画の「タイムスクープハンター」で使っていたPCのようなものの方が未来感があっていいと思ったが、この作品自体が古いものなのでこんなのでいいのかも。
20年前にタイムトラベルをする瞬間移動する時に、人間の体にダメージを与え、あまり長生きはできないようだ。
イーサンは、唯一捕まえられなかった連続爆弾魔フィズル・ボマーを執念で追うも、取り逃がしてしまう。ですが、彼はフィズル・ボマーの正体に驚く、それは髪の毛は長いが、まるで自分と瓜二つで、いくら爆弾魔を追いかけても捕まらないわけだ。彼を殺したら、自分も死ぬというわけ。それに、爆弾を解除しようとしたら爆発に巻き込まれて大火傷を負うが、整形手術で顔面がイーサンの顔に。もしかして、本当の顔はジョンなのでは、卵が先か、鶏が先かなんて云々言っていたが、そういうことなのかもしれない。
運命に翻弄される、女から男へと代わる「未婚の母」ジェーン&ジョン役には、オーストラリア国立演劇学校卒の新鋭サラ・スヌークが演じて、特殊メイクもさることながら、抜群の演技力で不遇な少女時代とやさぐれた青年ジョン役を見事に演じ分けている。
ラストでは、想像を超える結末が待ち受けている、タイムマシンが機能停止って、エラー発生???等、衝撃的なSFミステリーになっている。
2015年劇場鑑賞作品・・・40 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
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<感想>「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を始め、これまでもタイムトラベルにより起きる矛盾“タイムパラドックス”を扱った映画は数しれず。そんな中でも究極と呼ばれるロバート・A・ハインラインのSF小説「輪廻の蛇」を完全実写化。タイトルの“プリデスティネーション”とは「宿命」。
監督&主演は、異色の吸血鬼映画で話題を呼んだ「デイブレイカー」のコンビ、双子監督マイケル・スピエリッグ、ピーター・スピエリッグ兄弟と、名優イーサン・ホーク。
物語は、進出鬼没の爆弾魔を追うベテランのエージェントであるイーサン・ホークは、任務中に大火傷を負ってしまう。傷が癒えた彼は、最後の任務として後継者を探すため再び過去へと旅立つ。
爆弾魔の影に怯える大都会で、語られるある男の奇妙な運命。1970年ニューヨーク。とあるバーに訪れた青年ジョン(セーラ・スヌーク)は、バーテンダーを相手に、それは女性として生まれて孤児院で育ち、付き合っていた流れ者との子を宿すも彼に去られ、さらに赤ん坊を何者かに誘拐されたという壮絶なものだった。
それを機に男性として生きることを選んだジョンに、バーテンダーは未来からやって来た時空警察のエージェントだと明かす。人生を破壊した男への復讐がしたいかと青年に持ちかけるバーテンダー。驚く彼を自分の後継者に選んだバーテンダーは、装備を託すとともに宿敵である爆弾魔との対決に臨んでいく。ふたりは、1063年へ飛び、それは時空警察のエージェントとしての任務の始まりだった。
バーテンダーのイーサン・ホークが、時空警察のエージェントとして100以上の犯罪を未然に防いだ男。新たなる隊員をリクルートする引退前の最後のミッションに就く一方で、密かに因縁にある爆弾魔を追う。
前半から中盤にかけて物語のカギを握る人物の数奇な人生を丁寧に描き、そして終盤にかけては、それまでの伏線が重なり合う急展開にグイグイと引き込まれていきます。
ですが、これって、以前観たブルース・ウィリスの「LOOPER/ルーパー」と似ているような展開とストーリーに、タイムトラベルものとしては二番煎じのような気がする。
ですが、登場人物たちの着る衣裳や建築物など時代ごとに異なるガジェットも、タイムトラベル感を盛り上げている。ネタバレになるが、青年ジョンが、本当は生まれてすぐに孤児院へ捨てられて、ジェーンという名前で育ち、恋愛もして妊娠して子供を産み、その子供が女の子で名前をジェーンと付ける。それが赤ん坊は産院から連れ去られるという。ところが、その赤ん坊は、周り回ってイーサン・ホークが、産院から赤ん坊を連れ去って孤児院へ置き去りにしたのだ。この辺は、堂々巡りのようで理解不能。
そして、ジェーンが恋愛した青年も、実は自分が性転換をして1963年にタイムトラベルしてきたジョンであることなど、見ていてつじつまが合わなくなってくる。この辺は、ジョンとジェーンが行ったり来たりして二役を演じているので、直ぐに何だかなぁと、ジェーンの恋愛の相手はイーサンでも良かったのでは。
それに、イーサンがジョンと一緒にタイムトラベルして、ジェーンに会うことは、ジョンが20年前の女だった自分に会うことなのだ。その後どうやってジョンが元の1985年に帰るのか、イーサンは爆弾魔を追跡するのに夢中で、タイムトラベルしているし。
ジェーンは、成長して自分が特別な人間(超能力)だということが分かり、スペース・スコープ社の社員になる試験を受ける。青と白の制服にヘルメットを被っての知能テストなど、そこの上司がロバートソンという男。そのロバートソンは、実はイーサン・ホークと同じく時空警察のエージェントなのだ。
しかし、携帯型のバイオリンケースに入れたタイムマシンのちゃちいことといったら、確かに大きな機械では持ち運びずらいということもあろう。
邦画の「タイムスクープハンター」で使っていたPCのようなものの方が未来感があっていいと思ったが、この作品自体が古いものなのでこんなのでいいのかも。
20年前にタイムトラベルをする瞬間移動する時に、人間の体にダメージを与え、あまり長生きはできないようだ。
イーサンは、唯一捕まえられなかった連続爆弾魔フィズル・ボマーを執念で追うも、取り逃がしてしまう。ですが、彼はフィズル・ボマーの正体に驚く、それは髪の毛は長いが、まるで自分と瓜二つで、いくら爆弾魔を追いかけても捕まらないわけだ。彼を殺したら、自分も死ぬというわけ。それに、爆弾を解除しようとしたら爆発に巻き込まれて大火傷を負うが、整形手術で顔面がイーサンの顔に。もしかして、本当の顔はジョンなのでは、卵が先か、鶏が先かなんて云々言っていたが、そういうことなのかもしれない。
運命に翻弄される、女から男へと代わる「未婚の母」ジェーン&ジョン役には、オーストラリア国立演劇学校卒の新鋭サラ・スヌークが演じて、特殊メイクもさることながら、抜群の演技力で不遇な少女時代とやさぐれた青年ジョン役を見事に演じ分けている。
ラストでは、想像を超える結末が待ち受けている、タイムマシンが機能停止って、エラー発生???等、衝撃的なSFミステリーになっている。
2015年劇場鑑賞作品・・・40 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
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