『アナザー プラネット』『ランナウェイ/逃亡者』などで注目を浴びる女優、ブリット・マーリングが主演、製作、脚本を手掛けたサスペンス。自然破壊をもたらす企業を標的にする環境テロ集団への潜入捜査に挑む女性が、彼らの理念に共感しながらも犯行を食い止めようとする。メガホンを取るのは、新鋭ザル・バトマングリッジ。全編を貫く尋常ならざる緊張感や社会的テーマもさることながら、『JUNO/ジュノ』のエレン・ペイジやパトリシア・クラークソンら、実力派の共演も見ものだ。
あらすじ:健康被害や環境汚染の元凶とされる企業を敵視し、抗議活動を行う環境テロリスト集団のイースト。元FBIエージェントのサラ(ブリット・マーリング)は、テロ攻撃にさらされる恐れのある企業の依頼を受け、彼らのアジトへと潜入して捜査をすることに。企業に対する彼らの過激な姿勢の数々に怒りを覚えるサラだが、健康被害の実態を目の当たりにし、その根絶に挑むイーストの思想を理解するようになる。さらに、謎めいたリーダーのベンジー(アレキサンダー・スカルスガルド)に惹(ひ)かれ、心が激しく揺れ動く。
<感想>FOXサーチライトの20周年作品の第2弾だそうで、期待して観賞した。何も情報を入れずに観ることをお勧めしたいですね。そもそもタイトルからは、内容の予測が不可能である。何故「イースト」なのか今も謎で考え中です。
ザル・バトマングリッジ監督の展開のつたなさにかなり失望させられました。「サスペンス」の語義は宙ぶらりんの状態だし、宙ブラリンだから次はどうなるのか?、・・・ハラハラさせられるわけだが。
環境保全のためにテロをやるという理屈が、私にはすんなり理解できなかったのも減点の理由。確かに、薬害被害をこうむって、人間の体が蝕まれ死に陥る被害者が、いくら訴えても薬品会社や政府は知らぬ顔だ。そうすれば、行動で打破するのみという若者の危ない考え方が、他にするべきことがなかったのだろうか?・・・みんな大学を出た高学歴で金持ちの子供たちだったのに。
中でも、エレン・ペイジが薬品会社の社長令嬢だったということが分かった時、その後、警察に追い掛けられ流れ弾に当たり、サラが手術で弾丸を取り出すも帰らぬ人となった。アジトのある冷たい森の中で、裸で埋められる彼女の最期が哀しい。
ヒロインは正体を悟られことなく潜入捜査を完遂できるのか?・・・というスリルで引っ張ると思いきや、「職業的責務と潜入対象への共感との矛盾に、彼女はどう折り合いをつけるのか?・・・が焦点になっていると思う。
その矛盾する二つの事柄の間でのバランスが徐々に変化していく。これは彼女自身の人格的成長ともとれるわけで、経緯の描写が絶妙に上手い。
テロ組織の面々のキャラが立っているのも面白く、情熱と行動からしか映画は生まれないことを体現した、脚本・主演のブリット・マーリングの才知に今後も期待したいですね。
制作にはトニーとリドリーのスコット兄弟の名もありました。
2014年劇場鑑賞作品・・・63 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
あらすじ:健康被害や環境汚染の元凶とされる企業を敵視し、抗議活動を行う環境テロリスト集団のイースト。元FBIエージェントのサラ(ブリット・マーリング)は、テロ攻撃にさらされる恐れのある企業の依頼を受け、彼らのアジトへと潜入して捜査をすることに。企業に対する彼らの過激な姿勢の数々に怒りを覚えるサラだが、健康被害の実態を目の当たりにし、その根絶に挑むイーストの思想を理解するようになる。さらに、謎めいたリーダーのベンジー(アレキサンダー・スカルスガルド)に惹(ひ)かれ、心が激しく揺れ動く。
<感想>FOXサーチライトの20周年作品の第2弾だそうで、期待して観賞した。何も情報を入れずに観ることをお勧めしたいですね。そもそもタイトルからは、内容の予測が不可能である。何故「イースト」なのか今も謎で考え中です。
ザル・バトマングリッジ監督の展開のつたなさにかなり失望させられました。「サスペンス」の語義は宙ぶらりんの状態だし、宙ブラリンだから次はどうなるのか?、・・・ハラハラさせられるわけだが。
環境保全のためにテロをやるという理屈が、私にはすんなり理解できなかったのも減点の理由。確かに、薬害被害をこうむって、人間の体が蝕まれ死に陥る被害者が、いくら訴えても薬品会社や政府は知らぬ顔だ。そうすれば、行動で打破するのみという若者の危ない考え方が、他にするべきことがなかったのだろうか?・・・みんな大学を出た高学歴で金持ちの子供たちだったのに。
中でも、エレン・ペイジが薬品会社の社長令嬢だったということが分かった時、その後、警察に追い掛けられ流れ弾に当たり、サラが手術で弾丸を取り出すも帰らぬ人となった。アジトのある冷たい森の中で、裸で埋められる彼女の最期が哀しい。
ヒロインは正体を悟られことなく潜入捜査を完遂できるのか?・・・というスリルで引っ張ると思いきや、「職業的責務と潜入対象への共感との矛盾に、彼女はどう折り合いをつけるのか?・・・が焦点になっていると思う。
その矛盾する二つの事柄の間でのバランスが徐々に変化していく。これは彼女自身の人格的成長ともとれるわけで、経緯の描写が絶妙に上手い。
テロ組織の面々のキャラが立っているのも面白く、情熱と行動からしか映画は生まれないことを体現した、脚本・主演のブリット・マーリングの才知に今後も期待したいですね。
制作にはトニーとリドリーのスコット兄弟の名もありました。
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