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名匠・山田洋次監督が豪華キャストのアンサンブルで贈る痛快人情喜劇の第2弾。人と人との絆がますます希薄になる世知辛い世の中とは対照的に、良くも悪くもますます濃密な三世代同居の大家族“平田家”に巻き起こる新たな大騒動の行方をコミカルに綴る。出演は平田家の面々に橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、中嶋朋子、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優。共演に小林稔侍、風吹ジュン、劇団ひとり、笑福亭鶴瓶。
あらすじ:家族全員を巻き込んだ平田周造(橋爪功)と妻・富子(吉行和子)との離婚騒動から数年。マイカーでのドライブを趣味にしていた周造だが、車に傷が目立つようになったことから長男・幸之助(西村雅彦)は運転免許証を返上させようと動く。だが、それを知った周造は意固地になって運転を続ける。ある日、行きつけの居酒屋のおかみ・かよ(風吹ジュン)を乗せてドライブをしていた周造は、故郷広島の同級生・丸田吟平(小林稔侍)と偶然再会。周造は四十数年ぶりに一緒に酒を飲み、丸田を自宅に泊めるが……。
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<感想>2013年の「東京家族」からの出演者8人のアンサンブルが素晴らしくて、今回も平田家8人によるすったもんだの大騒動が展開するのですが、その中でも橋爪功扮する父親の周造の運転免許返上の顛末や、偶然に再会した旧友の小林稔侍扮する、丸太吟平を通して、前回では熟年離婚がテーマでしたが、今回は年寄りの無縁社会の現状が描かれていきます。
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かつての「男はつらいよ」の寅さんを中心にしたコメディ劇を楽しみに観ていたので、山田洋次監督の手腕による喜劇を楽しみに待っていた。実に出演者のみなさん、息がぴったりと合っていて、コメディたっちの家族劇になっていて、やはり大黒柱のお父さん、平田周造が中心に物語が展開されているようです。
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朝から町内のラジオ体操に行くと、おめかしをして張り切っていく父親。実は、大好きな小料理屋のママ、風吹ジュンがお目当てなのだ。だから、妻が外国旅行へ行くと言うのに、浮気の虫が出て、かよちゃんを誘ってドライブに、それで高齢者ドライバーの周造が、ダンプカーに衝突してしまい、怖い運転手が降りて来て、かよちゃんがお金を払って示談にしてくれたからいいものを、まったく反省していない周造。
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前作の母親の吉行和子が言っていた「お父さんが私のストレスなの」というキャッチフレーズも良かった。前作で熟年離婚を考えた妻の吉行和子さんは、友達とオーロラを見に北欧旅行へ行ってしまい、残念ながら吉行和子さんの姿は少な目でしたが他の家族は健在ですから。
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橋爪功扮する一家の長である周造が見るからに嫌われ者で、やたら態度がでかくて自己チュー、お嫁さんにも皮肉たっぷりな態度をするし、現実に問題になっている高齢者のドライバーによる事故のことなど。
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子供たちが父親の車の運転を心配して、大丈夫だろうか、人身事故を起こさないだろうか、事故になれば自分だけではすまない、他人を巻き込んでしまうのだ。家族としては心配になるのが当然のことですが、当人にしてみれば車がなければ生活ができないという現状がある。こういう悩みはどこにでもあるといっていい。
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それに、友人、丸太の突然死のことでも、小料理屋のかよちゃんとドライブをしている時に、偶然に見つけた同級生の丸太。炎天下の中で、警備員の仕事をしている高齢者の丸太。家族はいないみたいで、一人でボロアパートに住んでいる。高校時代の美人だった女子高生と結婚して娘をもうけて、仕事に失敗して離婚と、周造を見つけてバツの悪い顔をしていたっけ。小林稔侍さんの円熟味ある演技に拍手です。
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生活保護も受けないで、73歳で働く友人を見て、彼はもしかして独居老人なのかと。自分は退職した後は年金暮らしで、生活も長男夫婦と孫たちで一戸建てに住んで優雅な暮らしをしている。だから、少人数でも高校の同窓会をしてやろうと、計画して、二次会は周造の彼女の営業している小料理屋へと。そこで、彼が大好きだったギンナンをフライパンで炒って食べさせる。大喜びの丸太の顔を見て、深酒をして家まで連れて帰り泊めてしまう。
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次の朝、いつもの家族会議だと長女夫婦、次男夫婦の子供たちが集まるも、2階に泊まっていた父親の友人の丸太が死んでいる。
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大騒ぎになり、やれ救急車、警察だと、丸太は家族とは別れて引き取ってくれる親戚もいないのだ。しかし、よくよく考えてみれば、丸太は幸せ者で、夜に嬉しそうに友達の家に泊まって、フカフカのベッドに寝れると喜んでいた。だから、自分のボロアパートで、せんべい布団の上で孤独死なんてことがなくて幸せだったろうに。
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それに、友人の周造も根は善い人だし、火葬場にも友達の向井を連れてくるし、子供たちも来てくれた。みんなに礼をいう周造の気持ちは、子供たちの温かい心が本当に身に染みて嬉しかったと思うよ。
一番笑ったのは、驚いたというか、火葬場に遅刻して来たお父さんが、丸太の好きなギンナンを2袋いっぱいにして持ってきて、棺の顔の周りに敷き詰めて挙げる。それが、棺の中のギンナンが火の中で破裂をして、パンパンと音がしてみんなを驚かせる。火葬場の管理人の男に、鶴瓶師匠が顔を見せているのもご愛敬だ。
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橋爪功さんの頑固ぶりをメインにして、騒動が起こるだけにかなり保守的だが、子供たち夫婦が集まってワイワイ、ガヤガヤのアンサンブルの演技が見事で、全員の息があっていて、さすがの山田洋次ワールド全開でした。
2017年劇場鑑賞作品・・・121
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あらすじ:家族全員を巻き込んだ平田周造(橋爪功)と妻・富子(吉行和子)との離婚騒動から数年。マイカーでのドライブを趣味にしていた周造だが、車に傷が目立つようになったことから長男・幸之助(西村雅彦)は運転免許証を返上させようと動く。だが、それを知った周造は意固地になって運転を続ける。ある日、行きつけの居酒屋のおかみ・かよ(風吹ジュン)を乗せてドライブをしていた周造は、故郷広島の同級生・丸田吟平(小林稔侍)と偶然再会。周造は四十数年ぶりに一緒に酒を飲み、丸田を自宅に泊めるが……。
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<感想>2013年の「東京家族」からの出演者8人のアンサンブルが素晴らしくて、今回も平田家8人によるすったもんだの大騒動が展開するのですが、その中でも橋爪功扮する父親の周造の運転免許返上の顛末や、偶然に再会した旧友の小林稔侍扮する、丸太吟平を通して、前回では熟年離婚がテーマでしたが、今回は年寄りの無縁社会の現状が描かれていきます。
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かつての「男はつらいよ」の寅さんを中心にしたコメディ劇を楽しみに観ていたので、山田洋次監督の手腕による喜劇を楽しみに待っていた。実に出演者のみなさん、息がぴったりと合っていて、コメディたっちの家族劇になっていて、やはり大黒柱のお父さん、平田周造が中心に物語が展開されているようです。
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朝から町内のラジオ体操に行くと、おめかしをして張り切っていく父親。実は、大好きな小料理屋のママ、風吹ジュンがお目当てなのだ。だから、妻が外国旅行へ行くと言うのに、浮気の虫が出て、かよちゃんを誘ってドライブに、それで高齢者ドライバーの周造が、ダンプカーに衝突してしまい、怖い運転手が降りて来て、かよちゃんがお金を払って示談にしてくれたからいいものを、まったく反省していない周造。
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前作の母親の吉行和子が言っていた「お父さんが私のストレスなの」というキャッチフレーズも良かった。前作で熟年離婚を考えた妻の吉行和子さんは、友達とオーロラを見に北欧旅行へ行ってしまい、残念ながら吉行和子さんの姿は少な目でしたが他の家族は健在ですから。
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橋爪功扮する一家の長である周造が見るからに嫌われ者で、やたら態度がでかくて自己チュー、お嫁さんにも皮肉たっぷりな態度をするし、現実に問題になっている高齢者のドライバーによる事故のことなど。
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子供たちが父親の車の運転を心配して、大丈夫だろうか、人身事故を起こさないだろうか、事故になれば自分だけではすまない、他人を巻き込んでしまうのだ。家族としては心配になるのが当然のことですが、当人にしてみれば車がなければ生活ができないという現状がある。こういう悩みはどこにでもあるといっていい。
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それに、友人、丸太の突然死のことでも、小料理屋のかよちゃんとドライブをしている時に、偶然に見つけた同級生の丸太。炎天下の中で、警備員の仕事をしている高齢者の丸太。家族はいないみたいで、一人でボロアパートに住んでいる。高校時代の美人だった女子高生と結婚して娘をもうけて、仕事に失敗して離婚と、周造を見つけてバツの悪い顔をしていたっけ。小林稔侍さんの円熟味ある演技に拍手です。
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生活保護も受けないで、73歳で働く友人を見て、彼はもしかして独居老人なのかと。自分は退職した後は年金暮らしで、生活も長男夫婦と孫たちで一戸建てに住んで優雅な暮らしをしている。だから、少人数でも高校の同窓会をしてやろうと、計画して、二次会は周造の彼女の営業している小料理屋へと。そこで、彼が大好きだったギンナンをフライパンで炒って食べさせる。大喜びの丸太の顔を見て、深酒をして家まで連れて帰り泊めてしまう。
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次の朝、いつもの家族会議だと長女夫婦、次男夫婦の子供たちが集まるも、2階に泊まっていた父親の友人の丸太が死んでいる。
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大騒ぎになり、やれ救急車、警察だと、丸太は家族とは別れて引き取ってくれる親戚もいないのだ。しかし、よくよく考えてみれば、丸太は幸せ者で、夜に嬉しそうに友達の家に泊まって、フカフカのベッドに寝れると喜んでいた。だから、自分のボロアパートで、せんべい布団の上で孤独死なんてことがなくて幸せだったろうに。
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それに、友人の周造も根は善い人だし、火葬場にも友達の向井を連れてくるし、子供たちも来てくれた。みんなに礼をいう周造の気持ちは、子供たちの温かい心が本当に身に染みて嬉しかったと思うよ。
一番笑ったのは、驚いたというか、火葬場に遅刻して来たお父さんが、丸太の好きなギンナンを2袋いっぱいにして持ってきて、棺の顔の周りに敷き詰めて挙げる。それが、棺の中のギンナンが火の中で破裂をして、パンパンと音がしてみんなを驚かせる。火葬場の管理人の男に、鶴瓶師匠が顔を見せているのもご愛敬だ。
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橋爪功さんの頑固ぶりをメインにして、騒動が起こるだけにかなり保守的だが、子供たち夫婦が集まってワイワイ、ガヤガヤのアンサンブルの演技が見事で、全員の息があっていて、さすがの山田洋次ワールド全開でした。
2017年劇場鑑賞作品・・・121
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