
ミュージシャンや女優として多方面で活躍するマドンナが監督を務めた壮大なラブロマンス。結婚生活に悩む現代女性と、かつて英国王に王位を捨てさせた悪女として非難を浴びたアメリカ人ウォリス・シンプソンの姿を通して愛の本質を浮き彫りにする。悩める人妻を『エンジェル ウォーズ』のアビー・コーニッシュが演じ、世紀のヒロインを『わたしを離さないで』のアンドレア・ライズブローが熱演。豪華な衣装や宝石に彩られた魅力的な物語におぼれる。
あらすじ:1998年、ウォリー(アビー・コーニッシュ)は著名な分析医の夫(リチャード・コイル)と結婚し、ニューヨークで何不自由ない生活を送っていた。だが、多忙な夫はなかなか家に寄り付かず、子どもを欲しがる彼女との溝は深まるばかりだった。ある日、ウォリーは以前務めていた職場で開かれるウィンザー公爵夫妻の遺品オークションに足を運ぶ。

<感想>英国王室最大のスキャンダル“王冠をかけた恋”と、同時に綴られる一組の現代の夫婦の姿を描いている。現代のウォリーと、シンプソン夫人のウォリスの時代を行ったり来たりするうちに、すっかり魔法にかけられた感じがする。すべてが美しいし豪華である。しかも大好きな過去への「バックトゥ・・・」テイストも味わえるのだから贅沢の極みだ。
「英国王のスピーチ」ではまったくの悪役にされた、エドワード8世と、彼を毒牙にかけたと言われる米国人女性シンプソン夫人の世紀の恋を、オスカー受賞作とは逆の視点から描いた作品で、監督はあのマドンナ。

だからストレートに道ならぬ恋を描くわけでなく、夫人に共感を持った現代人女性の“本当の幸せ探し”を交互に見せることで、テーマを深めようとしている。

現代のウォリーは毎日のように、ウィンザー公爵夫妻の遺品オークションに足を運ぶ。品物を見つめ、その時代にタイムスリップして妄想し、自分がシンプソン夫人になったような錯覚になる。ウォリーは2度目の結婚で、今度こそ子供を産みたいと望むも、医者の夫はそれを望まなく毎夜のごとく家には帰らない。またもや、夫婦の危機に陥るウォリーは、オークションで優しくしてくれる警備員と親しくなる。
シンプソン夫人の描写は、私にはあまりにも女としての、シンデレラを望んでしまったが故の、悲劇としか思えなかった。いくらエドワード皇太子のお気に入りでも、初めはシンプソン夫人の友達と愛し合っていたエドワードが、いつも間にかシンプソン夫人に目移りして、これぞとばかりに自分をアピール。ウブな皇太子は母性愛のあるシンプソン夫人の虜になってしまったのだろう。

何度も、いくつもの宝石をプレゼントするエドワード皇太子。女は宝石に弱いというから、自分がイギリスの王妃になることを夢見てしまったのだろう。
あの悲痛な白塗りの顔、眉間に皺を寄せたしかめ面が特に気に入らない。2度も結婚しておきながら、夫に申し訳ないと思わなかったのか、世間の冷たい視線を浴びながら、マスコミの中傷、あざけり、イギリス国民からの非難は当たり前のこと。ここに描かれる全てを手に入れたヒロインの苦悩は、マドンナ自身と重なるのだろうか
あまりに語られることのない人物の物語は面白いが、この語り方には問題があったかもしれない。最後に、現代のウォリーが、警備員の男の子共を妊娠して幸せになるという終わり方が良かったと思う。
2013年DVD鑑賞作品・・・31
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あらすじ:1998年、ウォリー(アビー・コーニッシュ)は著名な分析医の夫(リチャード・コイル)と結婚し、ニューヨークで何不自由ない生活を送っていた。だが、多忙な夫はなかなか家に寄り付かず、子どもを欲しがる彼女との溝は深まるばかりだった。ある日、ウォリーは以前務めていた職場で開かれるウィンザー公爵夫妻の遺品オークションに足を運ぶ。

<感想>英国王室最大のスキャンダル“王冠をかけた恋”と、同時に綴られる一組の現代の夫婦の姿を描いている。現代のウォリーと、シンプソン夫人のウォリスの時代を行ったり来たりするうちに、すっかり魔法にかけられた感じがする。すべてが美しいし豪華である。しかも大好きな過去への「バックトゥ・・・」テイストも味わえるのだから贅沢の極みだ。
「英国王のスピーチ」ではまったくの悪役にされた、エドワード8世と、彼を毒牙にかけたと言われる米国人女性シンプソン夫人の世紀の恋を、オスカー受賞作とは逆の視点から描いた作品で、監督はあのマドンナ。

だからストレートに道ならぬ恋を描くわけでなく、夫人に共感を持った現代人女性の“本当の幸せ探し”を交互に見せることで、テーマを深めようとしている。

現代のウォリーは毎日のように、ウィンザー公爵夫妻の遺品オークションに足を運ぶ。品物を見つめ、その時代にタイムスリップして妄想し、自分がシンプソン夫人になったような錯覚になる。ウォリーは2度目の結婚で、今度こそ子供を産みたいと望むも、医者の夫はそれを望まなく毎夜のごとく家には帰らない。またもや、夫婦の危機に陥るウォリーは、オークションで優しくしてくれる警備員と親しくなる。
シンプソン夫人の描写は、私にはあまりにも女としての、シンデレラを望んでしまったが故の、悲劇としか思えなかった。いくらエドワード皇太子のお気に入りでも、初めはシンプソン夫人の友達と愛し合っていたエドワードが、いつも間にかシンプソン夫人に目移りして、これぞとばかりに自分をアピール。ウブな皇太子は母性愛のあるシンプソン夫人の虜になってしまったのだろう。

何度も、いくつもの宝石をプレゼントするエドワード皇太子。女は宝石に弱いというから、自分がイギリスの王妃になることを夢見てしまったのだろう。
あの悲痛な白塗りの顔、眉間に皺を寄せたしかめ面が特に気に入らない。2度も結婚しておきながら、夫に申し訳ないと思わなかったのか、世間の冷たい視線を浴びながら、マスコミの中傷、あざけり、イギリス国民からの非難は当たり前のこと。ここに描かれる全てを手に入れたヒロインの苦悩は、マドンナ自身と重なるのだろうか
あまりに語られることのない人物の物語は面白いが、この語り方には問題があったかもしれない。最後に、現代のウォリーが、警備員の男の子共を妊娠して幸せになるという終わり方が良かったと思う。
2013年DVD鑑賞作品・・・31
