パピとママ映画のblog

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ザ・ガンマン ★★.5

2016年02月09日 | アクション映画ーサ行
オスカー俳優ショーン・ペンが、『96時間』などのピエール・モレル監督と組んだアクション。ジャン=パトリック・マンシェットの「眠りなき狙撃者」を基に、過去を捨てた元特殊部隊の暗殺者が何者かに命を狙われたことを機に、再び過酷な戦いに身を投じていくさまを描く。アクションに備え肉体改造したショーンが演じる主人公の敵役を、。「007 スカイフォール」のハビエル・バルデム、「パシフィック・リム」「善き人に悪魔は訪れる」のイドリス・エルバらが脇を固める。
あらすじ:元特殊部隊のすご腕暗殺者ジム(ショーン・ペン)はアフリカ・コンゴ民主共和国で鉱山利権が絡む極秘の暗殺任務をやり遂げ、全てを捨て身を潜めるように生きていた。しかし数年後、突然何者かによってターゲットにされた彼は、暗殺作戦に関わった仲間たちが殺害されていることを知る。敵の正体を突き止めるため、再び銃を手にするジムだったが……。

<感想>あのショーン・ペンが55歳にして肉体派へ華麗なる転身をみせた本格アクション映画だというのだが、監督が『96時間』などのピエール・モレル監督とくれば、あの演技派のリーアム・ニーソンを怒れる親父アクションスターへと、大変身させた監督なのだからして。なるほどと頷けるほどの出来栄えでした。

ペンが演じるのは元特殊部隊員で狙撃の名手。劇中でも、敵のトラップをかいくぐり反撃する頭脳派ファイトから、思わず痛みに顔をしかめたくなる格闘技やナイフでグサグサと刺す肉弾戦や、ド迫力の銃撃戦まで、自ら演じるアクションシーンが盛りだくさんで展開するのだ。防弾チョッキなんて役に立たない。

元傭兵役のリアリティを重視して、自ら過酷なトレーニングを敢行。腕の筋肉モリモリに腹筋が割れているところなど、とても55歳には見えないほどのショーン・ペンの肉体改造には驚く。どこかしら若きスタローンに似ているようなところもあった。

今回の役どころは、任務のために恋人とも別れ、独りアフリカ・コンゴで、償いのためNGO活動に励む元傭兵という設定。古傷からくるダメージ(めまいや記憶喪失)に苦しみながらも愛する女性を守り、正体不明の敵と戦う姿には渋い男としてのショーン・ペンの親父が光る。

共演者には、コーエン兄弟の「ノーカントリー」で知られるハビエル・バルデムが、中年太りで嫌みたっぷりの悪悪を演じて貫録がある。

そして、ジムの親友には「ヒューゴの不思議な発明」(11)のレイ・ウィンストンが演じていて、そんな親父アクションの神髄ともいえるのが本作の魅力とも言える。
自分の命を狙う黒幕を追うスリリングなストーリー。コンゴからロンドンへと、そしてスペインのバルセロナからジブラルタルへ。美しいロケーションの上で、かつての任務にまつわる謀略が明らかになってゆく。

ヒロインに、女医のアニーを演じるのは、イタリアの人気女優ジャスミン・トリンカが。ジムがコンゴへと単身で行き、生きて帰ってくるのかさえ分からない。友人のスケベのハビエル・バルデムに恋人を守ってくれと頼んだのが間違いのもとだった。帰りが遅いし、死んだと想いハビエルと結婚をして幸せに暮らしているところへ、突然ジムが帰って来る。本当に愛しているのはジムなのに、何故に待っていなかったのか。女心とは、そういうものだ。ポスト・ジョヴォヴィッチとも言える美貌とスタイルに少女のような清楚さにまいってしまう。ううん、ラブロマンスっているのか、この映画には?・・・。

やはり見どころのクライマックス、バルセロナなのか闘牛場でのバトルは必見もの。美しい衣裳の闘牛士に見とれ、裏ではジムが殺し屋悪党どもに追われて格闘し、腹を撃たれ自分で傷の手当をし、またもや降りかかってくる殺し屋と闘い、ジムは親指を相手の目ん玉に入れてぐりぐりと、ナイフですかさず首を切り階段の下へと落としてやる。それに、牛の牛舎の闘いも見ものですから。でも、ケビン・コスナーが演じてたラストミッションでもそうだったが、ジムの目まいとか頭痛の病気って設定いるのかい?・・・。
ラストはハッピーエンドで、2人が抱き合うシーンでお終い。ちょっと拍子抜けをしてしまいましたね。

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