リュック・ベッソンが生んだ『ニキータ』のタイトルロール、『レオン』のマチルダの系譜に連なる新たなる孤高のヒロインが誕生した。演じるのは、『アバター』でブレイクしたゾーイ・サルダナ。長い四肢を活かしたしなやかでセクシーな“仕事”ぶりが観客を魅了するに違いない。さらに、惨劇の中にあって大きな瞳をそらすことなく敵に対峙し、強固な意志で逃げ延びる少女時代を演じたアマンドラ・スティンバーグの存在も光る。ベッソンが製作と脚本を担い、メガホンを委ねられた『トランスポーター3 アンリミテッド』のオリヴィエ・メガトンが “ジェーソン・ボーン”張りのシャープなアクション・シーンを演出している。
あらすじ:南米コロンビアの首都ボゴタ。9歳の少女カトレアは目の前で両親を惨殺され、たったひとりでマフィアの一味から逃走する。父から教えられたとおり叔父エミリオを頼って米国シカゴへ向かう。いつか必ず父と母の仇を打つと心に決めて。15年後、美しく成長したカトレアは腕利きの殺し屋としてエミリオが手配した仕事を次々とこなす一方で、宿敵ドン・ルイスへの復讐も忘れてはいなかった。そして、再び悲劇が起きる。(作品資料より)
<感想>リュック・ベッソン制作・脚本の本作、「レオン」の続編だとか、「ニキータ」のその後だとかいろいろ言われていたが、オリジナルから20年以上も経てば続編のタイミングは完全に逸しているし、オリジナルのヒロイン再登場も不可能となれば、それぞれのいいとこ取りして別キャラでリメイクというのが本音ですよね。
ヒロインのアクション、ゾーイ・サルダナが暗殺者となって敵にリベンジしてゆく話なのだが、注目すべきは、幼少期を演じた女の子(アマンドラ・スティンバーグ)の運動神経の素晴らしさに驚く。
撮影時12歳だった彼女は、軽量感と柔軟性を活かした見事なパルクールを披露して半端じゃない動きを見せてくれます。少女期を描いた前半だけでも、充分見応えありですよ。
大きくなってのカトレアには、ゾーイ・サルダナが演じており、リュック・ベッソン好みのクールで強い女。しかも抜群なプロポーションに、褐色の肌が眩しいセクシーな美女。
少女だったカトレアの目の前で組織のマルコに両親を殺害され。カトレアも殺そうとしたが、逆に手の平にナイフを刺されて傷を負わされてしまう。その後裏稼業に従事する叔父に家で育ち、プロの殺し屋として成長。変装術、格闘術、狙撃術、相手の先手を打つ頭脳、とどれも超一級品だ。
大人になったカトレアと、麻薬組織のマルコとの一対一の肉弾戦があるのですが、相手の拳銃などの武器を瞬時に奪う場面で、タオルを使って敵の首を絞め殺すシーン、ところがそのタオルをとられてしまい反対に女の首を締め付ける。すかさず自分のベルトを外して首を絞めるもかわされる。敵が拳銃を手に、危く撃たれそうになるも、拳銃をバラバラに分解して相手の首に拳銃の破片を刺すとは。
しかし、彼女が余りにも両親の復讐に熱が入ったため、敵から彼女のことを調べられ、伯父さんやその母親までも殺されてしまう。それに、普通は殺し屋の女が彼氏なんて作らないでしょうに。ダニーという絵描きの青年と恋仲になり、恋人がカトレアの寝顔をケータイで隠し撮りして、その写真がパソコン上に流出。殺し屋であるカトレアの存在が発覚し、警察やそしてマフィアを相手に闘うはめになるとは。
カトレアを追いかけるFBIのロス、凶悪犯として追う始めるが、やがて彼女の標的が司法取引で身の安全を守られているマフィアだと分かる。この辺は見ていてイライラする。
それでも基本構成が自作の再利用なので、どっかで見たことあるようなシーンが多く、どれほど上手く演出されていてもオリジナルな発見はあまりないといっていい。殆ど「レオン」のリメイクだった「レッド・サイレン」や「トランスポーター3」のオリヴィエ・メガトン監督の手堅い演出には称賛に値するのだが、観客がベッソン作品を求めてやまない“修羅場の中に垣間見える無垢”という期待には達してないと思う。
しかしながら、一瞬だけそれはあったのよね。両親を目の前で殺され、必死の思いでギャングの追跡をかわし、米国大使館へ逃げ込んでも涙ひとつ流さなかった幼いカトレアが、アメリカの土を踏んで叔父のエミリオと抱き合った瞬間、涙があふれ出す名シーンだ。
9歳という設定のカトレアを演じたアマンドラが、総てをかっさらった作品でもある。確かにゾーイも無茶苦茶にカッコいいんだけど、美少女アマンドラの一撃には敵わないでしょうね。したたかな商売人に成長したベッソンならではのエモーショナルな復讐劇になってます。
2012年劇場鑑賞作品・・・88人気ブログランキングへ
あらすじ:南米コロンビアの首都ボゴタ。9歳の少女カトレアは目の前で両親を惨殺され、たったひとりでマフィアの一味から逃走する。父から教えられたとおり叔父エミリオを頼って米国シカゴへ向かう。いつか必ず父と母の仇を打つと心に決めて。15年後、美しく成長したカトレアは腕利きの殺し屋としてエミリオが手配した仕事を次々とこなす一方で、宿敵ドン・ルイスへの復讐も忘れてはいなかった。そして、再び悲劇が起きる。(作品資料より)
<感想>リュック・ベッソン制作・脚本の本作、「レオン」の続編だとか、「ニキータ」のその後だとかいろいろ言われていたが、オリジナルから20年以上も経てば続編のタイミングは完全に逸しているし、オリジナルのヒロイン再登場も不可能となれば、それぞれのいいとこ取りして別キャラでリメイクというのが本音ですよね。
ヒロインのアクション、ゾーイ・サルダナが暗殺者となって敵にリベンジしてゆく話なのだが、注目すべきは、幼少期を演じた女の子(アマンドラ・スティンバーグ)の運動神経の素晴らしさに驚く。
撮影時12歳だった彼女は、軽量感と柔軟性を活かした見事なパルクールを披露して半端じゃない動きを見せてくれます。少女期を描いた前半だけでも、充分見応えありですよ。
大きくなってのカトレアには、ゾーイ・サルダナが演じており、リュック・ベッソン好みのクールで強い女。しかも抜群なプロポーションに、褐色の肌が眩しいセクシーな美女。
少女だったカトレアの目の前で組織のマルコに両親を殺害され。カトレアも殺そうとしたが、逆に手の平にナイフを刺されて傷を負わされてしまう。その後裏稼業に従事する叔父に家で育ち、プロの殺し屋として成長。変装術、格闘術、狙撃術、相手の先手を打つ頭脳、とどれも超一級品だ。
大人になったカトレアと、麻薬組織のマルコとの一対一の肉弾戦があるのですが、相手の拳銃などの武器を瞬時に奪う場面で、タオルを使って敵の首を絞め殺すシーン、ところがそのタオルをとられてしまい反対に女の首を締め付ける。すかさず自分のベルトを外して首を絞めるもかわされる。敵が拳銃を手に、危く撃たれそうになるも、拳銃をバラバラに分解して相手の首に拳銃の破片を刺すとは。
しかし、彼女が余りにも両親の復讐に熱が入ったため、敵から彼女のことを調べられ、伯父さんやその母親までも殺されてしまう。それに、普通は殺し屋の女が彼氏なんて作らないでしょうに。ダニーという絵描きの青年と恋仲になり、恋人がカトレアの寝顔をケータイで隠し撮りして、その写真がパソコン上に流出。殺し屋であるカトレアの存在が発覚し、警察やそしてマフィアを相手に闘うはめになるとは。
カトレアを追いかけるFBIのロス、凶悪犯として追う始めるが、やがて彼女の標的が司法取引で身の安全を守られているマフィアだと分かる。この辺は見ていてイライラする。
それでも基本構成が自作の再利用なので、どっかで見たことあるようなシーンが多く、どれほど上手く演出されていてもオリジナルな発見はあまりないといっていい。殆ど「レオン」のリメイクだった「レッド・サイレン」や「トランスポーター3」のオリヴィエ・メガトン監督の手堅い演出には称賛に値するのだが、観客がベッソン作品を求めてやまない“修羅場の中に垣間見える無垢”という期待には達してないと思う。
しかしながら、一瞬だけそれはあったのよね。両親を目の前で殺され、必死の思いでギャングの追跡をかわし、米国大使館へ逃げ込んでも涙ひとつ流さなかった幼いカトレアが、アメリカの土を踏んで叔父のエミリオと抱き合った瞬間、涙があふれ出す名シーンだ。
9歳という設定のカトレアを演じたアマンドラが、総てをかっさらった作品でもある。確かにゾーイも無茶苦茶にカッコいいんだけど、美少女アマンドラの一撃には敵わないでしょうね。したたかな商売人に成長したベッソンならではのエモーショナルな復讐劇になってます。
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