ストッキーの喜びも悲しみも幾歳月

泣いて笑って記録して!

架空カフェ9

2013-02-17 23:24:21 | ケラケラ社長の架空カフェ

やはり禁煙に

ある日

コーヒーを飲みながら経済新聞を読む白髪の男性が

灰皿をくださいと言ってきた

「申し訳ございません、ここは禁煙です」

「やはりそうですか」

にっこりほほ笑む

「すみませんね、こちらは狭いところだし、席を分けることもできませんので

迷ったのですが禁煙にしました」

「そうですね」

っと温和にうなずく男性

ケラケラは

切り出した

「昔は、たばこの煙を追うのが大好きだったんですけどねぇ~

おじいさんが鼻から煙を出すのを不思議に見てました」

「そうですね、私もいつの間にか煙草を口にしてました。

今ではないと困ります。この頑固爺の自慢は

世間様に逆らって禁煙をしたことが一度もないことですよ、ハハハ」

「ほんとに申し訳ないですね」

「いやいやいいんですよ、ではもうしばらくここにいさせてくださいな」

「どうぞどうぞゆっくりしていってください」

そう言って振り向いたとき

懐かしいたばこの残り香が微かにした

愛煙者の方々には受難の時代となってしまった

こちらのお客様はもう来なくなってしまうのかと

案ずる昼下がり

そのお客様は

頬杖ついて窓の外、遠くをながめていた

 


架空カフェ8

2013-02-17 22:02:12 | ケラケラ社長の架空カフェ

マグカップ

ケラケラの方に向かってくる背広姿を着た男性

いつもカレーを注文し窓際に座っているので

あまり顔を見ることはない

なにせ髪型とメガネで顔が見えない

だけど

近くでよく見れば

シュッとした感じの今どきの若者

「すみません、僕にはコーヒーカップが小さすぎるんですが…

 一度で2杯分入るカップはありませんか…」

なるほどね

たしかに1杯分が少ないわね

「そうですね~、今日はないのですが明日までに用意します」

「あのう…自分のうちから持ってきてはいけませんか…」

「え…」

「………」

「あなたが持ってきてくれるのですか」

「はい」

「それでは常連さんってことですね」

「はい!」

「なんだかうれしい~」

「こちらのお店落ち着きます、明るいけど落ち着きます」

「そう言っていただけると嬉しいわ」

「また来ます」

「あなたがうちのお店の常連さん第一号!!!でっかいカップ持ってきてね」

ケラケラは嬉しくてたまらない

そういえば

この店を初めて初めてお客さんの声が聞けたのだ・・・

ケラケラは勝手に彼を「一番」さんと心で命名して

「ありがとうございました」

と送り出した

一番さんはどんなカップを持ってくるんだろう・・・

楽しみでしょうがない 

ランチ後の日課

窓辺に飾ったサンキャッチャ~の長さを調節すること

くるっくるっと回すと

部屋中に光が回る

昼間のミラーボール

自然のライトショー

いつもよりたくさん回っています ^^

 


架空カフェ7

2013-02-17 20:53:22 | ケラケラ社長の架空カフェ

バリスタ

カフェなのに コーヒーはバリスタ

これでいいのか

ケラケラは 考える

コーヒーはそんなに専門ではない

それより 高いコーヒーは癖がある

ならば 万人受けのブレンドコーヒーにしてはどうか

正直ケラケラ自身

今のところは 高いコーヒーより ブレンドの方が好き

それに 豆の管理も楽ちん

コーヒーは

こだわればこだわるほど 単価が高くなる

気軽にコーヒーを飲んでいただきたいということで

バリスタを思いついた

なにがいいって

音がいい

ゴゴゴゴゴググググググガガガガガガジジジジジジカッ

出来上がるまでが楽しい~

その代り アイスコーヒーは

水出しで・・・

少し値段は高くなるが

コーヒーが氷を伝わり落ちる瞬間が これまたたまらなくいい

クラシカルな機械で夏限定

取りあえず ホットコーヒーはバリスタ

ただし 氷入りバリスタは年中通常のお値段で!

コーヒーおかわり自由

300円 2杯目からはセルフサービス

ランチ時はサービス 

取りあえずカップにはほうじ茶を入れて

お料理と一緒に出し

「コーヒーはあちらでどうぞ」

ランチのお客様にこのシステムはだいぶ定着してきた

そんな時

背の高いスラットしたもじゃもじゃ頭で黒縁メガネの男性が

ケラケラの方へ向かってきた

あら あのお客さん

昨日も一昨日もいらした方だわ・・・・