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北コーカサスへの旅 その4

2013年05月26日 | ロシア

ノヴォロシースク



朝ごはん

いつも通り、からすむぎのお粥にナッツやドライフルーツをまぶして、ローズヒップの紅茶で済ませ、

この日は外国人登録に出かけました。

記入する項目が沢山あって、とても面倒で、やっと全部記入し終わると、私達の前には30人分のドキュメントを持った男性が並んでいました。

「ユリは散歩してなさい」

お父さんが列に並んでいてくれると言うので、お言葉に甘え、外に出てブラブラする事にしました。

本屋さん発見


プーチンあんどブレジネフ


ラスプーチン スターリン ソルジェニーツィン


学研の図鑑(あっ、日本語そのままだった


お父さん、まだかなぁ~。
いくら時間が経っても電話がないので、外国人登録場所へ戻ると、
へとへとになったお父さんの姿が。
「ずっとずっと立ってるんだよ~(涙)」
ソ連名物の「行列」は、ロシアの時代になっても消えないようです。

また、この外国人登録制度に心を痛めた友達は、

いつかビザもパスポートも、そして国境もなくなり、
私達は鳥の様に大空を自由に飛びまわる日がきて、
全ての自然と調和し・・

また自作の詩を読み始めるのでした。はいはい。


外国人登録で半日掛かり、ようやくお家に戻れると、お母さんがご飯を作ってくれていました。

「作り方が全然分からなかったんだけど、日本人はお米を食べると聞いて。。」



お母さんが普段食べないお米を、自己流で蒸して作ってくれていました。
その気持ちだけで充分に嬉しいと伝えました。


ご飯を食べて、私達は名所旧跡を見に行く事にしました。



ロシア軍とドイツ軍が戦った記念碑

このモニュメントには、こう書かれてありました。

私達はこの戦争で多くの犠牲者を出した。
同じ歴史を二度と繰り返してはいけない。
今の世代の人達、どうか忘れないで下さい。
そしてこの事実を次の世代の人たちへ伝え続けて下さい。



ドイツ軍が山から攻めて来たため、この街は絶望的だったと説明を受ける。


モニュメントの横にはブレジネフが植えた木が逞しく立っていました。



私はこの場所の事がどうも心に残り、日本へ帰国する前日に、またここを訪れるのでした。


新しいお花が添えられていた。


ロシア軍とドイツ軍が水を分け合った場所

日本にも「敵に塩を送る」と言うことわざがあるように、
国と国の争いの前に、まず人と人である事を忘れてはいけない。
そう感じました。



ロシア兵がここで船を降り、戦いが始まったとされる場所


戦争の記録が刻まれたモニュメント

「この街の人達は、もう誰も戦争を望んでいないのよ」

私の隣でオリガがぼそっと呟きました。
そしてロシアの強制的兵役制度が、近いうちに「志願者のみ」に変更される事を知りました。
日本が兵役に向けて進んでいる今、ロシアは反対に、兵役から距離を置きだしている。



翌日は、ショスタコーヴィッチがノヴォロシースクの為に書いた曲が流れていると言う記念碑を訪れました。


なんと一時間毎に決まって流れるのです。


このマリーゴールドに囲まれた石がスピーカーになっていて、ここから流れてくる。


英雄都市について説明を受ける

英雄都市とは「大祖国戦争」でドイツ軍などの侵略に激しく抵抗し、傑出した英雄的行為を見せたソビエト連邦の都市に対して贈られた名誉称号の事。
ノヴォロシースクは12箇所の英雄都市の中の1つとされている。

戦後、この街を訪れたショスタコーヴィッチは、ここノヴォロシースクで大祖国戦争にて犠牲になった方々を追悼し「ノヴォロシースクの鐘」を書き上げました。


「ノヴォロシースクの鐘」の資料が展示されている資料館


ショスタコーヴィッチが訪れた際の写真


「ノヴォロシースクの鐘」原本

私にはこう見えました↓


眩しくて見えない

この美しい曲が、多くの人の心に残りますように↓

ノヴォロシースクの鐘(ショスタコーヴィッチ)


「北コーカサスへの旅」シリーズは、まだまだ続く(笑)




ピアニストYuriのクラシカル・ライヴ Vol.2
「ロシアン・バラライカ・ナイト」
2013/07/26(金)
OPEN 19:00~
START 20:00~21:10
70分×1ステージ・入れ替えなし
MC2500円+ご飲食代
会場:六本木Softwind
出演:ピアニストYuri
ゲスト:北川翔(バラライカ)→http://sho-kitagawa.net/

ご予約アドレス→noimy3uka@yahoo.co.jp

コメント (14)
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