低く垂れ込めた雲と川面が向こうで交わる。
久しぶりの早朝散歩。
主計町の桜咲いているか?
、
人はまばらで、「暗がり坂」を下りた所の桜は満開だった。
<五木寛之著 新金沢小景より>
かつて尾張町の旦那衆が主計町やひがしの花街へ遊びに行くときに、近道としたのがこの坂である。昔はこの坂を抜けてお茶屋遊びに行くことを「ひよどりこえをする」と言ったらしい。義経伝説で知られるこの言葉は、日常をふり切って散財すると言う洒落を込めた意味だろうか。別名「暗闇坂」の通り、夜は真っ暗な上、以前は丸太の段だけだったため、けがをする人もいたという。男の獣道であった。
この通りが切れた緑地には枝垂れ桜ある。何かあったのか枝が切られて小さくなっていた。
浅野川大橋・卯辰山方面を望む