高齢者になると、身体には様々な変化が生じてくる。これは、年齢を重ねていくことで、身体をつくり上げている細胞の数が減少したり、細胞の働き自体が低下していくためである。
まず挙げられるのが、臓器機能の低下だ。そして、高齢者の場合は、病気にかかりやすく重症化しやすい、回復しにくいという特徴もあるため、一度病気にかかると長期化しやすいといったことも考えられる。そのため、感染症などに対する予防や対策が求められるだろう。
さらに、回復できた場合でも、何らかの症状が残ってしまうこともある。その結果、いくつもの障害や症状を抱えている高齢者はとても多いのが現状である。
高齢者は、老眼や白内障などで視覚に影響が出たり、耳が聴こえにくくなる、嗅覚や味覚が低下するといった、感覚器系の症状も出てくるようになる。
なかでも聴覚の変化は周りも察知しやすく、声をかけても反応がない、何度も聞き返される、話をしている本人の声が大きくなってきたなど、いろいろな兆候から老人性難聴に気がつくことも少なくない。
家族はもちろん、介護職もこの変化については知っておく必要がある。老人性難聴を発症する利用者は多いので、知識があると対応がしやすくなるだろう。
身体機能に様々な変化が生じると、高齢者は次第に家の中にこもりがちになり、社会とのつながりを失ってしまうことも多い。その結果さらに生活活動が少なくなり、身体機能がますます低下しやすくなるのだ。
身体機能をできるだけ維持できるように支えることも、介護職の重要な仕事だ。老人性難聴に関する知識は、【http://whatis-presbycusis.net】から集めてみるとより分かりやすいだろう。