「あんたこの嵐の中よくたどり着けたね」と民宿のオバさん。
「さっき警察がきて遭難者がいるらしいって山に入っていったけど、あんたのことかもね」
午後10時頃ようやく川上村の民宿にたどりつき、温かい風呂とご飯を頂いて生き返りました。
翌朝起床すると、窓の外は依然として雨音。
「お客さん、しばらく様子見てから出た方がよくねぇかね」と宿のオバさんは心配してくれる。
しかし休暇はきょうと明日の二日間だけ、なんとしても今日中につぎの宿の木曽奈良井宿まで行かねば。
どうせズブぬれになるのは覚悟の上で雨がっぱを着て宿を出発。
晴れていれば八ヶ岳連峰が目の前にみえて高原のさわやかな空気が充満している中を疾走するはずだったが
雨と霧のうっとうしいドライブとなりにけり。
小淵沢に出て国道20号を塩尻めがけてひた走る頃には雨も小降りになり、雲の切れ間から日も射してきて
おバカはまた根拠のないマインドをあげていくのでした。