僕が生まれるちょっと前
アメリカのブラック・ミュージックシーンにおいてひとつのサウンド・ジャンルが生まれた。
「Funk(ファンク)」。
リズムのキレたパターンをひたすら弾き続けるバンドをバックに
メロディもサビもあったもんじゃない「シャウト」で
メロディもサビもあったもんじゃない「シャウト」で
たった二言三言のメッセージを何度も叫びながら踊りまくり
聴衆を熱狂の渦に巻き込む音楽。
聴衆を熱狂の渦に巻き込む音楽。
その音楽を創り出した
アメリカでソウル・ミュージック(魂の音楽)のゴッド・ファーザーと呼ばれた男の生涯。
上映終了間際に有楽町に駆け込んで見てきました。
上映終了間際に有楽町に駆け込んで見てきました。
英語も大して聞き取れないくせに
その圧倒的なリズムの迫力にやられてブラック・ミュージックの虜になっている日本人なんて
僕のほかにもそりゃもういっぱいいるでしょう。
ジェームズ・ブラウンが映画になった、と聞いたら
もうこれは行くしかない、という方も少なくないと思います。
マイケル・ジャクソンの「This is it」ほど告知もされず上映館も限られていて
それほどこの映画の上映が知られていないのかなと思うともったいない気がします。
ジェームズ・ブラウンの曲は何度も演奏しました。自伝も読みました。
それでもJBの遺した膨大なFUNKのほんの一部しか聴いてなかった僕にとって
その人となり、全盛期の様子、バンドとの関係が手に取るようにわかって面白く、切ない映画でした。
その人となり、全盛期の様子、バンドとの関係が手に取るようにわかって面白く、切ない映画でした。
そして何よりチャドウィック・ボーズマンのJBが乗り移ったかのようなライブシーン。
思わずリズムを体がとってしまう圧倒的な迫力のパフォーマンスとサウンドにやられました。
これからジェームズ・ブラウンの創ったFunkを聴いたり演奏するときには
この映画で感じたJBの魂の叫びやメッセージがこれまで以上にこの体に入りこんできそうです。
「音楽で(なんとか)正気を保っている」
若きJBがスーツ泥棒をして捕まり、刑務所の中でゴスペルの慰問に来ていた将来の相棒ボビー・バードに弱音を漏らすシーン。
後にステージ上であんなに動きまくってヤバイ歌を歌うJBの台詞とは思えなくて可笑しいけど
個人的にはここが一番説得力を感じました。