サンフランシスコを舞台に、職務遂行のためには暴力的な手段も辞さないアイルランド系のハリー・キャラハン刑事が、ベトナム帰還兵の偏執狂的連続殺人犯との攻防を繰り広げるアクション映画、クリント・イーストウッド主演Xドン・シーゲル監督「ダーティハリー」久しぶりに見ました。

サンフランシスコ。屋上プールで泳ぐ女性が何者かに狙撃されるという事件が発生した。捜査にあたるのは、いつも汚い仕事をまかされることから“ダーティハリー”なる異名をつけられたハリー・キャラハン刑事。やがて“さそり”と名乗る犯人から「十万ドルを渡さなければ市民を殺し続ける」という脅迫が届いた。予告通り、次々に無差別殺人を繰り返す“さそり”だったが、ハリーと相棒のチコはついに犯人の正体に迫る……。
1972年2月の公開時、何度も見ました。とにかくクリント・イーストウッド演じるダーティー・ハリーことハリー・キャラハンのかっこよさに痺れまくりました。また、「ブリット」と並びサンフランシスコを舞台にした刑事映画として秀逸。全体のトーンは、「ブリット」より都会を舞台にした西部劇っぽいし、ドン・シーゲル監督は、サム・ペキンパー監督の師匠ですからテイスト似てますよね。法律で裁けない犯罪者を撃ち殺すなんて、今なら懲戒免職でしょうが、まだまだ時代は、違法捜査や暴力刑事がいた時代ですし、殺しを楽しみ、市長を脅し、警察をいたぶる殺人鬼スコーピオを演じるアンディ・ロビンソンのエキセントリックさと冷静にしかし、犯罪者に対して怒りを持ってマグナム44をぶっ放すクール刑事の対比が素晴らしかったです。今、見ても色褪せません。
☆☆☆☆1/4