しまった 置き忘れたぁ！！

隣町に住む孫達が春休みで退屈しているだろうと思い

アレークを連れて朝からいそいそと向かった

途中沼津市西端にあるカインズＨＣに立ち寄り

古新聞と段ボールを回収ボックスに入れたあと、格安バーバーで散髪

ついでに古本屋にも立ち寄り、さあ　一路御殿場に向けてひた走り

自宅からくるまでおよそ40分　R246をのんびり走ればあっという間に到着

「さぁ着いたよ、アレーク」

軽バンのリヤゲートをひょいと開けてみる



あれっ　アレークがいないよ

どうしたんだろう

あっ　そうか、今日は家で留守番しているんだっけ

（どういうわけか　なぜか漠然と　そう思いこんでいたアホでボケた自分）

孫達のうれしそうな顔に出会ったとたん

しばしアレークのことを忘れてしまった

孫達が引っ張り出してきた保育園の卒園アルバムやら

つぎからつぎへと思いでの作品を楽しく見ていた

ところが、突然カミナリに打たれたように思い出した

あっ！途中立ち寄ったカインズＨＣ

あの時までアレークは確かにいた！　

古新聞を回収ボックスに放り込んだあのとき、

アレークは確かに車に乗っていたんだ

そして車からうれしそうに飛び降りたんだ

なんということだ　

アレークを置き去りにして

そのまま走ってしまったんだぁぁぁぁ

しまったぁ・・・・　　

さぁ　どうしよう

すぐにカインズＨＣに戻ろう

でも、アレークはそのままカインズＨＣに残っているのか？

１３才のアレークは、最近目も鼻も衰えてきて

おまけに足腰まで弱ってきているというのに・・・

もし　カインズＨＣにいなければ、どこに行ってしまったのか？

そばには大型トラックがうなりを上げて

ひっきりなしに走っている国道１号線が・・・

よからぬ想像ばかり先行してしまう

頭の中は半ばパニック状態

ふるえる手でカインズＨＣに電話する。

「もしもしカインズさんですか　　実はこれこれ　こういうわけで・・・・」

「ちょっとお待ちください、係りの者に聞いてきますから」

・・・・・・・・・・・・・・・うぅぅぅぅん　なが～い

「もしもぉ～し　おまたせしました」

「あぁ　そのようなワンちゃんを　たしかに預かっていますよ」

「えぇ～！！　ほんとうですか」　　

「園芸館のあたりをウロウロしていたのを

店員が発見して保護してありますよ」　

「うわぁ～　助かりました、すぐに引き取りに行きますので

それまでの間よろしくお願いいたします」

御殿場から沼津の西の果てにあるカインズＨＣまで

今まで何回となく走っているこの道が　なんと遠く感じられたことか

ようやく　とうちゃぁ～く

はやる気持ちを抑えきれず

アレークが保護されている場所に駆け込む

いたぁぁぁぁぁ～　

　いとしい我が子　　

アレークちゃぁぁぁぁ～ん

アレークはお店が用意してくれた犬専用のキャリーカーの中に

身を丸めて小さくなっていた

ごめんね　パパが悪かった　ごめんね　ごめんね

当のアレークは

「やっと迎えに来てくれたのぉ　ボクとっても寂しかったよ」



とってもうれしそうな表情で私に　すりすり

とにかく無事でいてくれてよかった

しかし今回は自分の不注意のために、アレークには心配をかけてしまった

ほんとうに申し訳ない

そして保護してくれたお店の方、ありがとうございました

お店の責任者らしき方の別れ際のひとことには　感慨深いもの　があった

「あと１時間ほどしても引き取り手がみえなかったら

保健所に引き取って貰うつもりでした」

あぁ　そうだったのか　

アレークは　捨て犬　と間違えられたんだ

マニュアルどおりのお店の対応に感心するやら

その一方でその対応に

一抹の不安（不満？）を隠せない

自分が存在していたのは事実でした

でも現実はきびしいね

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コメント (4)

  

 

 

 

 

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