毎日が新鮮な学び

2010-02-04 18:32:38 | ヘルパーのお仕事
ある火曜日

月に一回のKさんの精神科への病院同行をした
統合失調症のための通院だ
はじめの頃は 妄想がかなりあって
「いつも誰かに見られている」感覚をいつもお持ちだった
この数ヶ月の投薬の効果が出てきたのか
最近では あまりひどい妄想は出ないようになってきた

今回の受診の時の先生との会話をそばで聞いていて
治療が「次の段階」にきているのだなと思った
はじめは 妄想を否定しない形で先生はKさんに接していた
「誰かに見られているんです」と訴えても
否定することなく 大丈夫ですから・・・としか助言がなかった
でも今回は「誰かが入ってきたら・・・」というようなことをKさんが言った時
「はい それは錯覚なんです 大丈夫です
ヘルパーさんとかに確認して 誰もいないって教えてもらってください
そのあたりで 踏みとどまってください」 助言したのだ
「う~~ん 踏みとどまってください・・・というか
うん 錯覚なんだって 大丈夫なんだって思ってください」と・・・・
そうしたら Kさんも
「そうですよね だいじょうぶなんですよね」と念を押すように答えた
私は そのやり取りを聞いていて 
先生の間合いというか さじ加減がすごいし
なんとか踏みとどまろうとしているKさんが なんだかいとおしく思えた

人間って すごいな~と思った



ある月曜日

今年になってから 入浴介助をしていた
一回は先輩ヘルパー同行で 二回は一人で行った
介助といっても ほとんどお一人でできるので 
見守りと言ったほうが正しい
それでも 背中を流したりしながら
いろいろなお話をさせてもらった
なんとなくうまくいきそうな実感を得たのに
三回目の入用介助はなくなってしまった
私が伺う予定の前々日の早朝 静脈瘤破裂で帰天された

この仕事をはじめて 三人の方を見送った
老いと向き合う仕事だから 避けられないことだと思う
心より冥福をお祈りした




ある水曜日

なかなかヘルパーになじめないTさん
昨年末より関わっているが どうもしっくりいかない
私は ケアマネに
「彼女は 本当に自分が動けなくなるような状態にならないと
ヘルパーを受け入れられないです
家族の要望だけでは無理があります」と伝えた
「まぁ そんなこと言わず しばらくやっていて・・」と
かわされてしまったけれど 思いのほかはやくその時がきてしまった
腰痛がかなりひどく出てしまい 動けなくなってしまったのだ
今回 私が入室したら 本当に「待っていた!」というご様子で
あれこれ 大変だったことなど話してくださり
次回からは ああしてこうして・・・と 私を頼りにしてくれたのだ
心の通わないことは 私にはできない
ご本人が納得した上で 私を必要としてくださること
そこに 私自身の感じる私の存在価値があるように思う



毎回 毎回 本当にいろいろなことを学ばせてもらう
ありがたいことだと 心より思う


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