北イタリア美術巡り 絵画編 6

2016-11-11 21:20:34 | 美術館
絵画の発達についてちょっと・・・
現在いわゆる西洋絵画と呼んでいるものの出発点は宗教画です
それも 教会の壁面を飾るものとして描かれました
土壁に直接描く時には フレスコ画が用要求されました
また 板土壁と違いはめ込むことができる板は重宝でした
壁に板絵として描かれはめ込まれました
大体は聖書の内容を視覚的に知らせることが目的でした 
北方で油絵の画材が開発されてからは 
一層 板に描くことが多くなりました

そして 一人で描くだけでなく 工房ができて
親方のもとで 大量生産的に絵は描かれていきました
そんな中で 独自の発展を遂げたヴェネチアでは
宗教にも政治的権力にも負けない商業をもとにした階層が
その力を示すためにコミュニティ(同信会)のようなものを作りました
ロッコ同信会は その中でも大きなものでした
そして ティントレットという画家に同信会の建物の壁画をまかせました
壁を絵で飾ることは 当時 財力を誇示する方法でもありました
以下 ロッコ同信会の壁画をご紹介します

被昇天のマリア



受胎告知



以上二点は 同信会一階に描かれたものです
一階にはマリア様を中心とする主題のものが多かった気がします



二階の一番大事な評議会の間には イエスの受難が描かれていました
これらは 私は全くノーチェックでして その素晴らしさに感激しました
磔刑のキリスト ピラトの前のキリスト・・・
華やかさはないけれど 画家が思いを込めて描いた気迫が伝わってきました







とにかく ティントレットはヴェネチア中に絵を描いていました
有名な最後の晩餐をあげておきます
レオナルドのそれと比べると 動きがあってちょっと世俗的ではありますが
同時代的な表現は当時の人々に受け入れられたことは 想像に難くありません





ティントレットの少し後にベロネーゼという画家も
ヴェネチアの教会を飾りました



ヴェネチア派は何世紀にもわたりその画風を受け継いでいきました
ピアツエッタという画家が 後半では有名な画家です








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