『アブラゼミさん
ごめんよ』
・玄関にアブラゼミ
ぐっすりと寝ている
眠そうな
赤い目で私を見てる
アブラゼミの
体調を心配して
ツンツンと
ほうきをあてて
急におきあがった
バタバタバタと
羽を広げて
となりの
仲間がいる木に
飛んで行った
おこしてごめんよ
アブラゼミさん
「ポエム」
作家:中谷美咲
『太鼓の音』
・ドドーンドンと
太鼓の音が
もう日暮れかと
ジャ一ジャー
ドドーンドンと
秋時雨と
稲妻まで
ドドーンドン
ゲリラ豪雨で
ずぶ濡れ
さっきの
ドドーンドンは
太鼓ではなかった
ゲリラ豪雨の音だった
「ポエム」
作家:中谷美咲
『まさか』
・まさかこの言葉は
予想より上まわって
おどろいた
感情表現だが
いつもわたしも
まさかと
思わせる
ポエムを作るように
心がけてる
「ポエム」
作家:中谷美咲
『本を読んだ後』
・本は読んだ
経験ないから
読んだ人の心の中は
わからないのか現実
こればかりはわかる
読んた本の
作者の他の作品も
読んで見たいと
思いたいし
次回作を切望する
そんな本が
読んでみたいものだ
「ポエム」
作家:中谷美咲
『小さな小さな吸血鬼』
・となりの部室からキャー
吸血鬼と
女性の声で
悲鳴が
となりの部屋の
ドアのすきまを
恐る恐る
開けてみると
いっぴきの蚊が
ブ〜ンブ〜ンと飛んでいた
それは
小さな
小さな
吸血鬼だった
「ポエム」
作家:中谷美咲