前回、発表会のことを結果発表したのですが(コチラ→■)、思った以上に反響が。
職場でも、動画が見たいとか、前のが見たいということで、ビデオはさすがに無理ですが、以前の分も写真公開しましたよ(笑)
10年前のとかも・・・・。はは。若かった。ふう。
男役は凛々しくて、本当に私かと疑われました(笑)
・・・自分で見ると自分にしか見えないんですけど。
そこで、結構色々質問が。
私的には”常識”なのですが、初めて見る方には、分からない。
ーということで、多かった質問にお答えします。
答えて、天女さま!
はい、お答えします。
Q1.衣装はレンタルなの?
A1.はい、専門の貸し衣装屋さんです。ちなみに、鬘屋、顔屋、衣装屋とそれぞれ別々の会社で、プロ中のプロです。鬘屋さんは、歌舞伎を知らない人でも知っているような歌舞伎役者さんやそのご一門なども手がけております。鬘屋さん同士の会話の中には、聞きなれた名前がポンポン出てきます。発表会の1~2ヶ月前には、自分の頭の型を取ってもらい、自分にあわせて作って頂きます。衣装も事前に、身体のサイズを測ってもらうので、自分にかなりぴったりになってます。私はかなりの腕長で、既成品の着物はあわず、すべて仕立ててもらってますが、そんな私でも足りなかったことはないです。
Q2.衣装は借りないとだめ?
A2.子供の場合、自前の衣装もありますが、他の方は借りないと駄目です。写真だとわかりにくいですが、コレ普通の着物とは全く違います。綿入れです。ようは、花嫁さんの打掛のような物です。重いです。全身に綿ですよ!着物の厚さだけでも、普通の着物の3~4倍あります。女性役の場合、多くが裾引き・・・えと、花嫁さんや芸者さんが着ているような裾が長い、裾を引きずるようなもので、すそには大量の綿が入っていて、わざと厚くしてます。・・・ていうのを2枚ほど着てます。(演目により多少差異はあります)体型によっては、体型矯正のために、タオルを巻かれます。・・・・・まぁ、恐ろしく重いです。綿いれ布団巻いて踊ってます(笑)。
ちなみに、これは大舞台の時だけで、ちょっとした発表会とか、市の芸術祭みたいな舞台であれば、自前の着物だったりします。
Q3.セリフ言ったりするの?
A3.演目によっては、セリフがある場合も。独特の節回しなので、難しいです。セリフと踊りと覚えるハメになり、四苦八苦した記憶が・・・。できれば、もうやりたくない(涙)。
ちなみに使われる曲は、唄が中心になっている”長唄”、浄瑠璃の一種で語り物の”義太夫””常盤津””清元”、優美な楽曲の多い”大和楽”などです。曲の中に劇中人物のセリフや仕草、演技の描写を含まれているので、歌詞がわかると、振りの意味もわかりやすく、楽しめると思います。
Q4.白塗りってどんな感じ?
A4.皮膚呼吸できない感じ(笑)。乾く前に笑うと皺に入って大変な感じ(笑)。
真面目なところ、手、足は肘、膝まで、女性役だと背中半分くらいまで塗られたりします。刷毛で塗られるんですが、正直、分かっていても最初の一塗りは「つめたっ!!」となります。普段、体験することがないので、ちょっと面白いです。
Q5.男役と女役だと違う?
A5.全然違います。男役が苦手な私は、とっても大変。男役に関わらず、役の年齢、設定、立場などによって立ち姿どころか、首を傾げる角度や傾げ方まで全部違います。
Q6.舞台中に着替えはあるの?
A6.着替え・・・・・役によって、引き抜きや早替わりもあります。個人的には、一瞬で印象が変わる引抜が好きです。見てる分には・・・・。自分が演じる側だと、ぶっちゃけハラハラします。もうさ、後見さん(歌舞伎で言う、黒子さん)が必死なわけよ。最悪だと・・・・今回、うちの従妹は引き抜きに失敗されて、全然別のところで、衣装が変わりました、なんてこともあります。・・・・・。まぁ、その演目知らない人は気付かない話ですが、こっちとしてはえらくテンション下がるし、場合によってはパニックになります。早替わりがある時は、舞台裏は殺気だってて、恐いです。本当に。
ちなみに、私も今回ちょっとした早替わりがありましたが・・・・・・曲に間に合いませんでした。再登場しなきゃいけないのに、まだ、着付けが終わらなくて、最後はまだ整えている後見を振り切って舞台に戻りました。まぁ、役者も殺気だってると言うことです(苦笑)。共演した妹は、私が登場してこなくて、軽くパニくったそうです。
Q7.本格的なんだ。難しくないの?
A7.今回、ほぼ全員に言われました(笑)。どうやら、一般の方が想像する”日本舞踊”とは、”揃いの自前衣装で音楽にあわせて扇子で踊る”的なものらしいです。それは”新舞踊”と呼ばれているものだと思われます。自分の中では”新舞踊”は”日本舞踊”という認識が薄いので、皆さんの認識はちょっと目から鱗でした。そういう認識から見ると”本格的”にやってます。能や歌舞伎からの演目も多いので、必然的にある程度、そっちの勉強もしますし、見たりもします。
難しいの?ときかれれば、難しい!!と即答しましょう(笑)。でも好きなんです。
ただし!能や歌舞伎や日本舞踊が難しいものかと言われたら、即答で「NO!」です。もともとはTVのない時代の”ドラマ”です。恋の話だったり、復讐の話だったりと内容的には難しいものは、ほとんどありません。ただ、振りの意味やセリフ回しが独特でわかりにくいということはあると思います。ですから、初心者の方には、ぜひ、パンフなどで、あらすじを先に覚えておくことをお勧めします。あとは芝居仕立ての笑えるような面白い演目とか見ると敷居は低いかも。
清元”流星”や義太夫”団子売り”とかは誰が見ても、思わずプッと噴出してしまうような演目なので、機会があれば是非!。多分、日本舞踊に持っていたイメージが変わると思います。
Q8.今まで一番好きだった演目は?
A8.藤娘。・・・マクロスFファンならおなじみのアルトさんのアレです。いつか、リベンジしたい。あとは、舞台で演じたことはないですが、”道成寺”もリベンジしたい。難しいくて、全然ものにできなかった。く。
長々とご清聴ありがとうございました。