桜の腹黒日記

ヲタ日記。毒吐きまくり。嫌な方は回れ右!責任は持てません!
…更新不定期中。遡ってふいにアップしてたりします。

アラベスク*山岸涼子

2006-08-02 | OTKUのつぶやき

1971年~1975年連載。

・・・・・年代物です(笑)
35年前の作品です。私より年上です。(笑)

ダンス熱に浮かれて、どうしても読みたくなって、久し振りに全巻読み返して見ました。
・・・・・・・・・大好きだぁぁ

私は山岸涼子全集で『アラベスク1部3巻、2部3巻』の全6巻を持ってます。
購入は確か中学生か小学生の時だったので、マニアな子供でしたは(笑)
それ以来、角が丸くなるほど読みまっくっていますが、今読んでも面白いです。
内容はありきたりな話なのですが・・・・・・

舞台はソビエト。
主人公は16歳のノンナという、バレエ学校の6年生の少女。
母はバレエ学校の先生、姉は将来を期待されているバレエ学校の生徒。
バレエは好きでも母には期待のキの字もかけられてもいない、落ちこぼれののっぽなだけの少女。ところがある日、有名なバレエダンサー:ミロノフに見出されレニングラードのバレエ学校へ編入することに・・・・・
そこでも劣等性なノンナは、ミロノフ先生から鬼のような特訓を泣きながらも受ける毎日。だが、学生ながらもレニングラード・バレエ団の新作の主役に選ばれるノンナ。実はその為に連れてこられて来られ、特訓させられていたのだった。
世界的に有名なプリマになるノンナ。
その後もライバルが表れたり、鬼のミロノフ先生を好きになってしまったり、亡命騒ぎがあったり、レズにすかれっちゃったり(笑)・・・などなど、乗り越えながらもノンナはプリマバレリーナになっていく。
ーという、お話です。

まぁ、ありきたりなんですが、
何がすごいって、これがデビューして2年(らしい)の連載作品であると言う事です。
年代もあるので、絵的には馴染めない方もいるかもしれないと思うのですが、
私はすごいと思います。
「上手い!!」
いつ読み返しても思います。
個人的には2部の終盤、コンクールの最終で『ラ・シルフィード』。
ここが最高に好きなカットです。
美しい
今にも紙から飛び出しそうなほど、動き出して踊りだしそうな、空気の流れまで感じられそうなカットです。
いつもいつもため息です。
山岸さん特有の絵の荒さや独特はあるのですが、私は大好きです

あと、進展しているようで進展しない、ミロノフ先生とノンナの恋です。
ミロノフ先生にとって、ノンナがバレエのパートナー以上の特別な存在であることは、ノンナ以外誰もがわかっているのに本人だけが気付かずぐだぐだ
世界的なプリマになっても、自分は才能がないと思っているノンナ。
すぐ泣くし、ぐじぐじしていし、超後ろ向きだし、よく逃げ出すし、とんちんかんなことしでかしちゃうし、主人公としてはどうよみたいな子で、通常であれば私が嫌いなタイプなのですが・・・・・なんか、ノンナは好きなんですよ。
あんまり情けなくて、ほっとけない
まわりの人たちがノンナを可愛がってしまうのが、よくわかるは・・・・
側にいるのに、師として一線おいて接してるミロノフ先生はすごいよ。
私が男で自分の好きな子が、あんな『捨てられた子犬』みたいなタイプだとしたら、怖くて手が離せません。目も離せません。つねに側に置いておきたい。
最終的には、先生が結婚する事を決め、プロポーズしようとするところで物語りは終わるんですが、このミノロフ先生・・・・彼もある意味、どうしようもない

お互いに好き合っていることは公認の2人なのですが、物語中では1度も付き合った下さいはなく、好きって言葉もないんです。公認とはいえ、『お付き合い』してるながれ一切無し(笑)デートらしきものも『恋人』にというより、自分の生徒に対する気遣いだったり、パートナーに対する気遣いにしか見れない程度のものばかり・・・
彼がたまにノンナへの愛情を垣間見せるシーンは恥ずかしくなってしまいます

途中、ノンナは亡命を選び、一生の別れか?!
まで、追い詰められるのですが、結局ノンナはミロノフを選びます。
そんなノンナにミロノフ氏は
「きみがわたしを追いかけてきても・・・・なにもしてやれないんだ。きみののぞむことはなにもしてやれない・・・」
ーって、どうよ、先生
どんな心境でその台詞を言って、先生が苦しみながらも言ったかは、のちのちわかるんですが・・・・・・・嘘もないのもわかるんですが・・・・・・・
たまには、甘い言葉を上げてください
こんなんだから、公認でも信じられないって・・・・・・・
ストイックすぎてやっかいな御仁です。
それでもノンナは
「わたし、あなたになにものぞみません。ただ、ついていきます」
ーって、本当にいいのか?いいのか?
この子まだ、10代なのに、この域に達してしまいました。
どんな恋愛ですか。はは。

こんな事を言っていたくせに、ミロノフ師・・・・・・

レオ(先生の親友)「いつ、結婚するんだ?」
ミロノフ「退院したらすぐ」
レオ「ノンナには話したか?」
ミロノフ「いや、いま決めたばかりだ」

・・・・・って、先生どうよ
最後の最後まで本人に愛情表現一切なく、上記台詞まで言っておきながら、自分の中の問題解決したとたん、全部すっとばして結婚
そして、断られるという選択は彼の中には、まったくないようです。
結婚は決定事項のようですせんせい・・・・・
いや、やっとの発言ですごーい好きなシーンではあるのですが、
大人になってから読むとずいぶん自信満々で勝手な発言だな(笑)と思うわけです。
確かに断られるとは思わないので、お幸せに。

そして最後まで私が気になっているのは、ミロノフ先生の『年齢』
何歳なんだろう?
多分、まだ30代ではないと思うのですが、一体何歳?
わかる方がいたら教えて下さい。
山岸さんの絵だととても若いときとオヤジの時があってわからないのよ
服装に至っては、年齢の参考にならない、ナイスセンスです。

かなりのダンスマンガ(バレエ以外も)読破しておりますが、私は『アラベスク』が一番好きです
勇気のある人はお試し下さい。



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15 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
なつかしい (山崎)
2006-08-03 08:42:57
おはようございます。



仕事に行く前の逃避にお邪魔して「アラベスク」に懐かしさを感じて読みふけって、おまけにコメントにまでお邪魔してしまいました。

あまりの懐かしさに本棚から取り出して読もうかと思ってしまいました。

今日帰ってきたら読みます。



それでは本当に失礼いたしました。
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ど、ど、同志!! ()
2006-08-04 23:05:36
山崎様



なんと同志でいらっしゃる

ますます、山崎さんが大好きになってしまいました。(笑)

山崎さんもアラベスクをお持ちですの!!

嬉しい

私めっちゃ好きなんですけど、私の知り合いにはアラベスクを知ってる人が・・・・・・うん、年代物だし、個性的だしね・・・ふふふ。



読み返していかがでした?
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同志 (山崎)
2006-08-05 01:50:19
こんばんは。



ど、同志にしていただけます?



アラベスク持っていますよ



全集ではなく、コミックスで全8巻。

第2部のラ・シルフィード最高ですよね

無伴奏の中で踊るノンナ素敵ですよね。



第1部の「ミラージュ」のお話も大好きで、何度読んでも泣けます。



アラベスクのお話が出来るなんて、嬉しかったです。ありがとうございました。



東京に行かれるんですか?良いですね~。

私も行きたかったのですが、申し込むのが遅すぎて東京行きのチケットが取れませんでした。

通販しまくりです。



お身体無理なさらないで下さいね。



それでは、長々と失礼しました。









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すみません (山崎)
2006-08-05 01:55:42
すみません。



一番下の絵文字なんでしょう?

慣れないことするものではないですね。
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うほう ()
2006-08-06 23:26:12
アラベスクの話が出来るなんて、夢のようです。

しかもコミックス8巻持ちなんですね。

う、うらやましかぁぁ



私も『ミラージュ』は毎回泣きます。

展開とかわかってるのに、やっぱり泣きます。

そして、一部の

「わたしにとってのモルジアナはやはり・・・・ノンナ・ペトロワ彼女ひとりなのです!」

の先生の言葉に毎回ときめいてしまうのですが、落ち着いて見るとバックが荒波だったりして、ちょと山岸さんって気分になったりします(笑)



アラベスクのお話が出来るなんて、本当に嬉しいです。

ありがとうございます



趣味がかぶっているものがあれば、どんどん、突っ込んでください。お友だちの少ない人間なので、大層、喜びます(笑)





PS、絵文字は気になさらず。慣れないうちは、私の色んな失敗をして泣きました。慣れるくらい書き込んじゃってください

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ミノロフ先生! (みなもと)
2006-08-24 13:13:53
【アラベスク】のコメントを読んで、思わずにやけて笑ってしまいました。仰せの通りです。

ミノロフ先生の愛情の示し方は、ホントに恥かしいです。普通であれば、何といったシーンでもないのに、思わず体をくねらせてしまいます。

テレプシコーラの千花ちゃんショックで、急に、

アラベスクを読みたくなって、昨日文庫4冊購入しました。30年?ぶりのアラベスクです。再読して、不思議なのは、子供だったのに、鮮明に、あのシーン、このシーンを覚えていた事。ホント、味わいのある作品です。ミロノフのバックの荒波、、覚えてますよ!

あまりに、面白いコメントなので、コピーして、

子供にも、みせてあげます!

いきなり、お邪魔してすみません。久々に読んで、はまってしまって、【アラベスク マンガ】で検索してここにたどり着きました。楽しみました!ありがとうございます。

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ミノロフ先生は~ (みなもと)
2006-08-24 18:49:32
 ミノロフ先生の年齢ですが、うろ覚えですが、私、リアルタイムでアラベスク読んでました。確か、2回目かの連載時に、登場人物紹介、又は前回のあらすじのコーナーで、ノンナ16才、ミノロフ師22才(23才だったかもしれません)となっていました。

私の統計によると、アラベスクを読んでいる人はかなりの確実で【のだめ】を呼んでいるし、かなりの確率でBLにはまっている人が多いのはないかと~(要するに何でもあり!ということで、、間違った認識かもしれませんが、、)

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いらっしゃいませ♪ ()
2006-08-24 22:21:53
みなもと様♪

僻地まで、いらっしゃいませ~。

アラベスクのお話が出来るなんて、ホクホクです。

当ブログに来ている方は、あまり読んでないかと思い控えめ(笑)に突っ込んだのですが、まだまだ、突っ込んでもOKそうですね。ニヤリ。

読み返すと突っ込みどころ、満載です!!



みなもと様、貴重な情報ありがとうございます!!

先生22才(23才)・・・・・・ですか。

すごい22才ですよね!!いや、あんな22才いたら嫌だわ私。成熟しすぎです(苦笑)

そうなるとエーデックも同い年・・・・・・うわぁ、微妙です。年代を感じます。

せっかくなので、22才と思いながら読み返してみます。新たな一面が開けそうです!!



桜が好き勝手に、思いついたことをぐだぐだ書いてるブログですので、いつでも遊びに来て下さい。

面白い本など教えていただけると、さらに喜びます



雑食な生き物なので、なんでもいけます(笑)

ちなみに、のだめもBLも大好物です
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アラベスクを読んで (ちわわ)
2006-08-30 09:12:01
小六ですが、アラベスク全巻読みました。母がファンだったので。

なんかBOOKOFFで買ってきたとか。わたしが読んだのは愛蔵版なので全四巻でしたが、とても面白かったです。35年前の漫画なのに、いまの漫画よりの違和感がなく、すぐに読み終えてしまいました。生意気だと思いますが、

お話に参加させていただきました。
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いらっしゃいませ~☆ ()
2006-08-31 22:22:39


ちわわ様♪

こんにちは

参加ありがとうございます。

嬉しいです。



違和感なく読めました?

素晴らしい!!



大人になると、あのファッションセンスとか背景とか台詞とか・・・色んなものが気になってしょうがなくなってしまうですよ

こんな大人にはならないでね(苦笑)



そういえば、私も初めて読んだのは同じくらいの時です。

すっごく、面白くて、一気にあっという間に読みました。

確かになんの違和感なく読んだ記憶があります。

ちわわさんのコメントを読んで、そんな懐かしい事を思い出をました。ありがとうございます



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