1月24日 「日米同盟破棄」へ踏み出した鳩山政権
米軍普天間飛行場の移設問題を最大の争点とする
名護市長選は、移設反対を掲げた新人の稲嶺氏が、
現職の島袋氏を破り、初当選しました。
当選した稲嶺進氏は「辺野古の海に基地を造らせ
ないという約束で戦った。公約を信念を持って貫く」
と述べており、普天間基地の辺野古沖移設は困難に
なる見通しです。
これまで、日米合意に基づき、辺野古沖移設計画が
進められていたにもかかわらず、鳩山首相が
「名護市長選が普天間基地の移設問題の判断材料に
なりうる」との考えを示したため、名護市に大量の
左翼勢力が入り込み、現地は翻弄され続けて来ました。
これまで、鳩山政権の沖縄基地問題検討委員会では、
現行計画案も選択肢の一つとして含みを残してきま
したが、結果として普天間基地の移転先の選択肢が
狭まった形となります。
鳩山政権は、普天間移設問題で、5月までに移設先
を決定する方針ですが、現実的に5月までに他の
移転先を決めることは不可能で、鳩山政権は進退
窮まることは間違いありません。
今回の選挙結果を受け、「国外・県外移設」を
める声が強まるのは確実ですが、アメリカは計画
変更に応じる見通しはなく、普天間飛行場の移設
自体が白紙に戻る危険もあります。
私も沖縄に行って元沖縄県議会議員からは「沖縄の
人たちが最も恐れていることは、移転合意が白紙に
戻され、騒音や事故の危険性の高い普天間基地が
このまま固定化されること」という話も聞きました。
住宅密集地にある普天間基地が固定化されることは、
普天間基地周辺の住民にとって、大きな負担を強い
ることとなります。
かといって、「国外・県外移設」を訴えている勢力は
「軍事的常識」が余りにも欠如しています。
米軍海兵隊が有事の際には即時に戦略行動を展開する
ためには、兵員輸送のための航空基地が沖縄県内に
ある必要があります。
これを他県や国外に移転するというのは、余りにも
「軍事的常識からかけ離れている」と言わざるを
得ません。
それでも「県外移設」「国外移設」を強硬するならば、
日米同盟の亀裂、破綻の道を歩むこととなります。
米軍基地再編において、アメリカのラムズフェルド
国防長官(当時)は、
"I don't want our forces in places that are
inhospitable and were people don't want them there.
"(歓迎されない地に米軍基地を配置しようとは思わない)
と述べていますが、一連の鳩山政権の対応が、
在日米軍基地の撤退に繋がっていく危険性があります。
それが中国の東シナ海、沖縄侵攻につながっていく
ことが鳩山政権には分からないのでしょうか?
※幸福実現党やない筆勝総務会長の
メルマガHappiness Letterの1月24日付レポート
「第二のフィリピンとなるな!」を参照ください)
「日米同盟が破綻」した際の国防ビジョンについて、
鳩山政権は何ら戦略を有していないにも関わらず、
日米同盟の破綻へと向かう鳩山政権は大変危険です。
私たち幸福実現党は、鳩山政権の暴走を止めるべく、
今後とも力強く、「日米同盟の堅持・強化」
「防衛強化」を訴えて参ります。
黒川白雲氏 幸福実現党