金正恩の誕生祝いに米空母艦隊が集結!!
http://kurokawa-hakuun.hr-party.jp/news/
黒川白雲氏ブログ転載
本日1月8日は金正日総書記の3男である金正恩(キム・ジョンウン)の
誕生日です。
今年の北朝鮮のカレンダーでは金正恩の誕生日は公式の休日に指定
されていないものの、内部では関連行事が行われ、住民にも祝いの品が
配られる可能性が高いと韓国の聯合ニュースは伝えています。
金王朝の「3代世襲」を軌道に乗せるために、住民に贈り物攻勢を行
って民心を掌握したり、若く実績もない金正恩に大きな実績を打ち立て
させるための「神話づくり」(軍事的成功)を決行するという見方も強く
あります。延坪島砲撃事件もその一環です。
記念日にあわせて軍事的な統一行動を起こすことが、これまでの
北朝鮮のパターンでしたが、本日1月8日は何事も無く過ぎようとして
いるばかりでなく、北朝鮮は延坪島砲撃直前の昨年11月21日から
黄海沿岸の部隊に命じていた「特別警戒勤務態勢」を最近解除
しました。
これに伴い、米韓連合軍司令部は北朝鮮に対する情報監視態勢の
レベルを4段階の「2」から「3」に引き下げました。
しかし、「キューバ危機」に見られる通り、国際情勢においては事が
起こらなかった場合でも、水面下においては苛烈な駆け引きが行わ
れているケースが多々見られます。
実際、現在、米海軍は空母艦隊11隻のうち、ニミッツ級の空母艦隊
(ジョージワシントン、カールビンソン、ロナルドレーガン)3隻を
太平洋に展開しています。
特に西太平洋上には、現在、日本の横須賀基地を母港としている
「ジョージワシントン」に加え、「カールビンソン」も1月5日頃に
日付変更線を超え、第7艦隊担当海域に入り、西進しています。
Pacific Carriers(太平洋に展開する空母艦隊) ※U.S.Naval Update Map:Jan.5,2011(STRATFOR)のデータを基に作成
米海軍のこうした空母展開は極めて珍しく、こうした事態は1996年
の「台湾海峡ミサイル危機」に匹敵するか、それを上回る展開です。
1996年の台湾総統選挙で「李登輝優勢」の観測が流れた際、中国
は選挙を恫喝するための軍事演習を強行、基隆沖海域にミサイルを
撃ち込むなどの威嚇行為を行なったことに対して、米軍海軍は台湾
海峡に太平洋艦隊の空母「インデペンデンス」に加え、原子力空母
「ニミッツ」を派遣した結果、中国は軍事演習を見送り、部隊を撤退
させました。
こうした米国の空母艦隊の展開は、米国は「台湾海峡ミサイル危機」
以上の緊張が朝鮮半島で高まっていると認識しており、今回の北朝
鮮の沈静化は、こうした米国による軍事的圧力に北朝鮮が屈した
ものと推定されます。
日本としても、こうした米軍の空母艦隊の展開が、中国や北朝鮮に
対して、大きな「抑止力効果」を有していることを知らなくてはなりま
せん。
米国は世界のリーダーとしてアジアの平和と安定を守るべく、こうし
た水面下での駆け引きを絶え間なく続けており、このような「抑止力」
の上に、暗雲たなびくアジアの平和がかろうじて守られているのです。
こうした米軍の平和を守る努力や「抑止力」を知らず、米軍基地の
「国外」移設を強行しようとしたり、「日米同盟」破棄を訴える勢力は
、国防の本質を全く分かっていないと言わざるを得ません。
(*`・ω・)ゞ