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沖縄県東村における米軍ヘリパッドの建設現場で、大阪府警の機動隊員が「土人」「シナ人」と発言したことに抗議する意見書が28日、沖縄県議会で可決された。
意見書では、機動隊員の発言について「沖縄県民の誇りと尊厳を踏みにじる」と批判。「法と人権を守るべき警察官による発言に県内外から非難が出ていることを、警察関係者は真摯に受け止めるべき」などとしている。一方、沖縄県議会では野党の自民党が同日、「反対派による発言を問題とせず、警察官の発言のみ取り上げることは一方的」との意見書案を提出したものの、否決された。現地に入り、県議会を取材したネット・オピニオン番組「THE FACT(ザ・ファクト)」番組プロデューサーの奥津貴之氏に話を聞いた。
沖縄は差別されている??
――県議会はどのように進んでいましたか。
奥津: 翁長雄志知事を支持する与党連合側は、「土人」などの発言について、機動隊が反対派から罵声を浴びせられたり、挑発された流れの中で、売り言葉に買い言葉として発せられたとは見ていません。
実際、「ザ・ファクト」などの動画をご覧いただいても分かるように、反対派は機動隊に対して、相当の悪口や暴言を言っています。しかし、抗議の意見書を提出した与党側の議員は、沖縄が第二次世界大戦で捨て石にされ、戦後は本土から米軍基地を押し付けられた、といった差別の流れの中に、今回の発言があると言わんばかりでした。与党側は『土人』発言について個人の問題ではなく、「信じたくないけれども、警察全体のカルチャー的なものではないか」と話を大きくしようとしています。しかし実際に、この発言について沖縄県警も謝罪していますし、発言した人も処分されていることを考えると、非難決議まで行う必要があったのかどうか、疑問が残ります。
報じられない反対派の暴言
――野党の自民党も、不穏当発言の再発を防ぐための意見書を提示していますね。
奥津: 結果的には否決されたのですが、これは、反対派の過激な行動を踏まえて、「機動隊の疲弊が、こういう事態を生んだのではないか」「反対派はある程度、法を順守した形での反対運動にすべき」という意見を発議したものです。意見書案を提示する中で、自民党は、「ザ・ファクト」の映像( https://youtu.be/snc4jV_uGII )を含め、反対派の発言を収録した動画から静止画を切り取ってフリップにし、反対派の発言内容を読み上げていました。反対派が機動隊に対して浴びせていた暴言を前提にすれば、「土人」発言が沖縄県民全体に対するもの、とは考えにくいはずです。
――県外機動隊の退去を求める決議も検討されていたようでしたが、行われませんでした。
奥津: これは関係者から聞いた話です。若干、手前味噌な話になってしまいますが、もともと与党は今回採択された「沖縄県民への侮蔑発言」と共に「県外機動隊の退去」をも県議会の意見として採択するつもりでいました。
しかし、議会前に開かれた委員会で、反対派が機動隊に悪口を言っている様子を収録した「ザ・ファクト」の映像が流されたため、与党側も、反対派の振る舞いを見て、さすがに「機動隊の退去」まで求めるのは難しいと考え、今回、「沖縄県民への侮蔑発言」のみにターゲットを絞ったのではないか、とその関係者は話していました。そもそも、知事の翁長氏はヘリパッド返還に賛成していたはずですので、与党側が反対派の住民の立場ばかりを擁護するのもおかしな話です。この点について野党から質問があったのですが、翁長氏を支持する与党側は答えませんでした。
結局、さまざまに論点がすり替えられているため、議論はどこまでも平行線でした。しかし、反対派の過激な発言や行動が報じられれば、非難決議はすべきでないという主張について、「分からなくもないな」と考える人も多いかもしれません。
【ザ・ファクト関連映像】
ヘリパッド移設で揺れる沖縄県北部・高江。
地元紙では反対派が沖縄防衛局の横暴と戦っている
という構図で伝えられています。
しかし、どちらが横暴かは映像を見れば一目瞭然。
これが高江で起きているザ・ファクトです!2016年10月16日公開
ここにもいた!沖縄「プロ市民」~実録・高江ヘリパッド反対派の暴力行為
過激な抗議活動で何かと話題の辺野古キャンプシュワブ前のテント村。
しかし、いつもにぎわっている訳ではない。
今回、THE FACTはそんな「開店休業中」の辺野古テント村に潜入した。
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2016年10月26日付本欄 沖縄ヘリパッドの"暴力活動家"の実態を伝えた番組プロデューサーに聞く!
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