Image: NASA
NASAの系外惑星探査衛星「TESS」から、20万個の星を捉えた初画像が到着!
- 2018.05.26 20:00 https://www.gizmodo.jp/2018/05/nasa-tess-200000-stars.html より
20万個の星による、圧倒されるようなボリューム感。
地球を周回する軌道へと向かっているNASAのトランジット系外惑星探索衛星「TESS」が、月の重力を使ってフライバイに成功し、1枚目となる宇宙の画像を送ってくれました。 300光年先にある20万個以上の星を観測できると言われているTESSが撮影した写真の全体像をどうぞ。
Image: NASA膨大な数の星々
この画像だけでも結構な領域をカバーしていますが、これはTESSが系外惑星を探査する旅で撮ることになる領域のたった400分の1に過ぎません。
NASAのプレスリリースによれば、TESSはまだ最終軌道に入っていません。地球の周りを行く楕円形の軌道に到達する前に、あと1回スラスターを使って軌道を修正します。その細長い軌道に入れば、もっと幅広い領域を撮影できるようになり、6月にはデータを取り始めるとのこと。
TESSは弱まったり輝いたりする光のパターン(恒星の前を横切る離れた惑星の存在を示す)を見つけるために宇宙空間を見渡し、4つの広角カメラで近傍の星を調べます。前任のケプラーよりも明るい星を観測でき、その「ハビタブルゾーン(液体の水が存在すると考えられる領域)」に発見されているTRAPPIST-1(トラピスト1)やプロキシマ・ケンタウリのようなほの暗い赤色矮星も捉えることができます。
TESSはジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)や、構想段階のLUVOIR(Large UV Optical Infrared Surveyor)にHabEx(Habitable Exoplanet Imaging Mission)といった、この先のもっと強力なミッションのため、興味深い発見に目印をつけておくことが目的の調査にすぎません。どの系外惑星が生命にとって好都合な条件を保っているのかを科学者たちが確定したいのであれば、無限に並ぶ中からどの惑星に望遠鏡を向けるべきか知る必要がありますからね。
今回発表された最新画像と先日の宇宙望遠鏡ガイアが捉えた天の川銀河の地図から分かるように、宇宙には計り知れないほどの数の恒星が存在します。その中には、私たちの地球とよく似た惑星だってあるのかもしれません。
Image: NASA
Source: NASA
Reference: Wikipedia
Ryan F. Mandelbaum - Gizmodo US[原文]
(たもり