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香港民主派「出馬無効」の危機 雨傘運動の“女神”の立候補は? 中国、露骨な政治介入
2018年1月25日 18時54分 産経新聞
【上海=河崎真澄】香港で3月11日に投開票される立法会(議会)補選をめぐり、選管が中国共産党政権の意向に反すると見なした人物の立候補を「無効」と判断する見通しとなり、香港民主派や若者が中心の政党が反発を強めている。
2014年秋に香港で起きた大規模な民主化要求デモの「雨傘運動」を主導した学生団体の元幹部で、香港の「民主自決」を訴える政党「香港衆志」の常務委員、周庭(アグネス・チョウ)さん(21)の出馬が認められるかどうかが焦点のひとつ。選管は立候補受け付けが締め切られる29日までに「資格審査」を行う。
香港バプテスト大学4年生の周さんは18日、立候補の届け出を済ませた。記者団に対し「香港で香港人の被選挙権は保障されねばならない」と強調。香港は1997年の返還後も高度な自治や言論の自由が認められており、露骨な中国の政治介入に不満を示した。
香港では「雨傘運動」の敗北後、「香港独立」を訴える若者らの政党が2016年春に林立。16年秋の議会選から選管が、「香港は中国の不可分の一部」と定めた香港基本法(憲法に相当)を守るとする「確認書」への署名を義務づけた。周さんはすでに署名したが、関係筋によると、所属政党が訴える「民主自決」に選管が強い難色を示している。
3月11日の補選は、16年秋の議会選で当選しながら反中的な言動があったとして議員資格を剥奪された4議席が対象。有権者が直接投票する3議席と建築業界の間接枠1議席がある。
選管の「出馬無効」判断さえなければ、直接枠では民主選挙を訴える周さんら候補が有力とみられる。
16年秋の議会選では、当選圏内とみられていた急進民主派政党の元幹部ら6人を選管が「独立派」と認定し、出馬資格がないとして届け出を不受理とした。
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