“植民地思想”からの精神的自立が仕事
http://d.hatena.ne.jp/kadomori/20110112/1294763312
かどもり隆氏のブログから転載
2011-01-12
“植民地思想”からの精神的自立が仕事
正しい政治
昨日は、【“神と民主主義の共存”による国家の繁栄を目指す】と題して、
民主主義の日本を繁栄主義と導くために、宗教がひつようである旨を
書きました。
そして、本日は、「民主主義」が「繁栄主義」へと転化していくポイントに
ついて書きます。
民主主義が民主主義ならしめるのは、「良識」が存在していることです。
良識とは、物事の健全な考え方です。
この物事の健全な考え方である“良識”が支配していなければ、
民主主義は機能しないのです。
そして、同時に、これが民主主義の弱点でもあります。
もし、そうではなく、マスコミが「言論によって政治家を選挙でいくらでも
落とせる」と考え、政治家がその恐怖に支配されているのであれば、
よい政治はできません。
特に、戦後、昭和四十年代の後半より、心ないマスコミの言論が日本を
風靡するに至ったといわれています。
当時の言論のそこにあったものは、真なる理想も信仰も求めない、ただ
エゴイズムの集積による、言論の暴力そのものでありました。
そして、昭和40年代最後の49年(1970年)10月10日に、評論家である
立花隆氏が、『文芸春秋』11月号に、「田中角栄研究--その金脈と人脈」
を発表しました。
それが契機となり、現役の田中首相への金脈追及・退陣論が猛威をふるい、
誰も反対意見が言えない、日本の“空気”と化しました。
その結果、何が起きたか。
一ヵ月後の11月26日、田中首相が辞意を表明し、そして、12月9日には、
田中内閣の総辞職となりました。
まさに、マスコミ言論によって、日本の中枢である内閣が滅びました。
だから、マスコミに日々接する国民側に、善悪を判断する“良識”が必要
なのです。
しかし、国民大衆は、一般的に、フィーリング(感覚)や感情に非常に影響さ
れやすいと言われています。
そのため、例えば、新聞テレビ等で、司会者が「こういう政策が出ています
が、これはおかしいのではありませんか」というようなことを問いかけられると、
「おかしい」という意見が、やはりグーッと増えてくるのです。
しかし、「みなさん、この政策はいいです」と言われると、「そうかな」と思って、
そちらのほうの意見が増えていきます。
このように、非常に操作されやすい、危険な政治状況が生まれやすいのです。
さらに問題なのは、TVのニュースキャスターなり司会者なりが、ほんとうに
専門知識を持っているかどうかという問題です。彼らは、「知識は持っていなく
とも攻撃はできる」という体質だと思います。
彼らマスコミは、情報源として、学者・専門家に聞いて報道しています。
そして、情報源である学者自身が、間違いが多いのが事実です。
例えば、戦後、進歩的知識人と称して、多くの学者が、日米同盟の反対を
先導し、ソ連共産主義を擁護ていましたが、その間違いは、今や、自明の理
です。
また、宗教界、仏教学界において、長らく、「無我=無霊魂説」が信じられ、
無神・唯物論の宗教学教授や僧侶が大量生産され、霊界と魂の否定が行
われました。
このように、マスコミの情報源である学者のレベルで甚だしい間違いも生ま
れています。
結局、民主主義の効力や効果というのは、選挙で投票して選ぶ側である
“国民一般の意識レベルの質”によって規定される、と言えると思います。
勿論、全国民は、日々の専門仕事の中で、充分で広範囲な専門知識は持つ
ことは難しいです。
しかし、民主主義において、個人個人が、みずからの良識に基づいて、道徳
的・宗教的観念から、「おかしいか、おかしくないか」ということを、ある程度
判断できるだけの見識を持つ必要があるのです。
そして、実は、魂の学習である“宗教”を学び、学習を積み上げていくことに
よって、見識が生まれてくるのです。
細かい技術論はわからなくても、候補者の人柄や、言っている方向について
の見識が生まれてきます。
宗教的教養こそ、善悪の判断基準となりうるのです。
更に、一歩進んで、善悪の基準を明確に把握した時に、
「正しいものは正しい。間違っているものは間違っている」と、
自信を持って、はっきり言えるようになるのです。
今まで日本は、諸外国から「なぜ、日本は意見を言わないのか」
「なぜ主体的な判断ができないのか」「なぜ具体的な提案をしないのか」
「なぜ他の国を助けようとしないか」等々、数多くの疑問をぶつけられ
ています。
この善悪の基準を明確に知るために、宗教が必要なのです。
そして、諸外国に対して、善悪の提示とその判断基準について、
明確に発言できるようになった時、日本は、“戦後植民地思想”から
脱却し、「精神的自立」を果たしたと言えると思います。
“植民地思想”からの精神的自立が、今の日本が果たすべき仕事であります。
私達、幸福実現党は、この日本を、良識ある国家として、戦後の植民地思想
から独立し、精神的自立を果たし、大人の国家に導けることを目指しています
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