年末小沢政局で民主党はどうなるのか
コンサルタント宇田川のちょっと変わったニュースとちょっと変わった解説
年末小沢政局で民主党はどうなるのかhttp://udaxyz.cocolog-nifty.com/udaxyz/2010/12/post-4a7a.html 以下 転載
小沢一郎民主党元代表の政治倫理審査招致知に関しては、
連日マスコミが「シブシブ」報道している。12月3日に臨時国会
が閉会してから、政治のネタがなく、また、政治に関する民主党
の失策ばかりが目立つ政治ニュースにおいて、どうにもならない
ので仕方がなく報道している姿がありあり見える。「しかたがなく」
というのは、まさに「なぜこのようになっているのか」「どうして
民主党はこんなにもめているのか」「この問題によって野党はどの
ように反応しているのか」「この問題によって国民はどのような
メリット・デメリットがあるのか」など、本来政治は国民のため
のものであるのにかかわらず、そこに関するアクセスがまったく
ない、「永田町島」という独立の島か何かがあって、「対岸の火事」
であるかのごとき報道し貸していない。実際に「日本国の政権政党」
の問題であるのにかかわらず、その元代表の国会招致に関して時間を
割かないテレビメディアにはさすがにうんざりする。これでは、
マスコミ批判が非常に強く出てくるのは仕方がないことであろう。
逆に、民主党指示の人にとっては、何でそんなにこだわるのかと
いう疑問もあるだろう。しかし、この内容にはそれなりの論点がある。
別に刑事事件は政治とは関係がないなどといっている人もいる。
しかし、単純に考えて民主党の執行部の変わり方、今までは「推定無罪」
といいながら、支持率が低下したら急に「政治倫理審査会招致」になる。
この大衆迎合が他の変わり身の早さで、一度言ったこと、主張したことに
対する信頼性の欠如は、政治家として民主党全体を信用できるのかという
問題だ。
その指針となる記事が下記のものである。
小沢元代表 招致めぐり駆け引き持久戦
菅直人首相は14日、小沢一郎元代表の衆院政治倫理審査会(政倫審
)への招致を巡り、岡田克也幹事長に対応を一任した党役員会決定に
ついて「党の意思として出席を要請することは大変大きな意味を持って
いる」と述べ、招致実現に強い意欲を表明した。首相や岡田氏は来年の
通常国会で野党との協議を実現するにあたっての障害を取り除くため
招致を急ぐ意向。一方、小沢氏は岡田氏の会談要請に無言を貫いており、
党内の駆け引きは一段と激しくなりそうだ。
首相は小沢氏について「代表選でも『国会が決めれば出て行って説明
する』と国民との約束という形でおっしゃった。そうされることが
ご本人にも民主党にとっても良い」と説明責任を求める考えを強調
した。
党役員会決定に対しては、小沢氏に近い勢力の間に「招致の議決
までは一任していない」との解釈も出ている。しかし、首相は
「一任は一任だ」と述べ、小沢氏が応じなければ政倫審での議決に
踏み切る構えの岡田氏を支持する姿勢を明確にした。訪問先の硫黄島
(東京都小笠原村)で記者団に語った。
岡田氏も視察先の新潟県胎内市で「疑惑を持たれたら国会で説明する、
基本はそういうことだ」と指摘した。「政治とカネ」への世論の批判
に応えるため安易に引かない決意を強調し、小沢氏との会談を急ぐ
考えを示した。帰京後、夕方には首相官邸を訪ね、菅首相と対応を
協議した。
ただ、本人の申し出がなく議決によって政倫審を開く場合、開催
までに複数回の審査会・幹事会を開く手続きが必要。来年1月開会
の通常国会をにらめば年内決着を目指したいところだが、残された時間は少ない。
◇自宅に新人招き食事
小沢氏は14日、個人事務所で側近との面会を続けながら、会談
要請には回答しなかった。党関係者が「即答する話ではない。
少し時間がかかる」と代弁するなど、会談のめどは立っていない。
小沢氏支持の「一新会」は国会内で会合を開き、「『一任』にも
解釈の違いがある。本当はどうだったのか」(松崎哲久衆院議員)
などと執行部をけん制した。両院議員総会の開催要求を視野に、
反執行部の議員が進める署名集めへの協力を確認するなど、
今後の展開によっては徹底抗戦の構えだ。
党内には「出席を要請し、その先は小沢氏の判断に委ねるべきだ」
(北沢俊美防衛相)など、混乱を懸念する声も出ている。
しかし、当の小沢氏は14日夜、東京都世田谷区深沢の自宅に
衆院の新人議員十数人を招き、食事をふるまった。異例のことだが、
新人を囲い込み、執行部をけん制する狙いとみられる。
これに先立ち小沢氏は、都内の飲食店であった小沢氏支持の新人
議員グループの秘書らの会合にも出席し「次の選挙で当選すること
が1回生議員の最大の使命だ」とあいさつした。【影山哲也、青木純】
毎日新聞 12月14日(火)22時16分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101214-00000040-maip-pol
小沢氏招致への民主対応「弱腰」批判強める野党
小沢一郎元民主党代表の国会招致を巡る民主党の対応について、
野党各党は「自浄能力が恐ろしく希薄だ」(谷垣自民党総裁)と
批判を強めている。
小沢氏の国会招致を決定できなかったのは、民主党執行部が
「弱腰」のためだとして、出席を強制できる証人喚問の実現を
改めて求め、民主党を揺さぶる構えだ。
「経済、外交で大事な時期なのに、民主党は内部の権力闘争に
時を費やしている」
自民党の谷垣総裁は13日、党本部で記者団に、来年度の予算
編成がヤマ場にさしかかった段階での民主党の動きをこう切り捨
てた。谷垣氏はさらに、「(民主党が)今の時期を乗り切る覚悟も、
力量もないなら、一刻も早く衆院解散・総選挙を求める」と強調
した。
野党は、小沢氏の国会招致に関する対応を岡田幹事長に一任した
民主党役員会の決定について、「これまでの状況とどこが変わった
のか、判然としない」(山口公明党代表)と不信感を強めている。
岡田氏は今後、小沢氏に衆院政治倫理審査会への出席を直接、
働きかけるとみられるが、野党は「政倫審でお茶を濁すことがあ
ってはならない」(水野賢一みんなの党幹事長代理)との認識でほ
ぼ一致しており、来年の通常国会では、証人喚問の実現を訴える方針だ。
共産党も13日、「小沢氏の巨額の政治資金の原資は何なのか、
その解明のため、拘束力を持ち、偽証罪が適用される証人喚問が不可欠」
との談話を発表した。たちあがれ日本の平沼代表は13日の記者会見で、
小沢氏が政倫審に出席した場合、「野党サイドに国会審議はやっても
いいという雰囲気が出てくるのではないか」と述べた。
野党各党は小沢氏の招致問題で、民主党内の抗争や亀裂がどこまで
深刻化するか、見極めていく方針だ。
(2010年12月14日10時50分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20101214-OYT1T00164.htm
今回は、小沢一郎の身になって考えてみよう。上記のように民主党
の批判や民主党の言行不一致、民主党執行部のうそつきは、さすがに
飽きてきた。結果は同じになるかもしれないが、小沢の身になって考
えるという手法で、今回の民主党菅・仙谷執行部の矛盾点を見てみよう。
上記に掲げた問題点は、忘れたわけではないが、こう毎日民主党の
体たらくを批判していると、たまには違った形で批判をしてみたいと
いう個人的な欲求もあることをご理解いただきたい。
小沢にしてみれば、現在の民主党政権は自分で作ったという感覚が強い。
自由党・民主党の合併がなければまず民主党政権はない。その上小沢に
よる強引な選挙至上主義意よって民主党は躍進した。しかし、小沢は
民主党の中で強引に行ったことにより反感も買った。しかし、民主党
という政党は、功労もなければ核マル派から右翼までいるのだから思想・
イデオロギーで一致することはない。反自民政権という旗頭があるだけ
で、それ以外の統一性はないのだ。その反自民ということを明確に打
ち出し、イデオロギーや政策を二の次にした選挙至上主義によって
政権奪取をした。その手法に反対する人間たちがいた。今の仙谷グ
ループである。
強引なやり方には当然に無理がくる。小沢の場合は選挙という金が
かかる内容を行ったために、当然にその部分に無理が来た。
「政治とカネ」のスキャンダルは、あるいみ「政権交代」のための
「功罪」でしかなかった。「愛国無罪」のような考え方でしか
なかったと思う。もちろん、ほかにそのようなことをする人は
いなかった。仙谷や枝野などは批判はしても政権固体のための
準備を行わなかった。それどころか、内部分裂の芽を作ったのだ。
小沢はそれでも、政権交代を成し遂げた。小沢自身にすれば
「自己犠牲」の精神で「日本のために」政権交代を果たしたであろう。
途中秘書の逮捕ということで自分が総理になれなかったかもしれないが、
目的は果たしたのである。
しかし、その代わりの総理にあった鳩山が悪すぎた。
そこで、もう一人の創立者である菅直人に変えた。
この間が、分裂の芽を作っていた仙谷と結んで「脱小沢」をやったのだ。
それまで目をつぶって政権交代、政権運営のためにまい進した。
その無視していた「思想対立」「党内対立」を彼ら仙谷は行ったのだ。
当然に岡田幹事長の言うとおりもしくは民主党の役員会の決定に
関係なく、自分の作った飲酒等政権が「反対派にのっとられた」
漢字であろう。しかし、自分の健康や年齢を考えれば
、次はラストチャンスだ。慎重に行わなければならない。
気の小さい小沢からすれば、鈴木宗男の収監を目の前で見ていて、
その不名誉な政治生命の終焉の仕方は耐えられないだろう。
そのために、「確実に」菅・仙谷から政権を奪還しなければならないのだ。
そのためには、野党の批判なども含めて、そして大連立などを含めて、
自分の立場を安定させなければならない。
民主党の矛盾という最も大きな民主党の欠点も自分が
一番よく知っているのだから。
このように考えれば、小沢の次の行動は見えてくる。
上記のように、24日までに身の振り方を決めるという。
小沢がどのような結論を出すのか楽しみだ。