【上海、北京時事】中国で日本人が相次いで当局に拘束された問題で、スパイ行為に関わったとして上海市内で昨年拘束された女性が起訴されたことが29日、分かった。関係筋が明らかにした。
関係者によると、起訴された女性は昨年6月、上海滞在中に拘束され、同年11月に逮捕された。近く裁判所で審理が始まる見通し。罪名など詳しい起訴内容は明らかになっていない。一連の事件で起訴されたのは2人目。
中国では昨年5月以降、スパイ行為に関わったとして日本人4人が拘束、逮捕された。このうち浙江省の軍事基地近くで拘束された男性は、起訴されたことが確認されている。
これとは別に今月には、東京の複数の日中交流団体で役員を務める日本人男性が北京で拘束された。国家安全当局が、国家の安全に危害を加えた容疑で調べているとみられる。
中国政府は2014年11月に「反スパイ法」を制定するなど、スパイ行為への取り締まりを強化している。
「国家の安全に危害与える疑い」邦人拘束