米空軍、大陸間弾道ミサイルを試験発射
米空軍は米太平洋時間25日午後11時(日本時間26日午後4時)過ぎ、西部カリフォルニア州のバンデンバーグ空軍基地から大陸間弾道ミサイル(ICBM)ミニットマン3の発射試験を行った。核兵器でなく試験機器を搭載して約30分で約6500キロを飛行し南太平洋のクエゼリン環礁付近に着弾した。
米軍のICBM発射実験は5日間で2回目。ロシアや中国など対立する核保有国をけん制する意図がある。ワーク国防副長官はAP通信などに「核兵器を持つ国全てに、我々も国を守る必要があれば核兵器を使用する準備がある、とのシグナルだ」と述べた。米政府高官が核兵器使用の可能性に直接的に言及するのは極めて異例だ。
ロシアはプーチン大統領が昨年、ウクライナ情勢やテロ対策に関連して核兵器使用の可能性に触れている。こうしたプーチン氏の強気の発言に、今回ワーク氏が対抗した形だ。
国防総省によると、ワーク氏は核抑止力について「大国間の戦略的安定の基礎だ」と前向きに評価。「核兵器なき世界」を目指すのがオバマ政権の立場だが、その実現までは「(核)抑止力が安全で信頼でき効果的であるよう努め、競争相手の大国との戦略的安定を維持する」と述べた。
オバマ政権は防衛戦略の中で核兵器の数や役割を削減する方針を打ち出しているが、核弾頭やその運搬手段であるICBM、戦略原潜、爆撃機の3本柱は更新・近代化する計画だ。ミニットマン3は1970年代の配備で設備の老朽化が進んでいるとして、米軍幹部らは更新を求めていた。
オバマ政権は2017会計年度に核兵器関連で190億ドル(約2兆1660億円)を要求している。カーター米国防長官は25日の議会証言で、核武装近代化の総費用を3500億〜4500億ドル(約40兆〜51兆円)と見積もっている。
しかし軍備管理専門家からは「高価過ぎて賄えない」としてICBMや戦略原潜の数を削減すべきだといった批判が出ている。
http://mainichi.jp/articles/20160227/k00/00e/030/213000c
2017/04/26 21:53 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/04/26/2017042603560.html
米空軍がカリフォルニアでICBM試験発射へ、平壌も射程圏
北朝鮮に対するトランプ米大統領の相次ぐ強硬発言と、北朝鮮の6回目の核実験およびミサイル発射の可能性によって米朝間の緊張が高まる中、米空軍は26日(現地時間、以下同じ)、カリフォルニア沿岸で、北朝鮮を射程範囲に収めた非武装大陸間弾道ミサイル(ICBM)の試験発射を実施する予定だ。
米紙ロサンゼルス・タイムズによると、米空軍地球規模攻撃軍団(AFGSC)は同日、ICBMの威力と正確性などを確認するために、カリフォルニア州南西部のロンポック市付近にあるバンデンバーグ空軍基地で、26日午前0時から同6時の間にICBM「ミニットマン3」を発射する。空軍指揮官のクリス・モス大領は試験発射について「米国の核兵器の現況を検証し、核能力を立証するために必須の試験だ」と説明した。
B52戦略爆撃機、戦略原子力潜水艦と共に米国の「核の傘」の三つの軸に数えられる「ミニットマン3」は、最大三つの核弾頭を搭載したまま音速の20倍以上の速度で発射され、射距離は1万3000キロに達し、約9360キロ離れた平壌を含む北朝鮮全域を射程圏内に収めている。米軍は昨年2月と9月にもバンデンバーグ基地からミニットマン3の試験発射を行った。2月の試験発射の際、米軍は韓国軍関係者を招き「あらゆる手段を動員し、韓国を防衛する」として北朝鮮を抑制する意志を示した。
米国は空軍だけでなく陸軍も対北朝鮮態勢を強化している。西太平洋と中東地域で任務を遂行している米国第7艦隊は同日「北東アジアの安全保障と安定に対する共同の意志を確認し、さまざまな状況に対応するために同盟海軍と連合している」として、韓国海軍・日本の海上自衛隊の艦艇と共に、海上訓練を実施していると明らかにした。
今回のICBM試験発射について、非営利国際平和団体「核時代平和財団」は「米朝間の緊張が高まっている中で実施されるミサイル発射だ」として、この時期に発射することを批判した。同財団のデービッド・クリガー委員長は「(米国が)北朝鮮の(ミサイル発射)実験を威嚇や不安定なものとして考える一方で、自分たちのテストは正当で有用だと思い込んでいる」として「軍事挑発よりも外交が必要だ」と指摘した。
アン・サンヒョン記者 チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
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