随分と季節外れな画像ですが・・・・
成田市で撮影した2018年4月1日の画像です。
ソメイヨシノの開花不良です。
2017年に県支部の仲間から、開花不良の連絡を受けました。野鳥のカワラヒワによる食害ではないか?との連絡でした。
ソメイヨシノなど桜花芽の食害はウソによるものが知られています。
連絡を受けた段階では、カワラヒワがソメイヨシノの花芽を食べることはあるだろうが、開花不良となるほどに食害するとは信じられませんでした。
野鳥の会の仲間に話しても、そんな例は知らないとの意見が多数でした。
しかし、調査すると明らかにカワラヒワによる食害によるものと判明しました。
支部の研修会では報告しましたが、野鳥関係にも知ってもらうことが必要と考え、我孫子市鳥の博物館に調査報告を提出しておきました。
我孫子市鳥の博物館調査研究報告
http://www.city.abiko.chiba.jp/bird-mus/info2/list.html
この報告の段階では、いろいろと不明な点もあったので12月6日に現地に出かけてみました。
◎いつ頃から食害が始まるのかがわかりませんでした。
12月6日に行ったときには既に食害が始まっていました。
調査したのは何度か調査している成田市と横芝光町です。
両方とも既に食害が始まっていました。成田市では十数羽、横芝光町二十数羽が飛来し冬芽を食べていました。年内には食害が始まっていることがわかりました。
食害の跡です。
地面に落ちた芽鱗
日本のカワラヒワもは周年観察されるカワラヒワと冬鳥として大陸から飛来する亜種オオカワラヒワがあり、この食害がどちらのものなのかわかりませんでした。
今回、撮影した鳥を見ると亜種オオカワラヒワであると考えられます。
千葉県ではこの2か所の他にも佐原市での報告があります。
カワラヒワはとても一般的な野鳥なのでこの被害が広がるとウソによる食害のレベルではなくなる可能性もあります。
今後、ソメイヨシノの鳥類による食害が疑われる事例ではカワラヒワについても考える必要があると思われます。