100306雨のインディアンテントキャンプツーリング WITH Slowlifeさん

雨のインディアンテント・ツーリング with Slowlifeさん

皆様、「花曇り」という言葉をご存知でしょうか。
桜の咲く季節に、空一面が薄ぼんやりと曇り、景色がけむってのどかに見えること。
ときには霧や雨をともなう場合もあるそうですが、今回はそんな悠長なものではなくて、本当に土砂降りの中でのキャンプになりました。


2010年03月6日（土）曇りのち雨

かねてより、Slowlifeさんとの約束をしていた当日になりました。
天気予報では伊豆地方は午後から雨となっています。
なので、早朝に出発をすれば雨が降るころにはテントの中という計画です。
でも、本当はもっと科学的な根拠の裏付けがあります。
それは「文吉は晴れ男」ということです。本人が言うのだから間違いありません。

04：20(51660)
まだ真っ暗な中をガソリン満タンでスタートします。
出がけに新聞配達の青年とあいました、寒い中ご苦労様です。

家を出て1，2分のところでシャドウ750のライトが点いていないことに気付きました。
電灯の下に停めて点検します。
原因がわかりました。
先日、カーナビの充電用にバッテリーから電源を引くヒューズボックスを取り換えたのですが、これが直接ヘッドライトへも電力を送る役目をしており、うまく流れておりません。
仕方がないので、応急処置として、ヘッドライトを優先するように配線しました。幸い、古いヒューズボックスを捨てずに持っていたので、代用することができました。
しかし、そのためにカーナビへの電力の供給がうまくいきません。

そこからはまだ夜中ということもあって、車もあまり走っておらず、快適に川越街道から環八通りをスムーズに走り抜けます。

05:12(51687)
東京ICから東名高速道路に乗り込みます。
気温はたぶん４～５度くらいでしょうか。
幸いくもり空のため、風も無くそれほど寒さは感じません。
流れも比較的スムーズで時速100キロで快適に走ります。

05:34-06:30(51717)
海老名SAで最初の休憩です。
じわじわと染み込んできた寒気は、身体の芯まで届いてきました。
お腹はそれほど空いているわけではありませんが、暖かいものがほしくなります。
そうなると決まっていますね。文吉のゲン担ぎは「うどん」です。ここでいっちょ入れておきますか。

ちなみにゲン担ぎのゲンって「験」と書くの知ってました？

「桜エビのかきあげうどん」580円


桜エビのパリパリ感が絶妙で美味しかったです。身体も心もあたたまりました。

やがてお日さまも出る時間になりましたが、恥ずかしいのかでてきません。
代わりに小粒の霧のような雨になっています。
仕方がないので、カッパを着てから出発します。

06:33(51730)
厚木料金所　550円

06:40(51734)
平塚料金所　150円

06:56(51748)
小田原料金所　150円

07:05(51757)
大橋料金所　100円

わずか３０分くらいの距離なのに、これでもかというくらいボッタクラレます。もう、あきれ果てて何もいうことがありません。
ただ、民主党さんよ、この実態をご存知ですか？　

07:37(51779)
熱海を通過します。

冷たい霧雨は容赦なく体温を奪っていきます。
セーターにウインタージャケットを着て、カッパを着ているので、死ぬことはありませんが、足の先が痺れて麻痺しています。

08:25-08:52(51806)
トイレが限界になってきました。
高速道路と違ってPAやSAが無いので、キョロキョロ周りを見ながら走っていたらマクドナルドを発見しました。
濡れたカッパだけを脱いでバイクに被せて店に飛び込みます。

先ほど、うどんを食べたばかりなのでお腹は空いていませんので、コーヒー150円とハッシュポテト120円だけを注文します。



マクドを出るころには雨が少し大粒になっていました。

海岸沿いの国道135号を南下していきます。
「道の駅伊東マリンタウン」で休憩しようと思いましたが、まだ店が開いておらず通過します。

10:47-11:45(51852)

稲取を過ぎたころから温泉に入りたいと思っていましたが、もうこれが限界です。
「サンシップ今井浜」の看板が見えたところで飛び込んでしまいました。
ここは町営の温泉で、建物の造りが船のような形になっています。
駐車場も屋内になっており、バイクを止めても濡れません。

中に入って1000円を払うと一目散にお風呂に飛び込みます。

「入館券」


足の先の痺れがジンジンと痛みをともなう心地よさでほぐれていきます。
この気持ち良さは車で来た人にはわからないでしょうね。

内湯から出ると、二階の温泉プールに行きます。無料の海水パンツをはいての混浴ですが、お客は文吉のほかに誰もいませんでした。
そこから、歩いて2分のところに露天風呂もあるそうですが、土砂降りになった雨の中を歩く根性はありません。
この次来た時にはリベンジしてみたいものです。

風呂から上がって、休憩所でしばし休むことにしました。窓から見えるロケーションも中々のものです。





ふと、携帯を見ると、Slowlifeさんから着信の表示がきております。
文吉が走っている最中に電話されたようですが、気づきませんでした。

こちらから掛けてみると、繋がらない。
今頃はどこかの道をこちらに向けて走っている最中でしょうか。
と、思った瞬間。着信がありました。

「今、どちらですか」「もう、テントの中で待ってます」
こりゃ大変だ。
Slowlifeさんの予定では夕方の到着ということだったので、文吉はその間に買い物して待っておく手はずでした。

急いで出発します。

「サンシップ今井浜」に興味のある方はこちらをどうぞ。

途中で、スーパー青木の隣の魚屋に寄ります。
以前来たときに、行きの良い「伊勢エビ」が売っていました。
しかし、今日はいません。
店の人に聞くと、「本店にあるかもしれない。聞いてあげる」とのことでしたが、残念ながら本店にも無いそうです。
店頭には2月いっぱいまでで、それ以降は予約した分だけを仕入れているとのことでした。

これで、今晩のメインディッシュが無くなりました。

12:16(51780)
「サイクルや！」到着。
いつものテントではなく、少し下に降りたところのテントでSlowlifeさんが出迎えてくれました。

テントの中はなんと、板張りになっており、石油ストーブまで持ち込んでいるではありませんか。
Slowlifeさんが来た時には雑誌の取材が入っていて、カメラマンさんとしばらく話をされたとか。

このころになると、雨は一段と激しくなり、テントの中から一歩も外へ出ることができません。
予定していた買い物にいけないことをお詫びすると、さすがはSlowlifeさんです。

野菜類をちゃんと調達してきており、それ以外にも普段から持ち歩いている食材がいっぱいあります。
食材だけではありません、荷物がこれでもかというほど次々にでてきます。

おまけに、文吉にお土産まで。無礼な文吉は遠慮なくいただきます。
ありがとうございます。

Slowlifeさんの荷物はプライバシーにかかわるので、ここでお見せできませんが、文吉の荷物の10倍くらいはあるんじゃなかろうかと思います。
あの重たいダッチオーブンまで持参してあります。

すでに、鍋の中には「善哉」を仕込んでストーブの上でコトコト煮ていました。

たき火で温めている鍋には、寒い時にはこれが一番と「甘酒」が入っています。
大阪の何とかという大吟醸の酒粕で作ったそうです。（ごめんなさい、銘柄を忘れてしまいました。）

その他にもペレストローネがトマトの赤い色の中からグツグツと湧きあがっています。





テントの中では時間がゆっくりと流れていきます。

お互いの荷物の中からまるで手品のように、いろんなものが出てきます。
あんなにおしゃべりしたのに、まだ夕方の6時ころ。
ふだんなら文吉は仕事しているところです。

Slowlifeさんが本日のメインディッシュを用意してくれました。
ダッチオーブンで煮込んだ野菜は柔らかく、チーズと何かのハーブで味付けしています。
ニンジンが柔らかく、玉ねぎが甘くてとてもおいしいです。




デザート代わりにテントの周りに実っている「甘夏」をもぎってきたら、Slowlifeさんは絞って砂糖とお湯を足してコップに入れてくれました。
暖かくて酸っぱくて・・・酸っぱすぎて、半分しか飲めませんでした。



容赦ない雨はテントの周りからしみこんできて、ついには雨漏りまでしてきました。
仕方がないので、上の通気穴を閉じて雨の侵入を阻止しましたが、その分煙が逃げ場をなくして部屋の中に立ちこもります。
煙いのなんのって、slowlifeさんは花粉症用の鼻栓をするほどです。
文吉もおかしい話をしながら涙ぐんでしまいます。

それにしてもslowlifeさんの料理の腕はたいしたものです。
何を作っても素人の域をはるかに超えています。
文吉にとっては三ツ星のレストランより美味しく感じました。行ったことはないですが。

文吉が電気のソケットをはずして、持参のコンセントに中継ぎして電源を確保したら、slowlifeさんの充電器でipodを充電できました。
ついでにカーナビの充電もしておきます。
これで、明日は２時間くらい使えます。

残念ながら、ここはでインターナットが繋がらず、せっかくのipod tuchに入ったソフトを楽しむことが出来ません。
スピーカーを外付けしてＢＧＭかわりに流します。

今回、slowlifeさんは金曜日の夜に出発して、夜通し走ってきたそうです。
６０を過ぎてもこの強行軍ができる体力と精神力には頭が下がります。

文吉も再来週の３連休には姫路までロングツーリングを計画しています。
３月１９日の金曜日の夜から夜通しで土曜日のお昼頃に姫路城に着く予定です。
slowlifeさんも姫路城見物にお付き合いしてくれることになりました。

少し、おなかが膨れてきたころに、さらに膨れる食材登場。



Slowlifeさんがお餅を焼いてくれました。ほんのり醤油をつけて再度火にかざすと香ばしい匂いが増して、日本人を満喫できました。
それからも長い夜は延々と続くのですが、いつか二人とも眠気が差してきてお互いの寝袋の中でお休みなさいとなりました。

たぶん、あれは9時半ころだと思いますが、嘘みたいに眠ってしまいました。

３月７日（日）

03:30
なにやら物音がして目を覚ましたら、赤々と焚き火が燃えています。
一体、この人はいつ起きたんだろう。

まだ寝ぼけている文吉は焚き火をまたごうとして足元がふらつき、slowlifeさんに抱きついてしまいました。
でもそっちの気はないので、二人の愛が焚き火のようにメラメラともえることはありません。

いつの間に用意したのか、すでにお湯が沸いています。
slowlifeさんが昨日はコーヒーでしたが、今朝は紅茶をだしてくれました。
バッグの中からティーバッグの紅茶を取り出すと、袋をほぐして中身をティーポッドに入れて煎じてくれます。
この紅茶には専用の砂糖まで用意していると言う凝りようです。

食べ物もすぐに片付けて、洗物も全部ひとりでやってくれます。
文吉はただ、食べる人に専念していればいいのでこれほど楽なことはありません。
もし、slowlifeさんが若い女性だったら、息子のお嫁さんにしたいくらいです。

朝ごはんは、胃にやさしい「おかゆ」です。
しかし、一緒に出た味噌汁の具の多さは目を見張るものがあります。
シメジがごっそり入って、とどめの「ゆで卵」までしっかり入っています。
もう、お腹がパンパンですが、美味しかったです。



今日の埼玉方面の天気は一日雨。しかも午後からは雪も混じるとか。
それは大変、急いで帰らないと凍え死んでしまいます。

09:20
管理人さんに挨拶をして、雨の中を出発します。

135号を行きとは逆に北上します。
今日は伊東の親戚の家に寄るというslowlifeさんとは途中でお別れします。
本当におせわになりました。再来週に姫路でまたお会いしましょう。

すぐにスタンドに寄って給油。
しかし、雨のために記録することができず。

熱海を過ぎたところで、寒さのためにまたお風呂に入りたくなりました。
このまま真っすぐ行くと目ぼしい温泉地を通ることなく、高速に乗ってしまうので、少し冒険心を抱いたのが間違いでした。
湯河原から箱根の方に行くことにしました。

湯河原ではビショ濡れのカッパ姿でお風呂屋に入るのが気が引けて、ズンズン登っていきました。
やがて、温泉の煙どころか、霧の中に紛れ込んでしまいました。

視界はわずか数メートルという中を時速２０キロくらいで恐る恐る登っていくと、いつの間にか頂点まできてしまいました。
ここがターンパイクで、左に下りたら芦ノ湖、右に下りたら東京、小田原方面です。

その前にレストランで身体を温めないと本当に凍え死にそうです。
うわっ、高い。
標高ではありません。かき揚げうどんが900円。
でも、背に腹はかえられません。
美味しくいただきました。

結局温泉に入ることなく、山崎ICで降りて500円。

小田原厚木道路から東名、環八、川越街道と走り続けて帰って来ました。

16:58(52094)
いつものスタンドに到着。

8.16L　@120　979円
燃費わからず。

17:03（52095)
無事に自宅に到着。
全走行距離　435Km

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