11月21日
広告によるとヘンリー・ミラー全集の新訳が完成した。最終巻の「冷暖房完備の悪夢」が出たらしい。これは旧訳では「冷房装置の悪夢」だった。
この作品が出た当時はまだエアコンがぜんぜん普及してなかったんでしょう。冷房装置とだけ言えば意味が伝わったわけです。しかし、今ならこれを冷暖房完備にしないと、文明漬けの時代の悲惨を語る本であることがそのタイトルからは伝わらない。
昔は温室育ちと言ったけど。今は冷暖房完備育ちと言った方が時代に合ってますね。いやむしろ冷暖房完備じゃないと死んでしまう。
「冷房装置の悪夢」を少しだけ読み返した。古い本だとはまったく思わない。私もまだぜんぜんミラーが言ったことを理解できていない。
私もかつては頑なに反文化の姿勢をとり続けた。商売がうまいだけで、創造性のかけらもない企業を私は憎んだ。ユニクロとか。まあでも疲れた。ユニクロには今もこれからも用はないけど、グーグルとかマイクロソフトとかからはさすがに逃れられない。
今年からスマホも持ち歩くようになった。それでも私は今も反文化の人間。ただ文明社会以上に文明社会に毒された人間を哀れむようになった。彼らが日に日に活力を失ってゆく様を見るのは愉快なことだ。世界はいつか滅びるし、滅びるべきであるが、私が生きている間はそうならないだろう。
広告によるとヘンリー・ミラー全集の新訳が完成した。最終巻の「冷暖房完備の悪夢」が出たらしい。これは旧訳では「冷房装置の悪夢」だった。
この作品が出た当時はまだエアコンがぜんぜん普及してなかったんでしょう。冷房装置とだけ言えば意味が伝わったわけです。しかし、今ならこれを冷暖房完備にしないと、文明漬けの時代の悲惨を語る本であることがそのタイトルからは伝わらない。
昔は温室育ちと言ったけど。今は冷暖房完備育ちと言った方が時代に合ってますね。いやむしろ冷暖房完備じゃないと死んでしまう。
「冷房装置の悪夢」を少しだけ読み返した。古い本だとはまったく思わない。私もまだぜんぜんミラーが言ったことを理解できていない。
私もかつては頑なに反文化の姿勢をとり続けた。商売がうまいだけで、創造性のかけらもない企業を私は憎んだ。ユニクロとか。まあでも疲れた。ユニクロには今もこれからも用はないけど、グーグルとかマイクロソフトとかからはさすがに逃れられない。
今年からスマホも持ち歩くようになった。それでも私は今も反文化の人間。ただ文明社会以上に文明社会に毒された人間を哀れむようになった。彼らが日に日に活力を失ってゆく様を見るのは愉快なことだ。世界はいつか滅びるし、滅びるべきであるが、私が生きている間はそうならないだろう。