これは1998年から弊社で構築した印刷業管理システムの画面です。10年以上活用してきての感想です。
メリットはおおむね次の4つです。
1、個人実績、部門実績、管理経営数値がリアルタイムに把握できる
2、見積もりの標準化ができる
3、工程管理が楽である
4、事務作業が楽である
デメリットは
1、値決めが画一化されてしまう(メリット2の裏返し)
2、数字が社員の頭に残らない(サーバーには残る)
見える化という観点では、メールやパソコン上のデータとして見られればよいのです。しかし、かつて私自身は受注台帳の右はしに売上の小計を計算し、月次、年次の累計も自分で計算していました。目標にあといくら足りないということは自分の頭の中に入っていたのです。
試しに社内でMISを運用している経営者の皆さん、営業マンをつかまえて個人の売上目標と現在の達成額を聞いてみて下さい。たいていは即答できないで、慌ててキーボードをを叩きます。データのアウトプットを持ち歩いていたり、自分で手帳に数字を書き写したりしていればすぐに答えられます。その営業マンは成績もいいはずです。ではなにも見なくても答えられる人はいるのでしょうか?
弊社でこの数年間取り組んでいるのは、パソコンの中に入った数字をもう一度一人一人の頭の中に叩き込ための習慣づくりです。
営業マンは、MISのデータをもとに手書きの得意先別売上計画書を作成し実績を記入していきます。もちろん電卓を叩いて。
たしかに事務作業は増えます。
しかし、このように売上計画をたて、訪問計画をたてないと行き当たりばったりの後追い営業になってしまいます。
事実これを愚直に実行することで成果をあげる人がでてきました。
MISシステムは経営者がつかう経営ツールであって、有効なのは部門管理まででしょう。
個人の目標管理は手書きのものと併用することが必要だと考えています。
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