キム・トリバーの1981年の7インチです。古くからのディープ・ソウル・ファンには良く知られたシンガーですね。ディープ・ソウルは今では不人気ジャンルでしょうが、私より上の世代のソウル好きには基本的なソウルのジャンルであり、キム・トリバーと言えば元旦那のフレッド・ブリッグス共々基本中の基本でありました。時代の変遷を感じます。そんなキム・トリバー、調べるとずいぶん沢山のリリースがありまして、古く1960年代から80年代まで、主に7インチで。調べて分かりましたが、ビッグ・エラ名のスーパーヘビー盤はこの人だそうです。シカゴのビッグ・エラとは違うそう。そんなキムさんのキャリア晩年のリリースが、このテイスター盤。テイスター・レコードは60年代にニューヨークで活動し、70年代よりデトロイト、そしてニューヨークに戻ってレコードリリースしている会社です。60年代のクラレンス・リード、70年代のOCトルバート、80年代は、まぁラップに傾倒していってます。ここでのキム・トリバー、ラップ、ヒップホップの波に飲み込まれた感じで、歌ものとしての楽曲ではないです。そのあたりから、ディープ・ソウル・ファンにこのレコードは不人気だと言えます。ですが今聞くと、悪くはないダンスナンバーです。80年代のビシビシしたバックの音は、今ならディスコブギーとして通用すると言い切りたいですね。ちょっとバシャバシャしたゲートスネア音は嫌いですが。蛇足ですが、この写真はセンターホール盤、普通にドーナッツ盤もあるようです。