ほぼ2か月ぶりに映画館の椅子に座って、これこれ!な気分で感激したら涙が出てきて最初のうちは字幕がよく見えなかったのは置いといて、新作の上映はないと思っていたので、まだ観てないこの作品が上映されていてそこにも感激!
といってもイタリア映画で知っている俳優さんもいないし登場人物も多いしで、最初のうちは誰がラザロなのかもよくわからず、電球を分け合うようなつましい暮らしぶりにいつの時代の話なんだろうとか話の芯はなんだろうとか色々考えていたけど、公爵夫人の息子であるタンクレディとラザロが急接近してから話が動き始めて一気に引き込まれた。
ラザロを演じた俳優さんのピュアなたたずまいから寓話的なイメージを想像しながらも、実話に基づく労働搾取の話からの蘇りの話にもなって、正直なところラストシーンもよくわからなかったけど、イタリア映画伝統の端正な味わいの作品を観たようで「木靴の樹」を思い出したり、公爵夫人の息子役のタンクレディの青年時代の俳優さんにヴィスコンティ映画を思い出したりで大充実の至福の時間だった、聖書に出てくる聖人ラザロのことを知っていたらさらに味わい深く鑑賞できるかも。
あらすじ
20世紀後半、イタリア中部のインヴィオラータ村。お人よしすぎるラザロをはじめ、その村の住人たちはみな領主のデ・ルーナ侯爵夫人によって支配されていた。そしてある時、侯爵夫人の息子タンクレディが町から村へとやってきて、とある騒ぎを巻き起こし……
原題 LAZZARO FELICE
127分
監督
アリーチェ・ロルヴァケル
キャスト
アドリアーノ・タルディオーロ
アニェーゼ・グラツィアーニ
アルバ・ロルヴァケル
ルカ・チコヴァーニ
トンマーゾ・ラーニョ
セルジ・ロペス
ナタリーノ・バラッソ
ガラ・オセロ・ウィンター
ダーヴィッド・ベネント
ニコレッタ・ブラスキ
T・ジョイPRINCE品川10 16:30~観客5人程/124席
