人妻♪年上の女の不安に応えた大伴家持♪♪「万葉集」の恋心♪♪♪

年下の大伴家持に口説かれた紀女郎（きのいらつめ）の恋は？


神さぶと　否（いな）にはあらず　はたやはた　かくして後に　さぶしけむかも


家持を受け入れてしまったけれども、
彼が離れていって寂しくなるのではないかと、
不安を募らせる歳の離れた人妻に、大伴家持はこう和（こた）えます。


百歳（ももとせ）に　老い舌出でて　よよむとも　我（あれ）はいとはじ　恋は増すとも


紀女郎が高齢になって歩けなくなっても気にしない、恋しさが募ることがあっても、と。

家持は従姉妹と激しい恋に落ちて数年離れ離れになったにもかかわらず
再び燃え上がって結婚、愛妻家の顔も持っています。

彼と彼女達が残してくれた『万葉集』の相聞を読むとき、
平成の恋するふたりは「万葉」の恋するふたりと変わらないことが伝わってきます。