東北幻野主宰大原螢著 小説『トホホの海 鳥海高校、僕らの演劇革命』
好評発売中です。売れ切れ続出とか。
1200円(税別)です。かつて無いほど読みやすい本ですよ。
以下、河北新報からの転載です。
高校教員の傍ら山形の風土に根差した芸術文化を探究してきた前山形東高校長の大原螢(ほたる)さん(62)=本名・渡部泰山、新庄市=が、小説「トホホの海~鳥海高校、僕らの演劇革命」を刊行した。困難と向き合い、生徒とともに演劇をつくり上げる物語。教員時代の記憶を基に小説に初めて挑戦し、教育の在りように一石を投じた。
「トホホの海」は架空の「鳥海高校」が舞台。生徒の態度や家庭環境に問題があるのに、教員はどこか直視することを避けている-といった設定で物語は始まる。
主人公の新任教頭「篠田先生」が呼び掛け、生徒が演劇をすることになる。やる気のある生徒ばかりでない。篠田教頭は「トホホ…」の連続だ。本番までの生徒との心の対話などを通じ、教育の厳しさや喜びを描いた。
10年余り前、庄内地方の高校で教頭を務めた大原さんの実体験を基にした。社会科教員として身を置いた教育現場をテーマにするのは初めてだ。
大原さんは「教育のことは、書けば書くほど本質が逃げていく難しさがある。小説だからこそ、文学のリアリティーを持って本質に迫れたのかもしれない」と話す。
2011年3月の定年退職後、山形大大学院教育実践研究科准教授に就いた大原さんは、以前から、地域文化が果たす役割を考察する著書「東北芸術文化の水脈」などの刊行を重ねてきた。
今回の作品は共著を含め21冊目。このテーマと素材を一冊の本にしたいと思い続け、定年退職後、本格的に書き始めた。
「心と心を深い部分でつなぐのは、地域の文化や伝統、そして教育力」という信念が、再生に向けて歩み出す被災地の姿に重なったという。
「大震災は思い切った価値観の転換を求めているように思う。そうしたアプローチから、教育や芸術文化の可能性を問う作品を書いていきたい」と前を見据える。
好評発売中です。売れ切れ続出とか。
1200円(税別)です。かつて無いほど読みやすい本ですよ。
以下、河北新報からの転載です。
高校教員の傍ら山形の風土に根差した芸術文化を探究してきた前山形東高校長の大原螢(ほたる)さん(62)=本名・渡部泰山、新庄市=が、小説「トホホの海~鳥海高校、僕らの演劇革命」を刊行した。困難と向き合い、生徒とともに演劇をつくり上げる物語。教員時代の記憶を基に小説に初めて挑戦し、教育の在りように一石を投じた。
「トホホの海」は架空の「鳥海高校」が舞台。生徒の態度や家庭環境に問題があるのに、教員はどこか直視することを避けている-といった設定で物語は始まる。
主人公の新任教頭「篠田先生」が呼び掛け、生徒が演劇をすることになる。やる気のある生徒ばかりでない。篠田教頭は「トホホ…」の連続だ。本番までの生徒との心の対話などを通じ、教育の厳しさや喜びを描いた。
10年余り前、庄内地方の高校で教頭を務めた大原さんの実体験を基にした。社会科教員として身を置いた教育現場をテーマにするのは初めてだ。
大原さんは「教育のことは、書けば書くほど本質が逃げていく難しさがある。小説だからこそ、文学のリアリティーを持って本質に迫れたのかもしれない」と話す。
2011年3月の定年退職後、山形大大学院教育実践研究科准教授に就いた大原さんは、以前から、地域文化が果たす役割を考察する著書「東北芸術文化の水脈」などの刊行を重ねてきた。
今回の作品は共著を含め21冊目。このテーマと素材を一冊の本にしたいと思い続け、定年退職後、本格的に書き始めた。
「心と心を深い部分でつなぐのは、地域の文化や伝統、そして教育力」という信念が、再生に向けて歩み出す被災地の姿に重なったという。
「大震災は思い切った価値観の転換を求めているように思う。そうしたアプローチから、教育や芸術文化の可能性を問う作品を書いていきたい」と前を見据える。